二つのトラペ、ロシニョールとジャン ルイの蠱惑的なシャペルと豊満なシャンベルタン




こんばんわ。
今日は風邪引いて寝込んでました。
ちょっと調子が良くなったのでロシニョールトラペの特級シャペルシャンベルタン1990、2006、ドメーヌ トラペのシャペル シャンベルタン 2009。そしてロシニョールの特級シャンベルタン 2006の比較、いってみます。

なんとも豪華で知識欲がそそられますな。。
熟成したシャペルと新しいシャペル、生産者が違うシャペル、シャペルとシャンベルタンの違いなど、当然シャペルが基準になりますが、相対的に見れるのがシャンベルタンってのが、物凄く豪華ですね...ゴクリ。

さて、ロシニョールトラペとドメーヌ トラペ(ジャン ルイ トラペ)は兄弟です。ロシニョール家に嫁いだのは弟の方。
ジャン ルイ トラペは非常に有名なジュヴレシャンベルタンの生産者です。
区画は特級シャンベルタンから村名格まで。自然派の生産者で、96年からビオディナミを始めています。春に厳しい摘芽を行い、収量を抑え、凝縮した葡萄を収穫。除梗は30%。低温浸漬、2.3週間のピジャージュを行っています。
対してロシニョールトラペも同じく97年からビオディナミを実施、ボーヌから、ジュヴレシャンベルタンまで畑を保有しています。

さて能書きは置いておいて行ってみましょう。


生産者: ロシニョール トラペ
銘柄: シャペル シャンベルタン グランクリュ 1990

約20000円、パーカーポイント86点。
色調はやや濁ったルビー。色調的には若々しく、粘性は低い。
かなり熟成が進んでいる印象。
まだ華やかさは残っている。スミレやスモモ、ダークチェリーの果実香。
薔薇や赤い花、ほのかにベーコン、生肉。樹脂、ハーブティー、ナツメグ、クローヴ、甘草。井草の香り。
酸味とタンニンはまさに一番いい状態で絶妙。パッと花開くようなエレガントな余韻。熟成香を感じさせつつ非常に華々しい印象。
90年は古いと思ったけどそこまでではなかったなぁ。


生産者: ロシニョール トラペ
銘柄: シャペル シャンベルタン グランクリュ 2006

約 13000円、2005年のパーカーポイントは90-92点。
色調は済んだ若々しいルビー、赤みは強め。粘性は高め。
スパイシーな香りが支配的で、八角、コリアンダーの強い香り。
若々しいラズベリーやレッドカラントなどの赤い果実。ローズヒップやゼラニウムなどの清涼感のある香り。ワッフルやキャラメル、ナツメグ、オリエンタルスパイス、パストラミハムのスパイシーな香りがボディを与える。
流石にシャンベルタンより骨格は弱いが、軽やかかつオリエンタルな味わいで、とても技巧的なワイン。
綺麗な酸味とタンニンがあり、やや収斂性も感じるが、全体的に森っぽいというか、土っぽい香りが支配しているので、とても優しい印象。


生産者: トラペ ペール エ フィス
銘柄: シャペル シャンベルタン グランクリュ 2009

15000円、パーカーポイント94点。
透明感のある淡いルビー、粘性は中庸。
薔薇やゼラニウム、ミネラルなど香水の様な香りから、徐々に甘やかな果皮の厚いブルーベリーやクランベリーの果実味、焦げた藁、ローズヒップティー。うっすらと舐めし革の香りも。ルジェに近しい華やかで甘みのある味わい。
口当たりは旨味にみちていて、ギュッと引き締まる凝縮した果実味、清涼感のあるタンニンや酸味。華やかでとても色っぽいシャペルシャンベルタン。


生産者: ロシニョール トラペ
銘柄: シャンベルタン グランクリュ 2006

約17000円、2005年のパーカーポイントは92-94点。
済んだ赤色の強いルビー、粘性は中庸。
まさに強靭。シャンベルタンの特性を見事に表現している。
凝縮した甘み、薔薇やスミレな華やかな香りと、濃密なダークチェリー、ブルーベリー、ラズベリー。スパイシーな黒胡椒や香水、ほのかに茎、なめし革、松や樹脂、ローズヒップティー、ナツメグ、甘草、クローヴ。
花束の様な赤い花々、瑞々しい樹木と極限まで凝縮した果実。華やかでとてもパワフル、これがシャンベルタンだ。
流石にタンニンは強めで収斂性は高く、酸も強い。しかし、その強固すぎる骨格には考えられないほどシルキー。古典的で、ある種究極のブルゴーニュのニュアンス。


まずシャペル、1:熟成の違い。これは明らかで06年に比べてかなり熟成感が出てます。ベーコンやナツメグなど。若々しいですが、流石に06と比べると全然違いますね。
次、2:ジャン ルイのシャペルとロシニョールのシャペルの違いは、ジャン ルイがスタンダードながら超高品質な芳香に比べてロシニョールはちょっとヒネたオリエンタルなスパイスのニュアンスが強いですね。洗練されている方はジャン ルイですが、まぁ好き好きだとは思います。マセレーションの違いかしら。

最後は3:畑の違いについて。

流石に同一生産者だと作り方を変えているのはよくわかります。
シャペルがオリエンタルな複雑味を出しているのに対して、まるでジャン ルイかの様なスタンダードなジュヴレシャンベルタンを作っている。
ただ大きく違うのは凝縮性と鮮明度で、ファジーな言い方だと噛む様な果実味。洗練された味わいというかどストレートに綺麗なワイン。
背斜谷に近く風が吹き抜けるため冷涼な気候で、プレモー石灰岩、粘土質石灰岩、泥炭岩、ウミユリ石灰岩と複雑な土壌構成を持つシャンベルタン。日照条件が良くウミユリ石灰岩と粘土質の土壌で構成されているシャペルであるなら、当然晩熟のシャンベルタンの方が風味が強く、複雑て強固な骨格を持ち、シャペルは早熟ゆえに甘い果実味が現れやすいってのが概念的な話なんですが、シャペルのフィネスは醸造に所以しているのかな?
まぁ、ここは正解は出にくいので予想にとどめておこうと思います。
勉強になりましたが、ジャンベルタンは難しいですねえー。



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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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