【カリフォルニア:61】シン クア ノン 2017年リリース2種


こんにちは、HKOです。
本日はSQNの2014年です。



【データ】
シン クア ノンはマンフレッド クランクルが運営するサンタバーバラの生産者。ポートフォリオはコロコロ変わるので、イマイチ掴み難いんですが、僕の知ってる限りだとグルナッシュ、シラー、シャルドネ、ルーサンヌ、ヴィオニエ、それらの混醸。(ワインアドヴォケイトもバレルテイスティング時のものは名称を明確に書いていませんでしたね。「まだ名前がない白ワイン」...とかそんな。)南仏の匂いのするカリフォルニアカルトの生産者ですね。
初リリース以降キュヴェ別にラベルは毎年異なるデザインが用いられ、同じラベルは二度と使用されません。
今回は2種。シラーの赤、そしてルーサンヌの混醸の白。

・ピラニア ウォーターダンス
品種:シラー81% プティ・シラー8% ムールヴェードル6% トゥーリガ・ナシオナル4% グラシアーノ1%
すべて自社畑より収獲。Eleven Confession Estate35%、
The Third Twin Estate34%、Cumulus Estate31%
醸造:全体の74%を除梗し、上面開放型の発酵槽にて発酵。フレンチオークバリックにて26ヶ月熟成。(新樽率54%)

・ライトモチーフ
自社畑のイレブン・コンフェッション、キュミュラスから合わせて70% 残りの30%が ビエン・ナシドから。
ブドウ品種はルーサンヌ46%、シャルドネ22%、プティ・マンサン13%、ヴィオニエ11%、マルサンヌ8%のブレンド。
コンクリート・エッグ・タンク45%、55%に木樽を使用。
同容器内にて19ヶ月の熟成。

-畑について(インポーターHPより)-
◾︎自社畑
・ELEVEN CONFESSIONS
サンタ・バーバラの東、サンタ・リタ・ヒルズに位置する22エーカーの畑です。主にシラーとグルナッシュが栽培され、少量のヴィオニエ、ルーサンヌも作られています。比較的涼しい気候で、11月頃収穫されます。熟成がゆっくりと進むため、風味の豊かな果実が採れます。
・CUMULUS
サンタ・バーバラの南、オークビューに位置する畑で、シネ・クア・ノンのワイナリーもここにあります。いくつかの区画があり、シラー、グルナッシュ、ルーサンヌの他、プティ・マンサンやトゥーリガ・ナシオナル、ムールヴェードルやプティ・シラーが栽培されています。比較的暖かく、通常一番最初に収穫が行われます。
・THE THIRD TWIN
セントラルコーストの街、ロス・アラモス近郊に位置する、2010年に購入した畑です。樹齢10年ほどのシラーやプティ・シラーが植えられています。砂質土壌で、全て自根葡萄です。
・MOLLY AIDA
サンタ・マリアの東、テパスケット・キャニオンに位置します。標高1800フィートの畑に、2012年の春ムールヴェードルを植樹しました。

◾︎契約畑
・WHITE HAWK
THE THIRD TWINから程近いところに位置する畑です。砂質土壌で、シラーが作られています。
・BIEN NACIDO
サンタ・マリアにある畑です。この畑のシラーから、最初のシネ・クア・ノン“Queen of Spades”が生み出されました。現在はシャルドネなどが栽培されています。



【テイスティングコメント】
生産者: シン クア ノン
銘柄: ピラニア ウォーターダンス 2014
品種: シラー81% プティ・シラー8% ムールヴェードル6% トゥーリガ・ナシオナル4% グラシアーノ1%

外観は濃いガーネット、粘性は高い。
濃厚だが、広域に伸びる凝縮感に寄ったタッチのワイン。
剥き出しの引き締まった果実味のシラー。
スパイシーな黒胡椒、甘露なシロップの香りが充満し、アンズのジャム、熟したブラックベリーの果実味。熟しているものの、適度な酸を感じさせるタッチ。エナメルリムーバーやラベンダーの様な華やかな香りもある。毛皮や鉄分などの要素も強め。ミルクティー、ユーカリ。
焼いたゴムの様なロースト香、燻製の様なニュアンス。
鉄観音の様な葉の香り。ジンジャーブレッドの風味もある。
グリセリン感が突出し、タンニンは滑らか、酸は生き生きしている。タンニンの毛羽立ちは無く、綺麗な酸と素直な果実の甘み、酸味に満ちている。余韻にはアンズのジャム、ブラックベリー、MLFの滑らかなタッチが残る。



生産者: シン クア ノン
銘柄: ライトモチーフ 2014
品種: ルーサンヌ46%、シャルドネ22%、プティ・マンサン13%、ヴィオニエ11%、マルサンヌ8%

外観は黄色い色味の強いイエローで、粘性は高い。
構成としてはルーサンヌとシャルドネが主体の様だが、どこかシュナンブランを感じさせる旨味がある。オイリーなミネラル感も豊か。
クリアなタッチだが、果実はとても熟している。
白胡椒。花梨やパイナップルの様な果実味の後、徐々に黄桃のコンポートを思わせる甘さが現れてくる。杏仁豆腐やバター、ブリオッシュなどの甘露さ。上白糖。
ハチミツのようなニュアンス。白い花のニュアンスがある。とても豊かな厚みがある。
美しい酸とそれに伴う豊かな旨味がある。じわっと広がる黄桃や杏仁豆腐のニュアンス。ふくよかでさりとて酸の低さを感じない。引き締まったワインになっている。
余韻にほのかな甘みがある。


【所感】
今回は2014年ヴィンテージのシンクアノンです。
1本は得意のシラー、そして毎年お馴染みのルーサンヌを主体とした白ワインです。
まずは赤から。シラーを主体としつつもカリフォルニアの固有品種のプティシラー、そしてムールヴェードル、ポルトガルの土着品種トゥーリガナショナル、スペイン品種のグラシアーノを混醸している。
あまり見ない複雑なアッセンブラージュです。
結果、シラー(シラーズ)の華やかで凝縮したタッチに、フレッシュさと美しい酸味をもたらしています。
シラーのプラムやブラックベリー、黒胡椒的なスパイシーなニュアンスに乗る、アンズのジャムのような甘酸っぱい濃密な甘露さがあります。
華やかさは健在で、ややアルコーリックなエナメルリムーバー、ラベンダーの華やかさ、そしてユーカリ、鉄観音の様な清涼感が感じられます。この全体の中に於いてはミルクティーやロースト香はやや控えめに配されています。
従来のシンクアノンのシラーと比較すると、凝縮感はありつつも酸味寄りのバランス。それでいて完成度が高いです。
アタックから舌触りに至るまで毛羽立ちや収斂性のキツさはほとんどなく、余韻は滑らかなタッチが残る。
さすがはシンクアノン。突出したレベルの高さです。

次に白のライトモチーフ。
シンクアノンの白としては従来のタイプとかけ離れた作りのルーサンヌ。前回のレジストが糖蜜や白桃、フルーツヨーグルトを思わせる様なリッチで濃密な作りでしたが、今回のライトモチーフは飾り気の少ない果実本来の要素を前に押し出したシンプルな作りになっています。
個人的には従来のタイプの方が好みで、それを期待していたので、少し拍子抜けの印象です。
南アのシュナンブランにも似た果実の濃密度+穀物感が前に出たタイプで、加えてルーサンヌというよりヴィオニエ的なフレッシュも伴います。
いわゆるルーサンヌ、マルサンヌの南仏的なアッサンブラージュから想起される様なワインではありません。
ややオイリーなミネラル感があり、クリアさを助長しています。花梨やパイナップルを思わせる甘みを感じさせる要素に杏仁豆腐、ブリオッシュの要素など。
甘い香りは伴うのですが、いわゆるクリーミーなタイプではなく、フルーツのシロップ漬けに近いかも。蜂蜜などもあります。こちらも酸味がやや強めに効いています。

今回の2014は少なくともこの2本を見るに酸の表現にはすごくこだわっている様に思えます。
フルーティーで華やか、凝縮感のあるワイン、例えばシャーヴの様なスタイルが得意かと思っていましたが、結構大きく変えてきたような気がしています。
想像とかなり違かったのでそこは違和感がありましたね。正直。
ただ相変わらずそうはいっても素晴らしい完成度で、流石と言わざるを得ないクオリティの高さを感じました。




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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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