ローヌの最高峰、ギガルとシャーヴを利く(白)



こんばんわ。
先日に引き続きローヌ北部、ギガルとシャーヴです。今度は白ね。

いずれの生産者もメインは赤ですが、白も評価が高く、人気があります。
ギガルは2本。
コンドリューの酸化鉄を含む花崗岩、石灰土壌で構成された自社畑4区画合計3haからリュットレゾネ、新樽100%で生み出されるヴィオニエ主体のドリアーヌ(生産本数20000本)。
エルミタージュのシルト、玉砂利、氷河の堆積土で形成された、僅か1.8haのパーセルからリュットレゾネ、新樽率100%で栽培醸造を行い、限られた年にだけリリースされるエクス=ヴォト ブラン(生産本数7000本)。

そしてシャーヴは1本。
エルミタージュブラン。
エルミタージュ最上の区画(パーセルの詳細はよくわかりませんでした)からビオロジック、低収量、遅い収穫により凝縮感を高めて上で新樽で2年間の熟成を経てリリースされる最上のエルミタージュ ブランです。

では、まずはコンドリュー ドリアーヌから。



生産者: エティエンヌ ギガル
銘柄: コンドリュー ラ ドリアーヌ 2010
品種: ヴィオニエ100%

約10000円、2009年のWAは95点。
色調は濃い黄金色、粘性は高い。
ヴィオニエならではのタッチなのか、構成要素がロワールのソーヴィニヨンブランに近く清涼感があり核種系の香りが目立つ。芳香性はプイィフュメやサンセールと比較すると、こちらの方が強い。
赤りんごや洋梨の溌剌とした果実味と果実の蜜、石を砕いた様なミネラル感がメインとなり、フレッシュハーブ、バニラ、杏仁豆腐、トースト、リコリスのニュアンス。
爽やかで清涼感のあるアタックでリンゴのほのかな甘みと切り立った酸味、僅かに苦味を感じる。しかしながら骨格とボディは強固で意外に複雑な骨格が垣間見れる。素晴らしい。


生産者: エティエンヌ ギガル
銘柄: エルミタージュ エクス ヴォト ブラン 2009
品種: マルサンヌ90%、ルーサンヌ10%

約23000円、WA94-98点。
色調は濃い黄金色、粘性は高め。
イタリアや新世界のシャルドネっぽいタッチで清涼感のある花の香りとバター、ヘーゼルナッツ、白胡椒の風味。ややオイリーさも伴う。カリン、洋梨のやや酸味のある果実味。新世界ほど重くはないがタッチは近い。豊満で丸みのあるバター、ナッツの果実味。フレッシュハーブ、黒糖、リコリス、シャンピニオンなど。
口当たりはマイルドでこちらも濃厚ながらどこか爽やかさも感じる。豊満で豊かな果実味とともに充実した酸味と複雑さ。


生産者: ジャン ルイ シャーヴ
銘柄: エルミタージュ ブラン 2009
品種: マルサンヌ80%、ルーサンヌ20%

約25000円、WA94-98点。
シャーヴ安定の果実味。
色調は黄金色、粘性は高い。
オレンジピールやアプリコット、カリンなどの目の細かい凝縮した果実味にフレッシュハーブ、白胡椒、杏仁豆腐、ヨーグルト、リコリス、塩で炒ったアーモンドなど。強固な骨格、パワー感、全てが完璧な味わい。
凝縮感があり、果実味とスパイシーさが際立った造り。滑らかで果実由来の豊富な酸味、瑞々しさとともに複雑なスパイシーさがある。



やはりコンドリューとエルミタージュだと作りに大きな隔たりがありますね。コンドリューはどちらかといえば最良のソーヴィニヨンブランとセミヨンに近いし、エルミタージュは非常に新世界の最良のシャルドネにミネラルと清涼感を施したものに近いと思います。(個人的にはコート ド ボーヌっぽさはあまり。辛うじて近いのはピュリニーでしょうか)
ローヌ北部という狭い括りで品種が違うとはいえ、これだけの幅の広さは中々に興味深いですね。しかもどっちもとてもいい。
さて、生産者にまで落とし込んでいくともう少し違いがありました。
ドリアーヌとエクス=ヴォトは先述したので相違無いのですが、シャーヴとはもうひとひねり。
シャルドネらしさというか、こちらはアルザスの最高のゲヴェルツトラミネールの様な印象を受けました。ただライトなのではなくて、より凝縮感があるドライアプリコットの様な凝縮した芳香とねっとりとした密度の高い質感がありました。ドライな甘口ワインの様な質感。
非常に濃厚で厚みの感じられる造り。ボディが半端なく強い。
ギガルと同じエルミタージュ ブランなのに、ここまで違いがあると戸惑いますね。

個人的には清涼感がありつつキッチリ複雑味と甘みを見せるコンドリューが一番気に入りました。
エルミタージュブランはいずれも非常に素晴らしいワインでした。ある種ブルゴーニュ最上の特級クラスや新世界のキスラーの単一畑ものやコングスガードに比類する出来ではあるのですが、唯一無二の感覚は希薄で、上記に挙げたワインで感動を代替できてしまうんですよね。
これをルーサンヌとマルサンヌの可能性の極地と考えると「すごいな!」と思えるんですが、他の地域と並列でみた時に入手難度、価格を考慮すると、やや?かな、と。
対してコンドリューはソーヴィニヨンブランっぽいとはいえ、ボディは強いしその芳香の強烈さと一本筋の通った強固さは中々に探せないタイプだと思いました。ソーヴィニヨンブランだけだと軽いタッチになっちゃうし、ボディを付与するためにセミヨンを入れるとちょっとシャルドネに似た強さになっちゃうという。
ヴィオニエ素晴らしいですね、個性的ですし、品質的にも驚かされました。値段的にもまぁ、まずまず買えない価格ではないですしね。

ヴィオニエは他の生産者のコンドリューでも美味しいので是非試してみてください。

 

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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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