ルネロスタン、元来の偏屈さが無い素直なコートロティ


こんばんわ。
本日は北部ローヌ特集です。
北部ローヌは庶民的な南部ローヌと異なりシラーを主体とした偉大なワインを生み出しています。例えばエルミタージュ、例えばコートロティ、例えばコルナス。白ならばコンドリュー、シャトーグリエあたりが有名だと思います。
有力な生産者はエルミタージュであればシャプティエ、シャーヴ、ここ最近であれはパーカーポイントで高得点常連のドゥラス。コートロティならエティエンヌ ギガル、それとこのルネロスタンでしょうか。
特にコートロティはギガルの単一畑「ランドンヌ」「トゥルク」「ムーリンヌ」、その弟分である「シャトーダンピュイ」、普及銘柄である「ブリュヌ エ ブロンド」が有名です。エルミタージュならシャーヴのそのもの「エルミタージュルージュ」、シャプティエなら単一畑「レルミット」。
殆ど市場に出回らない上にお高いのでなかなか飲む機会は訪れてくれませんが、そこでこのルネロスタンです。
赤はランドンヌ、コートブロンド、白はコンドリューを作っています。普及銘柄としてコートロティ キュヴェクラシックなど。
最初に彼のランドンヌを飲んだ時はいたく感動しました。果実味は強いのに官能的でインセンスやスパイスが溢れ出す、どこか異国の香りを感じさせる創り。個性でいうのならコントリジェベレールのワインにも似ている個性的なワイン。
今回のヴィンテージ2010は素晴らしいながらも、ちょっと方向性が違うようです。
あの頑固親父はどこへ行ったのでしょうか...


生産者: ルネ ロスタン
銘柄: コンドリュー ラ ボネット 2010

約10000円、2009年のパーカーポイント93~95点
ロワールのソーヴィニヨンブランの様な清涼感ありながら、セミヨンの様な香味がある。素晴らしい。
色調は淡いストローイエローで粘性は高い。
カリンや赤リンゴ、アンズの清涼感のある果実味、ヨーグルトや白い花の蜜、白胡椒、杏仁豆腐の様なナッティーなニュアンスもある。フォキシーフレイバー。
ややミネラリー。僅かに灯油のニュアンスも感じ取れる。意外とシンプルな構成。
アタックは酸味が強めだが、しなやかな構成。穏やかで心地よい造り。


生産者: ルネ ロスタン
銘柄: コートロティ コートブロンド 2009

約13000円、2009年のパーカーポイントは92~95点。
色調は濃いガーネット、粘性は高め。意外や意外、ボルドーの様な甘い樽香が感じられる。
以前感じたワインの特異性は僅かに落ち着いているような気がする。
コートロティらしくスパイシーな黒胡椒のニュアンスがメインにはなるのだけど、果実味の方が主張している。ラベンダーやスミレ、ジャミーなカシスやプルーン、なめし革、漢方、焦げたゴム、ややバニラの様な香りも。
アタックは柔らかく豊満なプルーンの酸味と果皮のタンニンが心地よく味わえる。ボリューム感がある。スパイシー。


生産者: ルネ ロスタン
銘柄: コートロティ ラ ランドンヌ 2009

約13000円、2009年のバーカーポイントは91~93点。
色調は同様に濃いガーネットで粘性は高い。こちらもややボルドーを感じさせる香味。
ややランドンヌの方が整然としている印象。一塊感がある。
やはりコートブロンドと同様、果実が目立つ。カシス、ブラックベリー、ドライプルーンの甘みを感じる果実味、少しずつ黒胡椒のスパイスが現れてくる。スミレやタバコ、ややスモーキー、芍薬、鉄釘や漢方、炭焼きのニュアンス。
こちらも以前の突出したスパイス感はなく落ち着いており、豊満な果実味が目立っている。やや期待していた方向と違う。
黒胡椒とプルーンの豊満な果実味に満ち溢れておりキャッチー。口に含むとより味わいが強固に感じる。僅かに柑橘系のニュアンスも。


ランドンヌ、コートブロンドの全体的な印象としては、シラーのエッジーな部分かややソフティケイトされて角がなくなった印象。その分黒い豊満な果実味が全面に出ており、力強くキャッチーな印象を受けました。
黒胡椒やスパイスが全面に出ていない分よりわかりやすいものの、官能性に関してはちょっと後退していますね。
こう、どこか影のある感じが良かったのですが...
ただ、やはり品質はべらぼうに高くて、言うてもランドンヌ、そしてコートブロンド。恵まれたテロワールから生み出される味わいはひょっとしたらこっちが正しいのかもしれません。
これはこれで非常にシラーのウマさがしっかりあって好きです。
コンドリューの方は割と普通ですね、レビューでも書きましたがソーヴィニヨンブラン主体のプイィフュメに重めのボディを持たせた感じです。
果実味は清涼感があって爽やかなんですが、こう、そこにしっかり豊満さがあるんですね。良質のプイィフュメはよりエッジーで神経質な感じがしますが、こっちはよりふくよかです。
ただ味わいの方向性的には9000円は出し惜しみしちゃうなあ。美味いんだけどねえ。

まぁやはりルネロスタン。いずれのワイン、コートロティのスタンタードラインであるキュヴェクラシックでも途轍もなく美味いので、コートデュローヌにはまりこみたい人にはかなりオススメです!

 
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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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