ヴォギュエ、最上ミュジニーの若木と古木を利く。

こんばんわ。
今回はシャンボールミュジニーを代表する生産者、コント ジョルジュ ド ヴォギュエの特級ミュジニー、シャンボールミュジニープルミエクリュです。

ヴォギュエはミュニエ、ルーミエ、グロフィエとともにシャンボールミュジニーを代表する最も優れた生産者の一人。
有機農法、収量制限の為の仕立て併用、作柄毎に醸造方法を変えるなど、葡萄のポテンシャルを最大限に引き出す為の栽培方法を実践しています。新樽率は村名15%、特級で30%。低温浸漬は行わない。
なお、25年未満の若木を赤はシャンボールミュジニープルミエクリュとして、白はブルゴーニュブランとして、そして25年以降を特級ミュジニーヴィエイユヴィーニュとしてリリースしている。
このデクラッセによってミュジニーの品質が保たれています。

生産者: コント ジョルジュ ド ヴォギュエ
銘柄: シャンボール ミュジニー プルミエクリュ 2010

27000円、WA94pt(2009)
色調は淡いルビー、粘性は高め。
明るく溌剌とした香り。樽はあまり感じない。
華やかな薔薇、スミレ、そしてアメリカンチェリー、フランボワーズの溌剌とした果実味、そして赤い花の蜜やシロップ、シナモン、マルコポーロ(マリアージュフレール)が主体。青い茎、若葉、ハーブ。ほのかになめし革やカカオ、クルミのロースト香。
酸もタンニンも柔らかくしなやか。徐々に凄い甘露さが現れてくる。
酸味やタンニンはしなやかで柔らかく口に含むとチェリーリキュールなど明るいチェリーの風味が楽しめる。
ややミュジニーより酸味とタンニンが弱め。


生産者: コント ジョルジュ ド ヴォギュエ
銘柄: ミュジニー ヴィエイユヴィーニュ グランクリュ 2010

64000円、WA94-97pt(2009)
プルミエよりやや色調は濃いめ。粘性は同じくらい。
一級と比較すると、より華やかで重厚さ、濃密さが現れている。
薔薇やスミレの華やかな芳香と、より凝縮感のあるアメリカンチェリーやフランボワーズの果実味が感じられる。シナモン、赤い花の蜜、シロップ、マルコポーロの甘露な味わい。白檀、茎、青草、なめし革、クルミ、フレッシュハーブ、グローヴ。一級と比較してよりビターなコーヒー豆のロースト香を感じられる。
鼻腔の上側を走り抜ける軽やかさ、そして華やかさが同居する。酸やタンニンはやや強め。酸の方が強いかもしれない。非常に丸みがある。極めて濃密。
香りや口当たりは爽やかだけど、奥に非常に大きな要素を包含していると思う。あとからプルミエとの差異が現れる。


ご存知の通りプルミエクリュは特級ミュジニーの若木をデクラッセしたもの。特級ミュジニーは古木でのみ作られる。
今回のテイスティングを通じて強く感じた事は、若木と古木の違いとして収量の多寡による果実の糖度、そして深くまで張った根から吸収される養分の多寡なのかな、と。
これらは味わいとして果実の凝縮感、そして異なる地層から吸い出す成分の種類からの複雑さとして跳ね返るという。
ミュジニーという、もともとの地質は変わらない為、全体的に似た味わいにはなるのだけど、実感として酸やタンニン、果実味の濃さは古木の方が充実していた。
その為熟成ポテンシャルは古木の方が断然高いはず。現段階(2010)では非常に似通った味わいだが、これが長期間の熟成を経た時に大きな違いを見せるんではないかと。
酸、タンニンは長期の熟成を受け止める度量となり、果実味は熟成後の香りとのバランサーの役割をしている。
若木はその部分が細い為、真価を出し切ることは出来ず、熟成を終えるはず。
特にヴォギュエのミュジニーはただでさえ真価を表さない事で有名なので、プルミエクリュにデクラッセする事は妥当な選択なんじゃないかな、と思います。

さて、最後に、現段階だと特級ミュジニーとシャンボールミュジニー一級畑の間に酸、タンニン、果実味の凝縮感以外に大きな差は無かったと感じています。この2本、本当にタッチもミネラルの出方もよく似ている。
熟成により大きな差は付くでしょうが、おそらくこの価格差を考えたら間違いなく「今飲むのなら」シャンボールミュジニープルミエクリュでしょうね。
エレガントで落ち着いた純粋な赤系果実の風味、ただ軽やかでは無く、奥底に非常に高密度なエネルギーの核を持った凄まじいミュジニーでした。
これはもう、すごいですよ。
比較すると本当に色々と見えてくるものですね!


■おまけ
生産者: ジョルジュ ルーミエ
銘柄: ボンヌ マール グランクリュ 2010

念願のボンヌマール!
流石に飲めはしなかったですが、ちょっと舐めさせて貰いました。
以下加工前の生コメント。
樽が一級畑と比べて強め。
タンニン、酸は滑らかだけど芯がある。果実味も強い。ダークチェリー、ブラックチェリー、八角、五香粉などやや樽香が強めに出ているが、メオカミュゼなどと比べると全然果実味を重視している印象。
レ クラなどと比べると異質な作りのワイン。

 
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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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