新世界の世界

こんにちは。
今回は新世界のグランヴァン、カルトワインを中心に。
新世界といえばやはりチリやカリフォルニアのリーズナブルなワインを想起させますが、新世界のレベルはもはやブルゴーニュのグランクリュ、ボルドーの特級シャトーに肉薄するレベルである事は疑いようがないでしょう。
しかもまだまだ進化の余地を感じるあたり非常に楽しみな部分であります。


■ブルゴーニュ系赤比較
生産者: マウントメアリー
銘柄: ピノノワール2008
品種: ピノノワール
生産地: オーストラリア ヤラヴァレー

オーストラリア、ヤラヴァレーの非常に手に入りづらいちょっとしたカルト的なワイン。
比較的ピノノワールにしては濃いルビーで粘性は高い。ダークチェリー、ラズベリーとやや赤系果実が目立つイチゴの様な甘みのある果実香。チョコレートボンボンのような樽香、土の様な香り。パワフルでジュヴレシャンベルタン系を想起させる造りで、口当たりはややアタッキーながらも滑らかな酸味でタニックではない。果皮のニュアンスがあるのでちょっと黒い果実も感じる。ブルゴーニュに非常に近しい造り。よく出来ている。


生産者: コスタ ブラウン
銘柄: ソノマコースト ピノノワール 2009
品種: ピノノワール
生産地: カリフォルニア ソノマコースト

極めて新世界的な造りでありつつ果実味が高い、ジュヴレシャンベルタン的な強固な骨格。ピノノワール的な色調というよりカベルネに違い中庸なガーネット色合い。ブラックカラントやダークチェリーの濃厚なジャム、干しぶどう、インク、黒オリーブ、ドライフラワー、鉄釘、ミント、チョコレートのニュアンスも。流石にアルコール度数は14.5%だけに強く焼け付く様なアタックで酸味よりタンニンの方が強い。とにかく果実味と樽香か強い、極めて華やかで強靭な香り。だがブルゴーニュらしさは無く、やはり新世界寄りの造り。



■ボルドー系赤比較
生産者: マウントメアリー
銘柄: クインテッド2008
品種: カベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、メルロー、マルベック、プティヴェルト
生産地: オーストラリア ヤラヴァレー

オーストラリア、ヤラヴァレーで造るボルドーブレンド。アッセンブラージュはカベルネソーヴィニヨン、メルロー、カベルネフラン、プティヴェルト。
品種特性もあり黒に近い深いガーネット、粘性は高い。まさにボルドー、しかも昨日のクレールミロンや、サンテステフのカロンセギュールに近い、良く炒ったコーヒーの樽香、プルーン、カシスの黒い果実が目立つ。ハーブ、インク、甘草、鉄釘の香りもある。ボルドー系のアッセンブラージュだが、比較的タンニンが弱く酸の方が際立って見える。酸のおかげかずっしりはしていない感じ。
マウントメアリーはいずれもクオリティは非常に高いように感じるが13,000円はやや高すぎるような気がする。


生産者: シェーファー
銘柄: ヒルサイドセレクト スタッグスリーブスディストラクト 2007
品種: カベルネ ソーヴィニヨン
生産地: カリフォルニア スタッグスリーブス

コスタブラウンで十分濃ゆい色合いと思っていたが遥かに超える黒さだった。カベルネらしい中心部は黒いが、エッジはクリアなガーネット、粘性はかなり高い。
抜栓後3時間は過ぎているだろうが、未だ硬い様子。 クレームドカシス、ドライプルーンの果皮の厚いジャミーな果実味が際立つ。焼いた杉、コーヒーや煙草、インクやドライフラワー、甘草のニュアンスもありボルドーグランクリュクラッセを想起させる造り。複雑。分厚いタンニンと酸味に覆われて、口当たりアタッキーでややキツイ感じはするが、熟成させる事で素晴らしい味わいに転化するだろう。
アルコール度数15.5%。豊かなテロワールから生まれる酵母発酵限界ギリギリまで発酵させた。挑戦的でアタッキーな造り。一見ポムロールのエレガンスに、そして、シャトーラトゥールによく似ている。


生産者:シャトーメルシャン
銘柄: 桔梗が原メルロー2007
品種: メルロー
生産地: 長野県塩尻桔梗ヶ原地区

澄んだ明るいガーネット、粘度は比較的高め。ボルドーのグランクリュクラッセの品質と大差ない香水の様な煌びやかで力強い香り。ドライプルーン、クレームドカシス、甘草、土っぽさ、シャンピニオンのアロマ。凄い果実味。滑らかな口当たりで酸もタンニンも比較的落ち着いている。 キャラメルの様なアロマがある。ラフルールペトリュス、パルメに近いかも。


生産者: シャトーメルシャン
銘柄: 城の平カベルネソーヴィニヨン2005
品種: カベルネソーヴィニヨン
生産地: 山梨県勝沼町城の平地区

澄んだ若干濃いガーネット、粘度は高い。
こちらもグランクリュクラッセどかなり近しいレベルの品質とテクスチャー。
どちらかと言えばこちらの方がメドック左岸タイプに近いかも。クレームドカシス、ブラックチェリー、ハーブや杉、腐葉土、シャンピニオンの香りが力強く立ち上る。 シャトームートンロートシルトに近い造り。
既にかなりしなやかな口当たりとなっており、以前は残っていたであろうタンニンのコクと落ち着いた酸が心地よい。 後半はチョコレートフレーバーや湯で野菜のニュアンスも。


生産者:サントリー登美ヶ丘ワイナリー
銘柄: 登美2007
品種: カベルネソーヴィニヨン、メルロー、プティヴェルト
生産地: 山梨県甲斐市登美ヶ丘ワイナリー

澄んだ濃いガーネット、粘度は高め。
ボルドーのクリュクラッセの様な造りに寄った訳ではなく、よりメルローの果実味を主張させた造りとなっている。
メルローらしい溌剌としたジャミーなプルーン、木苺、スミレが穏やかにひろがる。
やはりこちらも日本のワイン同様タニックではなく、酸が穏やかでかなり高級感がある。
優しさに溢れた香りがある。
とにかくフルーティーで華麗な果実味がある。



■ブルゴーニュ系白
生産者: コングスガード
銘柄: ザ ジャッジ シャルドネ 2009
品種: シャルドネ
生産地: カリフォルニア ナパヴァレー

淡い色調の澄んだレモンイエロー、粘性は強い。確かにモンラッシェを想起させるニュアンスがある。強固なミネラルと洋梨、マンゴー、黄桃などの糖度の高い果実、バニラクリーム、ローストナッツ、ハチミツの香りがキラキラと香水の様に複雑に際立つ。灯油、フレッシュハーブ、西洋サンザシのニュアンスも。ヒリヒリしているが清涼感のある酸味、アタックは強め、口の中にトロピカルフルーツと焼き芋のニュアンスが広がる。香りの指向性、クリアさが際立つ素晴らしい出来。なるほどね。ぼんやりとした雰囲気は全く無い。
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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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