メオカミュゼF&S、ニュイ サン ジョルジュ2008-2010を利く

こんばんは。
今日は久々にブルゴーニュです。
...そうでもない??

メオカミュゼ フレール エ スールの ザルジラ3ヴィンテージを利いてみました。

メオカミュゼはヴォーヌロマネに拠点を置く大手ドメーヌで、一時コンサルタントとして、分益耕作人としてアンリジャイエがいた事でも有名です。
1985年からアンリ ジャイエの指導を受けた現当主ジャン ニコラ メオがドメーヌの指揮を取っています。醸造責任者はクリスチャン フロワが担当しています。
グランクリュとプルミエクリュを複数持つドメーヌ部門と拠点外の村名やプルミエクリュを生産するネゴシアン部門がありますが、今回はネゴシアンものの方です。減農薬農法、夏季剪定や除葉によって葡萄の腐敗を防止し、健全な葡萄を手摘みで収穫します。厳しい選果した葡萄はほぼ100%除梗。コンクリートタンクでのマセラシオン ア フロワ。新樽率は特級と1級は100%、その他は約50%で18か月間熟成。ノンフィルターで瓶詰されます。新樽率はやや高めです。ネゴシアンものは決まった生産者からの買い葡萄で作られ、一級以上の栽培は全てドメーヌ部門の管轄で行われます。

さて、今回はネゴシアン部門のニュイ サン ジョルジュ一級、オー ザルジラの3ヴィンテージを利きます。


生産者: メオ カミュゼ フレール エ スール
銘柄: ニュイ サン ジョルジュ プルミエクリュ オー ザルジラ 2008

外観は赤みの強いルビー、粘性は高い。他のヴィンテージと比べて非常にスパイシー。熟成に起因するものだろうか。
アセロラやレッドカラントの様な酸味と塩味が際立った果実味。やや果皮のニュアンス。
青っぽい茎、若い薔薇やスミレの華やかな香り。クミン、なめし革。松や濡れた樹皮、シナモンの様な甘み。ちょっと鉄っぽい冷ややかなタッチ。
液体はやや密度に欠く造りで、タンニンはかなり柔らかい。対して酸味は強く、アンバランスさを感じる。その分冷涼な果実味を感じると言えば感じるのだが。
価格見合いを考慮するともう少し抜きん出たものが欲しかった。


生産者: メオ カミュゼ フレール エ スール
銘柄: ニュイ サン ジョルジュ プルミエクリュ オー ザルジラ 2009

2008よりみの強いルビー、粘性は高い。
果実味は強く、最も目の詰まったボディ感。2010ほどでないが、わずかに五香粉などの焼いた樽のニュアンスが感じられる。そして甘露なシナモン、アメリカンチェリー、ダークチェリーなどのやや果皮の厚さを感じる果実味。青っぽい茎の香り。2009はギラギラとした華やかさも目立つ。スミレや薔薇、なめし革。そしてミントやクローブなど。
酸味は2008同様際立っており、タンニンは柔らかい。しかしながら薄まった感じは全くなく、液体は十分目が詰まっており果実の凝縮した酸味か感じられる。2008と比べると、明らかに成熟度の異なるピノノワールである。


生産者: メオ カミュゼ フレール エ スール
銘柄: ニュイ サン ジョルジュ プルミエクリュ オー ザルジラ 2010

2008と同程度の濃いめのルビー、粘性は高い。
非常に強い木材のロースト香が感じられる。ドメーヌ メオ カミュゼの若いフラッグシップに通じる、強烈なお香や五香粉の香り。
そしてその中に華やかな薔薇やスミレなどの果皮由縁のニュアンス。ダークチェリー、ラズベリーなどの酸味とタンニンを感じられる果実味。甘露なシナモンや赤い花の蜜が主体となる。
松の木の皮、なめし革、クローヴなど。やや青っぽさも感じられる。
2009ほどでは無いが、十分に凝縮した果実味があり、酸味はしっかりとしている。2008,2009と比べると、ややタニック。口に含むとダークチェリーの果実味が溢れる。液体は十二分に目が詰まっている。


全体的にメオカミュゼの特徴はしっかり出ていたと思いました。
オーザルジラはニュイの市街地から北のムーザンの谷に面した粘土土壌の一級畑。


谷から流れる風が冷涼。やや青っぽいニュアンスを感じられるのはその為かもしれません。ただ、果実味は08以外はしっかりしていた印象ですので、十分に力強い土壌だと感じました。
今回のメオカミュゼ、オーザルジラ3ヴィンテージを俯瞰してみると2009が最もブルゴーニュとしてバランスが良く、2010は樽香によってテロワールの特徴がわからない(ただ、これから樽が溶け込んで行くと偉大な出来になる可能性が大いにありますが。)。08は液体が薄めでもう一押し欲しい。
こんな所でしょうか。

2008年...2000年代では平凡なヴィンテージ。(90年代と比較すると非常に良いヴィンテージ)
2009年...並外れた偉大なヴィンテージ
2010年...(メディアのポイント評価は今の所なし)夏場まで天候が悪かった為、収量は30%程度2009年と比較すると落ち込む。夏場も7月前半を除いては芳しくなかった。生産者のスタイルによる。

なるほど、2008年が2009年に比べて密度が低いのは理解できる。
では「2010はどうなのか」と言った場合、2009年同様、甘露でしっかりした果実味があった様に感じます。
これは生産者のスタイルで比較的抽出が強めである事が幸いしているのかな、と。(低温浸漬してますし)
※ただヴォギュエやルーミエなどの生産者のものも非常に素晴らしい印象でしたが...あまり抽出は関係なくて、そもそも低収量によって、葡萄が凝縮していると考えるべき?
私は樽のニュアンスも好きなので、個人的な好みで言うならば2010が最もいいと思いました。樽はともかくとして酸とタンニンのバランスは良かったと思います。完成度なら2009年ですかね。
ただやはり根本はどのヴィンテージも華やかで非常にブルゴーニュらしいブルゴーニュ。全体的に茎っぽさはあるのですが、個人的にはどれも美味しかったと思います(※高いのでそれだけのものを求めてしまうのです)

しかし追い求めていくと、この素晴らしいワインでさえ、「ここがどうで、あれがどうで」とか言う様になってしまうのが、ちょっと怖い...
リセットしたい。


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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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