スーパートスカーナ2種、レディガッフィ、ソライアを利く。

こんばんわ。
本日からイタリア特集です。
一発目はスーパートスカーナ。ソライアの古いヴィンテージとレディガッフィ。

ソライアを作るアンティノリは600年間ワインを作り続けている老舗ワイナリー。
キャンティクラシコのワイナリーに良くある事ですが、当時キャンティのDOCはせっかく優れた土地があったとしても、その土地で算出されるサンジョベーゼが優れていたとしても、DOCでキャンティを名乗るためにはサンジョベーゼに白葡萄品種を混醸する必要がありました。
その為、優れたサンジョベーゼを最大限に活かす為に同品種100%にしたり、より高品質のワインを作ろうと外来品種を使用する生産者が登場してきました。これがスーパートスカーナの走りですが、アンティノリも例に漏れずカベルネソーヴィニヨンを混醸してより高品質なワインを求めた事で、ソライアが生まれました。
今となってはスーパートスカーナで最も有名なワインのうちの一つとなっています。
上面開放木製発酵槽での30度を超えない様厳密に管理されながらアルコール発酵、ピジャージュは品種ごとにCS3週間、CF2週間、Sv4週間で行われる。トロンセ産とアリエ産のフレンチオークの新樽100%で熟成、別々に仕込まれたワインをブレンド後、バリックで12ヶ月間、瓶で12ヶ月間熟成がなされる。

アンティノリと比べると遥かにワイナリーとしての歴史は短い。トゥアリタは南トスカーナ スヴェレートにトゥア夫妻によって1984年設立されました。サンジョベーゼ以外に国際品種をメインに据え、瞬く間にスター生産者の仲間入りを果たし、今では手に入る事がレアな人気生産者の一人となりました。
高品質なワインを作る生産者の例に漏れず密度の高い植樹、徹底した低収量化で葡萄の糖度や凝縮度を上げています。
ステンレスタンクで22℃からゆっくり温度を上げて最終27度で27日発酵後、パリック新樽100%で18ヶ月の熟成、瓶で6ヶ月の熟成が行われる。


生産者: アンティノリ
銘柄: ソライア 2000
品種: カベルネソーヴィニヨン 75%、カベルネフラン 5%、サンジョベーゼ 20%

Wa91pt
色調はやや濁ったガーネット。粘性は高い。やや熟成を感じさせるニュアンスが前に出ている。酸味は強め。
腐葉土やスーボワ、生肉のブーケに、甘やかなカシスリキュールやブラックベリーのニュアンスが重なる。熟成の方向としてはボルドーに近い。ドライフラワー、濡れた木材、ユーカリ、リコリス、コリアンダー、クルミなど。
酸味とタンニンはやや際立って感じるものの、心地よい熟成感と心地よさを感じられる。口に含むと木材の柔らかい味わいが感じられる。
サンジョベーゼのせいか、重厚になりすぎず、軽妙でバランスよく感じられる。


生産者: トゥア リタ
銘柄: レディ ガッフィ 2010
品種: メルロー100%

約20000円、WA96pt(2008)
ラ コンセイヤントの様にエレガントな右岸のポムロールといった印象。華美で魅惑的な香りを放つ。
色調は赤みの強いガーネット、粘性は高い。
カシス、ドライプルーンのコンポートの甘露な果実味。炒ったカカオや西洋杉、パウンドケーキ。スミレ、ややミントっぽさ。スーボワや濡れた土。鉄釘、グローヴやリコリスのニュアンスも。ちょっと塩っぽい風味も。
徐々にトーストやカカオなどの樽香も強く出てくる。メルローの小豆っぽさ、粉っぽさはあまり感じられない。
タンニンは強固だが果実味に棘が無くてジャムの様に滑らかなタッチ。酸のバランスも良い。口の中で芳醇なロースト香が楽しめる。


まずはアンティノリ。
2000年という事で比較的熟成感を感じさせる造りでした。基本的にはボルドー メドックに近いニュアンスを感じましたが、特徴的なのは全体に張り巡らされた酸の存在ですね。
これはサンジョベーゼに由縁する特徴だと思いますが、このわずか20%のサンジョベーゼが非常に重要な役割を果たしていて、メドックとは一線を画す要素の一つとなっています。ボルドーは無論エレガントですが、それに強い酸を持たせる事で非常に引き締まった印象を受けるワインとなっています。ボルドーがハムバッカーのレスポール スタンダードなら、ソライアはシングルコイル ピックアップを搭載したレスポール ジュニアでしょうか。
熟成感はボルドーと良く似た出方をしていますが、これはカベルネソーヴィニヨン比率が高いからかな。

次にレディガッフィ。
これがもう本当に美味い。めちゃくちゃ美味い。
レディガッフィはボルドー品種系IGTでは、最も完成度が高い様な気がする。
新世界の革新性を持ちつつ、酸が豊かなイタリアらしさがあるメルロー。
重くなりすぎず、とてもエレガント。「コンセイヤントの様だ」と書きましたが、これはタンニンの滑らかさやじゃみーな果実の密度が非常に高い事を元にしています。コンセイヤントの様にピノノワールを感じさせる部分はありません。非常に繊細で何方かと言えばそのエレガンスはシャトーマルゴーにも通じるものがあると思います。
厚みがありながら、ひたすら滑らかで濃厚でエレガントな素晴らしいスーパータスカンでした。

両者はヴィンテージが異なるし、品種も異なるため、単純比較出来ませんが、流石にスーパータスカントップクラスの味わいは世界に通用する様なものになっているな、と感じました。

惜しむらくはもう少し安く...というのは葡萄に精魂込めている生産者に失礼ですかね。

ソライア [2001]

ソライア [2001]
価格:37,000円(税込、送料込)


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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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