カリフォルニアカルトワイン、熟成の可能性を再考する

久々のカルトワイン特集です。
前回、前々回の特集はこちらこちらです。

さて、今回はケイマスのスペシャルセレクションとリッジのモンテベロの古酒です。
ケイマスのトップキュべといえばスペシャルセレクション カベルネソーヴィニヨンですが、今回はピノノワール。
そしてリッジはパリスの審判レッドワイン部門で5位に着けたリッジのトップキュべ、モンテベロ。
新世界は比較的グランヴァンでも早飲みタイプが多いですが、果たして熟成すると如何様になるのか...楽しみです!


生産者: ケイマス ヴィンヤード
銘柄: ケイマス スペシャル セレクション ピノノワール 1989
産地: ナパヴァレー

約12000円。
色調は澄んだ濃いルビー、粘性は高い。
紅茶や腐葉土、イチジク、キノコなどの綺麗な熟成香、それを伴った綺麗な紫スモモや梅の果実香が現れる。スミレのドライフラワー、ローズヒップ、ムスクやベーコンなどの野生的な香りを主軸に、クローヴ、バニラの複雑な芳香が一塊となって漂う。
野生的で動物的なニュアンスが現れながら、綺麗な透明感を伴う芳香で密度も高い造り。
アタックは酸味は滑らかな、タンニンも柔らかく非常にピノノワールらしい造り。新世界的な暑苦しさを感じさせない涼しげな味わいだ。


生産者: リッジ ヴィンヤード
銘柄: モンテ ベロ 1985
産地: セントラルコースト

約27000円、WA 94pt。
色調は濃いガーネット、粘性は中庸。
こちらも熟成感が主軸になっており、煙草や葉巻、濡れた土、燻製肉などの熟成香、焦げた西洋杉、小豆、甘草、グローヴなどのスパイスや木材の香りを中心にコーヒー、果皮の厚いカシス、ブラックチェリーの果実味。スミレのドライフラワーなども。
全体的に果実味は落ち着き、全体的に熟成香が中心を据えており、かなり複雑な香味を放っている。
アタックは酸味もタンニンも生き生きとしており強固。
ここまで状態の良い古酒になるとかなり複雑さを感じられるなぁ。


素晴らしい、まさに馥郁たる香りとはこのことですな。
今回面白いのはカリフォルニアのカベルネソーヴィニヨンの聖地ナパヴァレーのピノノワール、良質のピノノワールを生み出すセントラルヴァレーのカベルネソーヴィニヨンってところですね。特にナパヴァレーのピノノワールは一見「??」と思ってしまいますが、箱を開けたら過熟気味でもなく、冷涼さすか感じる透明感のあるピノノワールでした。
流石だよ、ケイマス ヴィンヤーズ。
カベルネソーヴィニヨンの方程式でピノノワールを作っているわけではない、というのは非常によくわかった。
味わいはコメント通りで非常に綺麗に熟成を経ていて、リシュブールの古酒に骨格と液体を与えた様な、液体に力が漲る安定感のある古酒でしたね。
しかもバランスの悪い雑味が無いから透明感を感じるという。
ブルゴーニュの古酒は一塊でグラス内に留まるタイプではなく、周囲に官能性を発散させるイメージなんだけどどうかなわからん。
そして、リッジのモンテベロ。
これも綺麗に熟成されていましたね、スモーキーで動物的な香味が主軸になっています。こちらもボルドーの古酒と比較すると熟成香のバランスがカッチリまとまっていました。
果実香自体は落ち着いていますが、その分熟成香の主張が強く、そこらへん上手くバランスが取れているような気がします。やや熟成香主軸かな?
大元の熟成前をちょっと飲んでみたいですな。

やはりカリフォルニアは面白いですのう。


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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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