超絶のフーリエ、2010年1級畑水平テイスティング。


今日もブルゴーニュです、こんにちわ。さて、フーリエです。

フーリエは実は1度飲める機会がありました。2010のシェルボード、クロ サン ジャック、そしてフラッグシップのグリオット シャンベルタン。
正直ただでさえ手に入らないフーリエの、しかもグリオットが飲めるという事で非常にワクワクしてたのですが、あえなく定員オーバー。期待していたので非常に残念な気持ちになったのですが、運良くまた2010年を飲む機会が!
グリオットは流石に無理でしたが、クロ サン ジャックを飲めるだけでも、とても運がいい!神に感謝しなければ!

フーリエはブルゴーニュでジュヴレシャンベルタンに拠点を置く生産者で、非常に手に入りにくいドメーヌのひとつです。価格は高騰しているとはいえ、品質を考慮すると、まだ良心的な生産者とも言えます。特にフラッグシップの一級クロ サン ジャック、そして特級グリオットシャンベルタンは毎年争奪戦です。僕の知ってる酒屋でもグリオットは辛うじて一本。
なんて厳しい...!
リュットレゾネで自然のまま栽培、摘房はせず摘芽で収量制限を行い、厳重に選果を行った葡萄を100%除梗、この手の生産者では珍しい20%の新樽比率で熟成させます。そしてノンフィルター、ノンコラージュで瓶詰め。いかに自然な果実の風味を大切にしているかわかりますね。
そんなこだわりのフーリエの3つの一級畑を利いてみました。



生産者: フーリエ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン プルミエクリュ シェルボード ヴィエイユヴィーニュ 2010

約12000円、WA92点(2009)
色調は黒に近い濃いルビー、粘性は高い。
十二分に濃厚で力強い作りではあるものの、他の2本の一級畑と比べるとほんの僅かに果実の凝縮度が弱めで、球体を感じる他の二本と比べると、酸味が際立っており、ややシャープな印象を受ける。
果皮のエレガントな風味を伴う甘露で濃厚なブルーベリー、ダークチェリーのリキュール。薔薇やスミレのエキス感。バニラの樽香、大きく静かに果実のリキュールの風味が広がる。強い松の樹皮、シナモン、クローヴ、やや野性的で燻製肉の様な香りも。梗や果皮の風味が甘みに対して強い。
コンブオーモワンヌと比べてやや華やかで軽く、果実味に次いで薔薇やスミレのアロマが目立つ。2本に比べると線が細くエレガントな印象を受ける。
力尽きるのが他のキュヴェに対してやや早めで、酒質としてはコンブオーモワンヌ、クロサンジャックに比べると弱い印象だ。ただ他の生産者と比較した時、それが弱いかと言われれば間違いなくNo。
酸味とタンニンはシルキーで口に含むとドライな果実の果皮の味わい。余韻は長い。


生産者: フーリエ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン プルミエクリュ コンブ オー モワンヌ ヴィエイユヴィーニュ 2010

約15000円、WA93点(2009)
色調は黒に近い濃いルビー、粘性は高い。
ほぼクロ サン ジャックと同等の果実の凝縮感と高級感がある。こちらも非常に甘露で濃厚なダークチェリー、ブルーベリー、カシスリキュールの凝縮した果実味が主軸となっている。そして果実味に伴ってスミレや薔薇の香水の様な香りが強い。バニラやチョコレートの樽香も心持ち強めか。クローヴ、オリエンタルスパイス、松の樹皮、紅茶、シナモン、クローヴ。
梗や若葉の風味はシェルボードよりは弱めでその分果実の甘さが突出している。
構成としては広がりのある果実味からスパイス、バニラの樽香。そして少しずつ梗が現れて行く。その中で一貫して集中した果実の風味がある。
タンニンも酸もとてもシルキーで口に含むと凝縮した果実味が口内で弾ける。しかしシェルボードと比較するとコンブオーモワンヌは全く衰えない、なんなんだこれ。暫く果実の凝縮感と甘さが感じられるし余韻も抜群に長い。


生産者: フーリエ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン プルミエクリュ クロ サン ジャック ヴィエイユヴィーニュ 2010

約23000円、WA96点(2009)
さて、グリオットに次ぐフラッグシップ、クロ サン ジャックである。
色調は濃厚なルビー、ガーネットにも近く、粘性も高い。
抽出は強めかな、豪奢なエレガンス。違いは僅かだが、全体的にコンブオーモワンヌの規模感を大きくした印象。
甘みを伴うブルーベリーやダークチェリーリキュール。非常に凝縮度の高い濃厚な果実味、突出している。そして香水の様な薔薇のエキス、バニラの芳香が特徴的である。カラメルの様な甘さではなく、より自然な果実の甘み。
松の樹皮、スミレ、トリュフ、紅茶、そしてオリエンタルなスパイスやクローヴなどスパイスのニュアンスも際立ってくる。炒ったカカオの豆の香りも。
タンニンも酸は凄まじくシルキーで、球体感がある。シェルボードやコンブオーモワンヌと比較して非常に果実味が強く花の香りが塊となっている押し寄せる。素晴らしい。



流石でしたね。もう完璧です。
シェルボードを飲んだ時から既に「凄すぎる!」と思いましたが、コンブ オー モワンヌ、そしてクロ サン ジャックは凄まじい完成度の高さで、完璧なブルゴーニュだったと思います。
後で調べたのですが、他のヴィンテージと比べても2010年のフーリエは相当良くできているみたいで、「なるほど、これが本気のジュヴレシャンベルタンか」と見本を見たような気がします。実際デュガピィの2010年シャンベルタン、クロードデュガのシャルムシャンベルタンも素晴らしかったですが、個人的な感覚としてはブルゴーニュを逸脱してしまったワインだと思うのです。
それらと対比すると、このフーリエの一級はまさにブルゴーニュにおいて最高のワインだと。そう思います。
さて、これら3本は正に個性を映し出している気がします。
同じ丘陵にあるクロサンジャック、コンブオーモワンヌは同程度の凝縮感があるのですが、シェルボードだけシャンベルタンのある丘陵の下部にあるんですね。クレピヨやコルヴォーの脇、クロドベーズの下部です。やや標高が低いからか果実感より華やかな印象でした。
やはりクロサンジャックとコンブオーモワンヌはその点、ギチッと果実味が詰まってて果皮のエレガンスが良く出ていると思います。濃密で凝縮感が半端ない。いかにも丁寧に作った、という印象です。
タイプとしてはデュガピィのラヴォーサンジャックであるとか、濃いめのアルマンルソーという印象を受けました。(アルマンルソーのクロサンジャックも果実味に溢れていますが、もう少し透明感があるような気がします)
いずれにせよ、ハンパなく素晴らしい作りでした。さすがフーリエ。

来年もまた飲みたいですね。
あとバックヴィンテージも。

 

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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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