ロベールシュヴィヨン、ニュイ サン ジョルジュ最上の3種を利く。



こんにちわ。
本日はニュイ サン ジョルジュのトップドメーヌ、ロベール シュヴィヨンの最上の畑であるレ サン ジョルジュ、レ カイユ、レ ヴォークランをレポートします。

ロベールシュヴィヨンは1977年からネゴシアンへ葡萄の販売をやめて、全てドメーヌ元詰としています。現在はドニ氏とベルトラン氏がドメーヌの運用を行っており、ニュイ サン ジョルジュ
の村名、一級のみ生産しています。
フラッグシップは何と言っても、レ サンジョルジュ、レ カイユ、レ ヴォークランの3兄弟。そして脇を固める様にプリュリエ、ロンシエールなど5つの一級畑を所有する、ニュイ サン ジョルジュを代表する生産者です。
収量は30-35hl/ha。カイユ、ヴォークラン、レ サンジョルジュは平均樹齢75年。カイユ80年、ヴォークランに至っては100年を超える古木を使用しています。さらに選果は畑で厳密に行い、収穫した葡萄は100%除梗。
低温浸漬は1週間、抽出はピジャージュとルモンタージュを交互に実施。キュヴェゾンは1週間から3週間と比較的長め。プルミエクリュは新樽率30%で18ヶ月の熟成を行います。
2回の澱引き後、軽く濾過して瓶詰めします。

ではいってみましょう。


生産者:ロベール シュヴィヨン
銘柄: ニュイ サン ジョルジュ プルミエクリュ レ カイユ 2010

約12000円、WA92-94pt(2009)
色調は濃いルビー、粘性はかなり強い。
ヴォークラン、カイユ、サンジョルジュの中だと強い華やかさと芯の強さがあるフェミニンなワイン。
薔薇やスミレ、野生的ななめし革や燻製肉の香り。そして甘露なチェリーリキュールやアメリカンチェリーの花の蜜などの赤系果実の華やかさを感じる。徐々にシナモンやバニラの樽っぽさが現れてくるが、その点に関してはヴォークランには遠く及ばない。依然としてやはり華やかさが主体という印象だ。
やや土っぽさ、紅茶、そら豆の様なニュアンスが現れる。
タンニンよりも酸味の方が際立っており、ボディとしてはもっとも軽量級。ムスクの様な野生的な香りと華やかなスミレの風味が口に広がる。


生産者:ロベール シュヴィヨン
銘柄: ニュイ サン ジョルジュ プルミエクリュ レ ヴォークラン 2010

約12000円、WA93-95pt(2009)
色調は濃いルビー、粘性は中庸。
干した葡萄の様な凝縮した果実味がある。ドライプルーンやチェリーリキュールなどの甘やかな果実味、次第にやや樽の印象が現れる。キャラメルやバニラの様な風味が現れるが、時間を追うごとに非常に強くなってくる。ヴォークラン、カイユ、サンジョルジュの中で最も力強く甘露。
ほのかにスミレの華やかなニュアンスとクローヴ、樹皮、徐々になめし革などの野生的な風味が現れる。
タンニンや酸は比較的強めでエネルギッシュ。口の中で乾いた果実味が現れる。


生産者:ロベール シュヴィヨン
銘柄: ニュイ サン ジョルジュ プルミエクリュ レ サン ジョルジュ 2010

約14000円、WA92-93(2008)
色調は濃いルビー、粘性はヴォークランと同程度。
ヴォークラン、カイユ、サンジョルジュの中でエネルギーの凝縮感と均整さを感じる。シナモンやコーヒーのローステッドな甘やかさとともに、プルーンやデーツの様な濃厚な甘やかさがある。
完璧なバランス感、果実味の凝縮度は非常に高い。徐々にグローヴやスミレ、薔薇の華やかさが現れる。それに果皮の厚い果実味の重さが補強している。燻製肉や土っぽさが現れる。
最終的には樽ではなく強烈な凝縮感のある干したフルーツの果実味と、樽のバニラの甘露でビターなニュアンスが非常に強く現れてくる。
どちらかといえばヴォークラン寄りかもしれない。グローヴ、ベーコンなどの野性味が現れてくる。
酸味もタンニンも力強くボディはヴォークラン同様しっかりしてる。カイユ同様野生的な果実味がある。



いやー、超面白かったです、このテイスティング!
非常に古典的なブルゴーニュの作りでテロワールがデフォルメされながら表現されている。
そして、いずれも綺麗で濃厚な甘やかさがあるのが特徴的でしたね。これはシャトー ヌフにも感じましたが、樹齢の高さによるものだと思います。抽出もしっかりしているので、結構華やかですね。
それと樽も比率が少ない割にはしっかりと効いているかな、と思います。


レサンジョルジュは濃褐色の粘土質土壌、小石による水はけの良さとミネラルが強い。
カイユも土壌構成は同じだが、粘土の比率が高く、やや小石が多い様子。
ヴォークランはレ サンジョルジュと道を挟んだ向かいで、こちらは土壌の石灰比率が高く、やや等高が高く勾配も険しい。
クロ デ ポレ、ペリエールとカイユ、ヴォークランの間の背斜面からの冷涼な風が吹く。

その結果、ヴォークランはマスキュランで力強く筋肉質。これは急勾配と標高がやや高い部分、石灰質土壌に由縁するものだし、カイユは粘土質土壌に伴って、フェミニンでしなやか、そして華々しさが感じられます。
レ サンジョルジュは丁度その中間でありながら妖艶で甘露。力強さと華やかさを併せ持ったユニセックスな印象を受ける。バランスが良く均整が取れている。

テロワールのイメージを明確に丁寧に表現出来ていると思います。
勿論ベースはロベールシュヴィヨンのワインですが、改めて並行で飲んでみると、その違いがとても明確で、生産者の意図を強く感じることが出来ました。
素晴らしいニュイ サン ジョルジュ一級だと思います。




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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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