新樽の魔術師の現在。エレガントで艶やかなエシェゾー、クロ ヴージョを利く。

こんばんわ。
ここのところ古酒ばかりを扱っていましたが、本日は新しいヴィンテージで。ドメーヌローラン、メチャクチャ美味かったです。


新樽の魔術師、ドミニク ローラン。
彼とその息子のジャンが指揮するドメーヌ ローラン ペール エ フィスのクロ ヴージョ、そしてエシェゾーの2銘柄です。
この2つの特級畑はエジュラン・ジャイエから譲り受けたもの。クロ ド ヴージョは最上の小区画と言われるグラン モーペルテュイとミュジニーに近い2ヶ所の計0.5ha。エシェゾーは小区画アンオルヴォーの単一小区画(0.26ha)のワインとなります。
2006年が初ヴィンテージ。
ドミニクローランを語る時「新樽の魔術師」「新樽200%」と枕詞がつく事が多いですが、現在は新樽比率を抑えたエレガントなワイン造りを行っています。栽培はビオディナミを用い、除梗なし、SO2は瓶詰め時にわずかに用いる程度、補糖なし等。より自然な造りを心がけているようです。
ちなみに新樽に拘らなくなった理由として、理想とする樽を自身で作り出す事に成功しているから、という話もあります。


生産者: ドミニク ローラン
銘柄: クロ ヴージョ シ ジェネリ グランクリュ 2009

約13000円、WA94-95pt
構成要素自体は似ているがエシェゾーと比べるとやや果皮成分が重い。
鉄っぽさやダークチェリー、ブルーベリーのやや果皮のタンニンを感じる果実味とスパイス。五香粉やオリエンタルなインセンス、シナモンが前に出ている。エシェゾーほど前に出ていない。薔薇やグローヴ、茎、シナモンやキャラメル、ローズヒップティーなど。
ややタンニンと酸が充実していてパワフルな感じ。エシェゾーと比べるとやや重めだが、非常に華やかである事は変わりない。


生産者: ドミニク ローラン
銘柄: エシェゾー アン オルヴォー グランクリュ 2009

約13000円、WA92-93pt(2008)
色調は赤みの強いルビー、粘性は高い。ベリーの伸びやかで煌びやかで強烈な芳香を放つ。
五香粉やオリエンタルなインセンス、シナモン。伸びやかなチェリーリキュール、ラズベリーの濃縮感のある果実味。ややミネラル感。スミレや薔薇の煌びやかな香り。キャラメルトースト、茎やグローヴ、やや鉄っぽさ、ローズヒップティー、シナモン。
タンニンは柔らかく、酸は充実している。樽香は徐々に落ち着いてきて、急激にベリーの果実の華やかな風味が現れる。
凝縮感はあまり無いが、しっかりした旨味を感じさせる目の細かい繊細なエシェゾー。


ちなみにアン オルヴォーは一級畑のオルヴォーの下部に位置するエシェゾーの小区画、岩の上に乗っている為ミネラルの風味に富むワインが作られます。
シ ジェネリは畑最上部グランエシェゾーの北側に位置するグランモーペルテュイの端と、グランエシェゾーの下部の区画(クロ ヴージョの中でもほぼ最上の区画と言って差し支えないレベル)をアッセンブラージュしています。
いやー、改めて地図を見ると本当に良い区画を持ってます...!
どちらも非常に優れたグランクリュですが、やはりエシェゾーの素晴らしさが際立ちますね。これは本当に美味しい。
こう、煌びやかに伸びていく果実味と華やかさはヴォーヌロマネならではですね。そしてオルヴォーならではのミネラルっぽさもしっかりあって、キチンと特徴を捉えた造りをしているな、という印象。
シ ジェネリは、煌びやかさやミネラルでいうとややエシェゾーに劣るのですが、その代わりに重々しさというか、濃さを感じる造りだと思います。

面白いのが立地ですね。
元エジュランジャイエ保有のグランモーペルテュイはグランエシェゾーに隣接しつつ、オルヴォーにも隣接しています。なので限りなくワインとしての質は近くなりそうなもんですが(日照条件、土壌など)、ワインのタイプとしては大分違う様に感じます。
これは幾つか予想ですが...

1:標高の差。
アンオルヴォー標高300m、グランモーペルテュイ標高260m。この40mの差によりアンオルヴォーの方がやや冷涼な気候となり凝縮感を生み出している。

2:グランモーペルテュイにアッセンブラージュされたクロ ヴージョの中腹の葡萄によるもの。
上部(石灰質)と土壌が異なる中腹(粘土質)の区画から取れた葡萄に起因するミネラル感の減少。保有区画の占有面積を見る限り50:50っぽいので大きな違いは出てくるかも。

3:生産者のテロワールの理解力
区画によって、わずかに仕込みを変えている?
個人的にはこの3つの要素が大きな違いを生み出しているのではないかと考えます。特に2。

もう少し突っ込んでいけば、もっと内容がわかるかもしれません。
しかし、本当に両方とも美味い。
ドメーヌローランのエシェゾーは本当に素晴らしいワインです。
今後もドミニクとジャンのドメーヌは注目ですね!



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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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