コングスガード スタンダードなシャルドネ3ヴィンテージとピーターマイケルを利く。



こんばんわ。
本日はカリフォルニアの続き。今日は白でございます。
ピーターマイケルのラ キャリエール、コングスガードのシャルドネ。
ザ ジャッジでは無いにせよ、なかなか豪華だとは思います。

ピーターマイケルはソノマカウンティボルドー系品種を得意としている生産者。シャルドネも有名で、ベル コテ、モン プレジール、キュヴェ インディジーヌ、ポイント ルージュ。そして、ラ キャリエールの5つの畑から作られ、各々の畑ごとにボトリングされている。
果実はビオディナミで栽培。自然酵母100%で発酵後、フレンチオーク100%で12ヶ月熟成。バトナージュの頻度は週一回。無濾過、無清張。
フラッグシップは赤はボルドーブレンドのレ パヴォ。

コングスガードはナパヴァレーに拠点を置くカルトワイナリー。
主にシャルドネ、シラー、ヴィオニエ、ルーサンヌ、カベルネ ソーヴィニヨンを産出しているが、このワイナリーは何と言ってもシャルドネ。ハドソンヴィンヤード、ハイドヴィンヤード(クローンはオールド ウェンテ クローン)から提供を受けており、グリーンハーヴェストによって収量は一般的なワイナリーの約半分。さらに厳格な選果が行われ、100%ブルゴーニュ産のフレンチオークで22ヶ月熟成される。無論、無濾過、無清張。
フラッグシップはシャルドネを使用した、ザ ジャッジ。

共に水はけのよい酸性の火山性土壌のから生み出されるシャルドネです。



生産者: ピーターマイケル
銘柄: シャルドネ ラ キャリエール 2010

12072円, WA91-93pt(2009)
色調は透明度の低いストローイエロー。むしろ濁っている。ミネラル感。
豊満なリッチなシャルドネ。
ヘーゼルナッツや焦がしたバター、ドライハーブ、バニラ、焼いた芋。モカ、シロップ。マンゴーの果実味が目立つ。酸味は穏やか。
旨味は非常に強く、ボディは丸みがあり、柔らかい。やや渋みがある。甘露な作り。


生産者: コングスガード
銘柄: コングスガード シャルドネ 2002

17850円, WA95pt
色調は他のヴィンテージと比べてやや濃いめのストローイエロー、粘性は高い。引き締まった凝縮した旨味。ナッツや魚介出汁、カリンやライチの様な旨味を感じる果実味がある。コートドールの白の風味を強く感じる。2005と比べるとより熟成が進んでおり、果実味をアプリコットを感じさせる様になってきた。ドライハーブやフレッシュバター、シャンピニオンなど。
かなり熟成感があり、酸味も強く、3本の中で最も旨味を感じさせるが、ルフレーヴやドーヴネの様な果実味の甘露さはあまり出てこない様だ。


生産者: コングスガード
銘柄: コングスガード シャルドネ 2005

17850円 , WA95pt。
色調はやや濃いめのストローイエロー、粘性は高い。
やや塩を降ったナッツや濃厚な魚の出汁、灯油の様なニュアンスが現れている。果実味はいまだ強くカリンやライチの果実味、時間が経つとよりシロップの様な甘露な風味が現れる。またフレッシュバターや杏仁豆腐、そして蜜蝋、シャンピニオンの風味も。
2010と比較してより厚みのある酸味が際立って強く感じる。口の中にナッツとバター、出汁の風味が広がる。3本の中では熟成感と果実味のバランスが取れた素晴らしいシャルドネだと思う。


生産者: コングスガード
銘柄: コングスガード シャルドネ 2010

10500円、WA92−95pt(2009)
色調はやや濃いめのストローイエロー、粘性は高い。
若々しく甘露な果実味に溢れている。さながらイタリアのシャルドネの様な白い花の香りと、濃厚なシロップ、バニラ、バター、シナモンの風味が非常に強い。洋梨やカリンの豊満な果実味。ミネラル感もしっかりと存在している。ドライハーブや蜜蝋、焼いた穀物、杏仁豆腐の風味も
非常に凝縮した果実味があり、豊満でリッチ。ミネラル感も強い為、ムルソーというより、本当にバタールモンラッシェを飲んでいる様に感じさせる。美酸味は穏やかで、やや苦味が残る。
バターやシロップの風味が口の中に広がる。3本の中では最も果実味と甘露なシロップを感じさせる味わいだ。


コングスガードの3ヴィンテージは比較的順当な熟成でした。
各々の感想としては特に大きな作柄の差は感じませんでした。どちらかというと熟成の差異が強く出ている印象です。
2010年はバタールモンラッシェに接近する果実味で、強いミネラル感、バニラや果実の甘み、イタリアのシャルドネの様な清涼感のある味わいが感じられました。非常にリッチ。新世界的とも言えるかも。
2005年は印象が2010年とは既に大きく異なっていて、灯油や出汁、ナッツの風味が現れはじめした。やや酸味が際立ち、豊満な果実味とあいまって、より複雑な印象を受けます。ボディ自体は2010年と大きく違いは無く、2010に複雑なニュアンスが加わった様な感じ。
2002年はアプリコットの様な広がりのある酸味とシャンピニオン、塩を振ったナッツ、出汁のニュアンスが強く、やや熟成香前に出すぎている印象。
旨味は感じられるが、2005年や2010年に見られた甘露さは消えてしまった様に思えます。消えたのか、閉じこもってしまっただけなのか...そこはちょっとわかりませんが。
この中だとやはり2010と2005が非常に美味しいと感じました。特に2005年は熟成香と甘さのバランスが良く取れていて、最初の飲み頃なのかな、という印象です。
熟成の傾向としては一般的なコートドールのグランクリュと同等程度。ドーヴネやルフレーヴなどの最高の生産者のものと比べると流石に劣って見えてしまいますね。若い時分は最高峰のシャルドネと言っても差し支えは無いと思います。
フラッグシップのザ ジャッジならまた違うんでしょうか。
全体的にしっかりしたミネラルがあるのも印象的でした。

次にピーターマイケル。
どう見ても無濾過無清張で濁ったシャルドネですが、これがまた素晴らしい新世界のシャルドネでリッチで豊満な芳香があるんですが、液体は香りからすると澄んだタッチ。アルコール度数の高さや濃密感といったものがあまり感じられないんですね。
口に広がる果実や蜜の甘やかさを考えるとちょっとルフレーヴのワインの様な印象もあります。(香りは新世界的なんですが、液体のタッチの柔らかさとか) べらぼうに良いシャルドネでした。

この2つの生産者を比較しようとした時に、フレンチオークの新樽比率100%での樽熟成期間、ソノマとナパの気候、収量の違いが挙げられると思いますが、正直ここらの違いを裏付ける味わいは、ちょっと私には感じられませんでした。
コングスガードが22ヶ月熟成、ピーターマイケルは12ヶ月熟成ですが、個人的にはピーターマイケルの方が樽のニュアンスが強く感じられました。本来は逆なはずなんですがね...多分気のせいだと思いますが。
果実味に関してはコングスガードとピーターマイケルは同等程度だと思いますが、濃密さはコングスガードの方が高かった様な気がしますね。より濃く感じました。

最後にメディアでの評価ですが、2010年のカリフォルニアはまだ結果が出ていません。(WS, WA共に)
なのでなんとも言えませんが、あまり良い年ではなかったようです。
ただ、ナパやソノマはそこまで病害や雹による果実の破損はあまり無いので、そこまで悪くはならない...はず。多分。ただ、個人的な感覚としてはいずれも素晴らしいワインと思いましたので、恐らく微細な違いなんでしょう。

新世界のシャルドネは個人的に非常に好みで、普通にボトルで買って飲むのですがリッチな感じがいいですよね。安いし。
その中で、最上級のカリフォルニアのシャルドネはやはり一線を超えた果実味や清涼感も感じさせるのが、懐の深い所ですよね。

勉強したくなるワインたちです。




関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR