DRC、天壌無窮を体現するエシェゾー、グランエシェゾー、ロマネサンヴィヴァン、リシュブール。



こんばんわ。
更新に大分日が空いてしまいました。
色々あって忙しくて....ってこれ毎回言っていますね(笑

さて、今回はドメーヌ ド ラ ロマネコンティ4種類のテイスティングレポートです。
別にレポートというほどのレポートではないのですが、まぁあまり飲む機会の少ないドメーヌですので出来る限り詳細にレポートしたいと思います。

前回はエシェゾー、リシュブール、ラターシュと豪華版でしたが、今回はややグレードが落ちて、エシェゾー2009、グランエシェゾー2008、ロマネサンヴィヴァン2004、リシュブール2008の4種類、いずれも若いヴィンテージになります。

DRCは言わずとも知れたブルゴーニュに置けるトップドメーヌであり、燦然と輝く最高のグランクリュ、ロマネコンティを所有する唯一のドメーヌでもあります。
その歴史は一冊本が出来るくらいなので割愛しますが、どのワインも異常に品質が高く、そしてお値段も高い事で有名ですね。現在の共同経営者はA.P.ヴィレーヌとアンリ フレデリック ロックの2名です。以前はラルー ビーズ ルロワが参画していました。保有する畑は特級エシェゾー、特級グランエシェゾー、特級ロマネサンヴィヴァン、特級リシュブール、特級ラターシュ、特級モンラッシェ、そして特級ロマネコンティです。2009年からは新たに特級コルトンをリリースしています。また各特級の若木を使った1級デュヴォープロシェなんてのもあります。
ヴォーヌロマネの特級およびモンラッシェではいずれも区画最大所有者となっています。
ちなみに自社で瓶詰めはされませんがバタールモンラッシェと一部ヴォーヌロマネの1級畑も保有しています。
基本的にビオディナミで栽培を行い馬を使って耕作をします。除梗はせず長い期間を32度から33度のマセラシオンを行ない、新樽100%で熟成を行います。清澄は卵白を使用して行います。

さて、DRC、エシェゾーから行きます。


生産者: ドメーヌ ド ラ ロマネコンティ
銘柄: エシェゾー グランクリュ 2009

約47000円、WA93-96pt
爆発的な香りの洪水。凄まじい勢いで複雑で濃厚な香りが放たれていく。外観はやや濃いめのルビー、粘性は高い。
スパイス、僅かな胡椒と、熟して濃縮されたイチゴ、ラズベリー、ダークチェリーのノンシュガージャム、カシス。
薔薇やスミレのアロマオイルや八角、五香粉、オリエンタルなインセンス。
なめし革やローストした松の木、豊かな腐葉土 、トリュフ。ゴムやナツメグなど。
ありとあらゆるピノノワールの要素が一塊となって洪水の様に立ち上がる。
とにかく芳香の強さが強烈で、口に含んだ時の凝縮感、濃縮感は群を抜いている。
その分果皮のニュアンスが強くタニックで酸も強いが、複雑な香りが口の中に爆発的に広がって行く。
完成されたエシェゾー。ヴォーヌロマネの魅力を体現したワイン。


生産者: ドメーヌ ド ラ ロマネコンティ
銘柄: グラン エシェゾー グランクリュ 2008

120750円、WA95pt
外観は淡いルビー、粘性は高い。
ベーシックでありながら、この猛烈な芳香と凝縮感はやはりDRCだけのものだ。
ジャムの様に凝縮されたイチゴやクランベリーの濃厚で凝縮された果実味。とても目が詰まっている。
それでありながら所謂濃さは感じさせず終始清涼感を漂わせている。
わずかにダークチェリーのような果皮の煌びやかさもある。それに所以する華やかな薔薇やスミレのエキス。
そしてクローヴ、甘草、八角、シナモンなどのスパイス、若葉や茎、わずかにトリュフ、燻製肉、ローズヒップティーなどの複雑で多様な要素が香水の様に溢れ出てくる。
時間が経つと焦げた樹皮やオレンジなどの清涼感も際立ってくる。
強靭な旨味に満ち溢れた味わいと爆発的な芳香。
タンニンと酸は際立っているが、度を超えた瑞々しさ、華やかさを感じる強烈な芳香から、むしろそれがあるべき姿であるような気がしてくる。
余韻は長く数分に至る。
恐るべき解像度と鮮明さで迫る怪物グランエシェゾー。


生産者: ドメーヌ ド ラ ロマネコンティ
銘柄: ロマネ サンヴィヴァン グランクリュ 2004

約140000円、WA93pt。
凄い華やか...やばいわ。放出する香りが凄まじい。しかもメチャクチャ若く感じる。
色調はとても澄んだ濃いルビー、粘性は高い。
とても甘やかで妖艶な...途轍もなく凝縮感のあるストロベリーリキュール、透明感のあるブルーベリー。
瑞々しい薔薇やスミレのアロマオイルの芳香、野性的ななめし革や生肉。
甘草、トリュフ、紅茶、グローヴ、シナモン、仄かなオリエンタルスパイスなど。
時間を置くと全体的に若葉や茎っぽい芳香に変わっていき、スパイシーな要素が際立ってくる。
果皮の煌びやかなタンニン、溌剌とした酸味、シロップの様な甘やかさではなく、果実由来の瑞々しい甘さが全体に広がる。
包含する要素がメチャクチャ多い。全体的に凄まじく透明感がある。
そのくせ口に含んだ時の酸味とタンニンを伴った濃密感は群を抜く。
余韻はとてつもなく長い。


生産者: ドメーヌ ド ラ ロマネコンティ
銘柄: リシュブール グランクリュ 2008

約140000円、WA96pt。
しなやかで柔らかいサンヴィヴァンに比べて、リシュブールは全体的に野生的で力強い。
色調は濃いルビー、粘性は高い。
漲るミネラル。サンヴィヴァンの方が開いている。
途轍もなくジューシーでイチゴ、クランベリー、ブルーベリーのジャムの甘やかで力強い果実味。
途轍もない凝縮感、重量感。そして薔薇やスミレなどむせかえるような赤い花の香水の芳香。
ややドライながら奥底からひき出るような果実味がある。
トリュフ、茎、若葉、の青さや野生的な生肉。焦げた松、トーストの香ばしい香り。
お香、グローヴなどの妖艶な雰囲気も纏う。
雨上がりの森の中にいるような青く、大地の香りがする。
味わい的には他のDRCと同様にスタンダードなヴォーヌロマネを踏襲していながら、途轍もないレベル感で仕上がっている。
充実したタンニンと酸味でありながらシルキーで柔らかく、豊満な果実味豊かで清涼感がありながらパワフル。甘い。
口に含むと複雑で妖艶で華やかな果実と花々の香りが口内に広がる。最高...なんじゃこりゃというワイン。
口の中の余韻がいつまでも消える事は無い。


と、ここまで飲んでみてまずDRCのワインに共通するのは「透明感」「果実の凝縮感」「芳香の強烈さ」ですかね。
びっくりする程色は淡いルビーなのに、香りや凝縮感は外観のイメージを遥かに飛び越える。
ごく自然で瑞々しいイチゴやベリー類の様々な赤い果実が、あり得ないくらいの凝縮感、質量を持って液体に封じ込まれている。それでありながら大地香や樹皮の香りが透明感や清涼感をもたらしているんですね。
かつまるで可視化されたかのような強烈な芳香を纏っている。香りの揺らぎがまるでタバコの煙の様にゆらいでいるのがわかるんですよ。
これから見るにDRCは「非常に完成され尽くしたブルゴーニュのスタンダード」というような気がします。
勿論、デュガピィやリジェベレールがスタンダードではないとは言いませんが...ともかくブルゴーニュの特徴を端的に表しているのではないかと。

次、キュべ別の比較ですが、これはかなり明確に差別化されている様な気がします。
瑞々しいエシェゾー、瑞々しく複雑さを増したグランエシェゾー、柔らかく果実味と華やかさを突出させたロマネサンヴィヴァン、やや厳格で野性的なリシュブール。
共通している項目は先述した通りですが、その中で、一部主張する要素が異なっていたり、要素の切り替わりが異なっていたりしています。
今回ヴィンテージはバラバラなので単純比較はできませんが、圧倒的だったのはリシュブール、次いで熟成香をやや纏わせたロマネサンヴィヴァン、強烈な芳香を放ったエシェゾー、そしてやや落ち着いていたグランエシェゾーという序列になるかと。そもそもエシェゾーとグランエシェゾーは僅差でグランエシェゾーが上回っているはずですが、これは08と09ヴィンテージの差でしょうか。エシェゾーの芳香はグランエシェゾーと比べて鮮明で強烈だった印象です。
リシュブールは香りの持続性ではサンヴィヴァンに僅かに劣るとのことでしたが、これもヴィンテージでしょうか。さほど差は感じませんでした。相当な長時間、強烈な芳香を放出していた印象。一体たかが数十mlの中にどれだけ香りの要素があるんだ!?と思う程度には素晴らしい造りでした。

いや、どのワインも非常に突出していて、まさにブルゴーニュの王たる雰囲気を纏っていました。
さすがにこのレベルのワインはそうそう無いかと思いますね。
どれも素晴らしく、どれも完璧なワインでした、本当にそう思います。



いや、そう思っていました。
...ジョルジュルーミエのシャンボールミュジニーを飲むまでは。

   



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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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