女傑ジスレーヌ バルトのシャンボールミュジニー レ クラ、3ヴィンテージを利く。


こんばんわ。
今日もブルゴーニュです。

本日はジスレーヌバルト縛りです。
ジスレーヌバルトは個人的にはブルゴーニュファン心をくすぐられるんですよねー!
シャンボールミュジニーの生産者ですがフラッグシップにお決まりのボンヌマールやミュジニーがありません。
全て一級畑。しかも普通シャンボールのプルミエクリュはサンティエ、アムルーズ、シャルム以外はあまり単一で醸造されることはなくて、大抵一緒くたの「プルミエクリュ」で醸造販売される事が多いのですが(例えばジョセフドルーアンとか...)このドメーヌは小さい一級畑でもそれぞれのテロワールの個性を尊重して単一で醸造します。
なので、本来あまり目を向けないオーボーブランやヴァロワーユ、シャトロなど、土壌の違いを感じやすいのですね。ちなみに新樽率は20-35%とのこと。プルミエクリュにはちょうどいいくらいでしょうかね?

今回はレ クラに絞って3つのヴィンテージを頂きます。レ クラはメオカミュゼのワインしか飲んだ事がありません。
さてどうでしょうか...?


生産者: ジスレーヌ バルト
銘柄: シャンボール ミュジニー プルミエクリュ レ クラ 2007

約14500円、WA91-93点。
やや淡い色調のルビー、粘性は中庸。
08より自然なイチゴやダークチェリーの溌剌とした果実味、わずかにカラメルの様な甘みが混じる。若葉、茎、スミレや薔薇のオイルなどのやや野生の香り、石鹸、なめし革、紅茶など。
時間の経過と共に2008程明確ではないがスミレの香りや、カラメルなどの果実の甘露な香りが主張する。基本的にはやや青みがある造りで、2009と比べるとどちらかというと花や草の香りが強い。
2008同様こちらもややドライな印象のシャンボールミュジニー。
香りの自然さと比べて、アタックにややえぐみがあり酸味も強く、この中ではやや厳しい部類かも。


生産者: ジスレーヌ バルト
銘柄: シャンボール ミュジニー プルミエクリュ レ クラ 2008

約13500円、WA94点。
最も色調の濃い澄んだルビー、粘性は中庸。
2008年で最も特徴的なのは、鮮明でキャンディの様なスミレの香り。これは他のヴィンテージには見られない特徴。
果実味は溌剌としたイチゴやアメリカンチェリー。
スミレの他にドライな薔薇の香りが目立つ。またシャンボールらしい、松や茎や若い葉の青っぽさ。タバコや葉巻、紅茶、なめし革、シナモンなどの芳香。
2008も2009同様に凝縮感のある作りだけども、果実味の甘さが際立つ2009に対して、ややドライで華やかな印象。スタイルとしては2007に近い。
最も私が考えるシャンボールミュジニーっぽい印象。
酸味が強く、口の中でスミレの華やかな香りが楽しめる。貴重な体験。


生産者: ジスレーヌ バルト
銘柄: シャンボール ミュジニー プルミエクリュ レ クラ 2009
約14500円、WA92-94点。

赤みの強い濃いルビー、粘性は中庸。
今回の07,08,09の中で最も果実味が強く凝縮感があり、甘露。これだけ生産者が違う様な大きなスタイルの違いが感じられる。
カラメルの様なねっとりとした濃厚な甘み。
抽出が強めなのか果皮の厚いブルーベリーやダークチェリーの果実味、デーツの様な甘みが感じられる。最も骨格が強固でジュヴレシャンベルタンを想起させる印象。ただその中にもシャンボールらしさはしっかりと残っていて、森の下草、若葉、控えめなスミレなどの野生を感じさせる作り。
僅かになめし革、砂糖漬けのスミレ、ローズヒップティー、松、下草、シナモンなど。
酸が他のヴィンテージに対してやや穏やかだが、その分タニック。そして甘露さが前に出ている。
口内でシナモンやシロップの様な甘さが楽しめ、余韻も長い。


ザッと利いてみてテロワールの特徴よりもヴィンテージの特徴がよく出ていると感じました。垂直だからかもしれませんが....多分水平で利いたら別の感想になるかも。
際立って明らかな違いを見せたのは2009ですかね、とりあえず2008、2007と比べると、かなり果実の甘さや果皮や梗のタンニンなど、全体的に日照条件の良さが際立った味わいと感じました。
ワインアドヴォケイトのヴィンテージチャートを見る限りだと2005年以来のグッドヴィンテージの様なので、やはり果実の凝縮度によるものなんでしょうか。他の生産者の2009もかなり頂きましたが、同様の凝縮度でしたしね。
逆に2007,2008は過熟してる感じはなくてややドライな作りになっているのもヴィンテージの特徴なんですかね。エレガントで酸味が際立っていました。
2008年はエレガントながらキチンと花の香りもありました。2007は全体的な特徴は2008と同様で、やや2009年の様なやや甘めのニュアンスはありました。基本ドライですが。
ヴィンテージの状況と同期がキチンとなされていて無理の無い作りになっている訳ですね。
正直土壌、畑の位置、生産者は相当意識して利いていましたが、ヴィンテージは意識できませんでした。実際の所作る生産者によって当然スタイルが違いますし、畑、村によっても味わいが異なるのでヴィンテージを理解するにはヴィンテージ以外をほぼ同条件にしないとわからないんですよ。。
そうすると自ずと機会も減りますし、比較対象がないので特徴を捉えることができないと。

あと古いヴィンテージだと熟成香が出るので、それでわかりにくくなりますね。なので若い方がいい。

そういう意味では比較に使った生産者も良かったですし、かなり良い機会になりました。少なくとも2007,2008,2009のヴィンテージはちゃんと感じ取れたかなあ、と思っています。
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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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