難解で複雑なクロ ド ゼプノー含むポマール3種テイスティング

こんばんわ。
今日はブルゴーニュのコート ド ボーヌのポマール縛りです。

コート ド ボーヌはやはりピュリニー、シャサーニュ、ムルソーと白の産地が超有名ですが、素晴らしい赤も産出します。コート ド ボーヌ唯一の赤の特級コルトンを産出するアロースコルトン、ペルナンヴェルジュレス、ラドワ セリニー。もっとも女性的で優美で繊細なスタイルを主とするヴォルネイ、そして最も骨格が強く男性的な印象を受けるポマールです。
ヴォルネイ、ポマール共に白の名生産者が赤を作っており、ニュイの村ほど有名でないながらも匹敵する一級畑を産出しています。ヴォルネイならムルソー村にあるサントノ ディ ミリュー、シャンパン、カイユレ、ブスドール。ポマールならゼプノ、グラン ゼプノ、リュジアンが最良の畑とされています。

今回は男性的で力強いポマールを中心に。オリヴィエルフレーヴはドメーヌルフレーヴの類縁のドメーヌで高品質な白を生産しています。
そしてコント アルマンはポマールで最も有力な生産者の一人で看板銘柄である単一畑「クロ ド ゼプノー」が非常に有名です。99年より完全ビオディナミで生産をしており、新樽(バリック)は積極的に使用せず大きな樽で熟成します。



生産者: ヴァンサン ダンセール
銘柄: ポマール レ ペリエール 2006

約7000円、WA90pt(2002)。
色調は彩度の低い淡いルビー、粘性は中庸。
若干酸化(熟成)のニュアンスが感じられる。ダークチェリー、プラムの果皮や梗に由来するエグミのあるニュアンス。熟成感のある鉄分、ベーコン。そして僅かにシナモン、スミレの花の香り、トーストの甘みのあるニュアンス。
アタックの酸味、タンニンは果実味の薄さからやや目立つ。腰が弱く、若干弱々しい印象のポマール。


生産者: オリヴィエ ルフレーヴ
銘柄: ポマール プルミエクリュ レ リュジアン 2006

約8000円、WA89-91pt(2003)
こちらは堅実な作り。
色調は赤みの強いルビー、粘性は高い。やや熟成感を感じる。
イチゴやチェリーリキュールの豊富な果実味、熟成による落ち着いた印象があるが、溌剌とした赤い果実がキッチリと感じられる。シナモンやシロップの甘露さ、薔薇やドライなスミレのほのかな芳香。熟成に由来する生肉、鉄観音。そして僅かにオリエンタルスパイス、樹皮や炭焼きの香り。
果実味は先のダンセールと比べて力強く、やや酸味とタンニンが際立っているものの割とバランスが取れていると思う。
但し今ひとつ感は否めない。


生産者: コント アルマン
銘柄: ポマール プルミエクリュ クロ ド ゼプノー 2004

約14000円、WA88-90pt。
色調は黒に近いガーネット、粘性は高め。2004年だが、かなり熟成感があり、果実味は大分弱くなっている。
まず主軸となるのは甘草、クローヴなどのスパイス類、そして腐葉土、ヒノキの樹皮、ドライフラワー。野生的な生肉、血液、シベットの香りが非常に強い。
そして申し訳程度のプラム、ダークチェリーの果皮の果実味が感じられる。
酸、タンニンは柔らかく、しなやかで全体的な構成は非常に複雑。熟成によってかなり難解な作りになっている。ルロワのブルゴーニュルージュやルモワスネのリシュブールは90年代中盤から2000年のものでも十分に果実味が残っていたが...これはこういう作りなのだろうか。


ヴァンサンダンセールは2006年ということでかなり熟成感が出てきており、ちょっと果実味が負けてる印象...あまり好みではありませんでした。
オリヴィエルフレーヴのリュジアンも基本的には同様で、果実味はペリエールと比較するとかなり良く出ていましたが、やはり熟成香に負けてしまっている様な気がしますね。ただ、こちらは比較的綺麗に熟成しているので、熟成ワインが好きな人には好まれるタイプかもしれません。
そして本命クロ ド ゼプノー。
こちらはさらに古い2004ということでかなり熟成香が満ちているのですが、元々のワインのパワー感というか、性質かもしれませんが、変なエグミや苦味はあまり感じられず、複雑さや熟成香にワインのボディが負けていない印象です。
果実味はかなり薄れているのですが、その代わりハーブやスパイスが主張していて熟成香とあいまってなんとも言えない味わいになっていました。
僕はピュアな果実味、重厚な果実味どんとこい!果実味は正義!だと思っているので、これはエライ複雑なのきたな...と。
ただ俯瞰して見た時に、全く枯れてる印象は無いし、強固な骨格の中でただひたすら多くの要素が絡まりあっている、なかなか素晴らしいワインであることがわかります。
そう、美味しいというか、なかなかに偉大なんですね。
まあ古いワインとともに若いワインを飲まないことには本質は掴めないと思っているので、以降飲むであろう06,07,10の並行を期待したいですね。
さすがにそれだけ飲めばポマール...というかクロ ド ゼプノーの本質は理解出来そう。

とりあえず今の段階で最も好みなのは、コシュ デュリのヴァーミュリオン(村名畑)かな、と。果実味も豊かでしたし、なにより凄まじい地力を感じましたよ。
それから比べるとクロドゼプノーはちょっと気取ってるなあと思いますね。

  

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ダンセールの白をいつか・・

HKO様

いつもいつも楽しく拝見させて頂いております。
今回2回目の投稿です。宜しくお願い致します。

まず最初に前回御紹介頂いたルイ・シュニュ飲ませて頂きました。
ビオバージョンとの違いを楽しんだりと大変有意義でございました。
薄旨の印象でサヴィニーもこれから深めていかなければ・・・
と思った次第であります。

(あ・・・その時ヴェッツォーリも飲みました センツァ アンナータ&サテンです。サテンの方がドライな感じがしたのですが後日飲みましたらまた印象が違ってなんだかなぁという・・汗 もちろん、どちらも美味しかった事に違いはありません^^来週連休はネフェルティティいきたいと思います。ハイ^^;)

さて、前置きが長くなりました・・・
ヴァンサン・ダンセールであります^^

前から書かせて頂こうと思っていたのですが
HKO様には何としてもダンセールの白を飲んで頂き
率直な感想を書いて頂ければと・・^^;
本ページのポマールは当方も飲んだことがなく興味はあるのですが・・
うーむ、ダンセールなかなか売ってないですから機会が滅多にないと
仰られればそれまでですが・・そこをなんとか・・m(・ω・m)

と言いますのもシャサーニュではニーロンと並ぶ大好きな作り手でございまして
飲んでいる方はムルソー・ペリエールを推してきますが
当方はシャサーニュ・モンラッシェ(1er)のラ・ロマネがイチオシです。
なければ(同1er) テート・デ・クロでも構いません。
トップ・キュヴェにシュヴァリエがございますが一樽ですから・・
これはまぁ後のお互いの楽しみにしましょう^^;
(当方も飲んだことはございません)

・・・と好き勝手な事を申しました。御容赦下さい。
ブルゴーニュに狂うとこうなるんでしょうね^^;
今後も勝手な事を言ってくるかもしれませんが
テキトーにあしらって下さい(苦笑)
益々のご活躍を楽しみにしております。
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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