ボルドー、一挙4種テイスティング。予想を超えるベイシュヴェルとデュフォールヴィヴァンに驚嘆。

こんばんは。
今日はボルドー格付けクラス一挙4種類いってみましょう!なかなか贅沢ですね。

銘柄は3級パルメのセカンドであるアルテル エゴ、4級ベイシュヴェル、2級デュフォールヴィヴァン、5級ランシュ バージュです。
ランシュバージュやアルテルエゴはともかく、ぶっちゃけベイシュヴェルとデュフォールヴィヴァンは期待してなかったです。以前飲んだ時が結構微妙な印象だったし。

ただ、それはとても失礼な事だったな、と。
デュフォールヴィヴァンも2級の品質かと問われれば微妙ですが、非常にバランスが良く凡百のボルドーとは比較にならない位風格を漂わせてましたし、ベイシュヴェルに関しては格付け以上のものを感じました。

アルテル エゴ ド パルメを作るシャトーパルメはメドック格付け3級。一級クラスに時に匹敵するスーパーセカンドと呼ばれる銘柄で大抵プリムールでも高い値段がつきます。おそらく次の格付け見直しで確実に2級に昇格すると言われています。そのセカンドがこの銘柄。マルゴーらしいエレガントな性格のファーストラベルと比較してメルロー比率が高い事から、若干丸みのあるニュアンスになっています。
シャトーベイシュヴェルはボルドーで最も美しい庭園を持つ格付け4級の伝統的なシャトーです。格付けに見合った造りで品質は高いです。メルロー比率が他のメドックのシャトーと比べるとやや高め。といっても常識の範囲内ですが、濃厚で丸みを帯びたワインを作ります。
シャトーデュフォールヴィヴァンはメドック2級シャトー。こう見ると非常に高品質でお高いワインと思われがちですが、品質を伸ばしている下位シャトーの台頭もあり、現状格付けには見合っていないとも言われます。
ただし、その分値段はリーズナブルで手は出しやすく、意外とコストパフォーマンスの良い銘柄かと思われます。
今回初のテイスティングでしたが、かなり良い印象を受けました。
もちろん他の2級シャトーに比べると厳しいですが、決して悪くはないと思います。
そしてシャトーランシュバージュ。
メドック5級にして作柄によっては第一級を脅かす、近年特に品質を上げてきたスーパーセカンドです。次回の見直し時には3級に昇格するとも言われています。ただポンテカネと共に現状の格付けに見あった金額ではないのでちょいとお高いです。


生産者、銘柄: アルテル エゴ ド パルメ 2009
品種: カベルネソーヴィニヨン 47%、メルロー 47%、プティヴェルト 6%

約11000円、パーカーポイントは89-92点
メドック格付け3級かつスーパーセカンドであるシャトーパルメのセカンドラベル。ベイシュヴェルの甘やかな風味と比べると、より滑らかでエレガント。
色調は透明度の高い黒に近いガーネット。粘性は低め。
全体的にシシトウ、ピーマンなどの青臭いニュアンスが強い様な気がする。芍薬、ラベンダーなどの華やかな香り、カシス、ブラックベリーの黒い果実味がメインとなり、ゼラニウムや甘草、クローヴ、インク、焦げたゴム、ワッフル、茹でた小豆のニュアンス。
ヴィンテージを考慮すると、収斂性やタンニンは柔らかめでエレガント。酸味もバランスが良く、じきに飲み頃になりそう。


生産者、銘柄: シャトー ベイシュヴェル 2009
品種: カベルネソーヴィニヨン 62%、メルロー 31%、カベルネフラン 5%、プティヴェルト 2%

約11000円、パーカーポイントは92-94点。
メドック格付け4級。
割と樽香が強めに出ている印象。
色調は透明度の高い黒に近いガーネット。粘性は低め。
小豆やカシス、ブラックベリーの甘やかで爽やかな果実味。ワッフルや焼いた西洋杉の香ばしいニュアンスをメインに、華やかな芍薬、燻製肉、ミントの香り。
濃厚だが、硬めのラ ドミニクと比べると甘やかでしなやか。メルロー比率が高めだと勘違いしそう。スタンダードなボルドーの方向性。
タンニンは弱めで、どちらかというと酸味の方が際立っている。一級の様な煌びやかな芳香はないものの、バランスが良く柔らかいタッチの心地よい味わい、とてもキャッチーなボルドー。


生産者、銘柄: シャトー デュフォールヴィヴァン 2008
品種: カベルネソーヴィニヨン 82%、メルロー 8%、カベルネフラン 10%

約5000円、パーカーポイント86点。
色調は淡めのガーネット、粘性は低い。
骨格的には既存のボルドーと比べて弱めだが、マルゴー村らしい華やかな香り。なるほどマルゴー2級のエレガンスはちゃんと保っている。穏やかで甘やかだ。
インキーな部分は一切なく、ボルドーのエレガントな部分が現れている。
プルーンやカシスなどの黒い果実のニュアンスとワッフル、ビターチョコレート、芍薬をメインに、腐葉土、ビスケット、甘草、クローヴ、血液など。
非常に軽やかでパワフルさに欠けるが、その分エレガンスさが突出している印象。
色調と同期する様にタンニンと酸も穏やかで柔らかい。アタックは弱く、なるほどパーカー好みではない味わい。
しかしながら、非常にワインとしては楽しめる造り。
過小評価されているシャトーだと思う。


生産者、銘柄: シャトー ランシュ バージュ 2009
品種: カベルネソーヴィニヨン 73%、メルロー 15%、カベルネフラン 10%、プティヴェルト 2%

約17000円、パーカーポイントは94-96点
メドック格付け5級だが、一級に匹敵する品質を持つスーパーセカンド。
他のワインと比べて特に全体のバランスが取れている様な気がする。ベイシュヴェルほど濃くないが、透明感の中にビシッと筋が通った豊満な味わいだ。
色調は透明度の高い黒に近いガーネット。粘性は低め。
果皮の厚いカシス、ダークチェリーの酸味の強い鮮明な果実味。
石灰や、芍薬、シシトウ、タバコ、ワッフル、西洋杉などの甘やかな樽ののニュアンスも。雑味の無い透明感のある芳香。
今でも時間を置けばかなり美味しく飲むことが出来るが、流石に骨格が強すぎて今飲むのに適さない。煌びやかさより豊満さが全面に出ている。
うーん、期待していたランシュバージュとはちょっと違うな...


私の使う「透明感」の補足ですが、ちょっと若めの一級シャトーを口にすると分かるのですが、雑味を極限まで切り落としたカベルネソーヴィニヨンのミント香って清涼感や透明感を感じせるんですよね。いずれも色調が濃いわけでは無いのにまるで香水の様な香りになるっていう。
そういう意味合いでいうとランシュバージュはいいところ行っていたと思います。ただタニックすぎるというか、石灰やシシトウのニュアンスがちょっと邪魔をしていて骨格は強いのに、ちょっと人を遠ざける硬さがあったと思います。
アルテル エゴも同様でいい線行ってるんですがエレガントさと表現している芍薬やラベンダーに対して、こちらもまだ硬すぎてもう少し熟成を要すると思います。
対してベイシュヴェルはこのクラスにありがちな透明感やエレガンスは無いものの、甘やかで濃厚な、ともすれば新世界に接近する様な味わいとボルドーらしさの均整が良く取れていたと思います。
デュフォールヴィヴァンも良かった。
骨格は弱めなんだけど、エレガンスが活きるバランスだったと思います。濃すぎるとダメだし、密度の高さでフォローするのは一級以外はなかなか難しいので、良策だったかと。
ボルドーとしては非常に薄い色調で、プルーンの甘みと華やかな芍薬の香りが、とても官能的でした。値段も安いしお得だと思います。

正直ベイシュヴェルはともかく、デュフォールヴィヴァンは舐め切っていたのですが、飲んでみるものですね。
飲まないで知識だけで遠ざけるのは勿体無いなーと切に感じた次第です。




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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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