【オーストラリア:4】オーストラリア最高のシラーズを利く。トルブレックのラン リグとベングレッツァーのアモン ラを利く



こんばんわ。
本日は昨日に引き続きオーストラリアワインです。
昨日はトルブレックのレ ザミとラン リグの比較でしたが、今回はトルブレックとベン グレッツァーのシラーズを比較します。

グレッツァー家は1888年よりバロッサヴァレーでワイナリー(なんとトルブレックより古かったのか!)を営んでおり、当代は天才醸造家ベン グレッツァーが指揮を取っています。トルブレック同様、高樹齢の葡萄を使用されている事が特徴です。樹齢50-110年を使用し、12.5hl/haという超低収量で収穫される。作業は勿論手摘み。解放式発酵槽にてマセラシオン、アルコール発酵後、フレンチオークとアメリカンオーク併用の100%新樽にて15ヶ月の熟成を行います。

トルブレックの方は昨日も書いた通り、フラッグシップであるラン リグはマラナンガ、クーヌンガ・ヒル、モッパ、グリーノック他8つの畑にある最高140年の超古木を使用しています。収量は平均14hl/haと超低収量。収穫は全て手摘みで、発酵前に丁寧に除梗を行ない、畑毎に木製樽とコンクリートタンクの開放発酵槽にて6~7日間のマセレーション、アルコール発酵を行ないます。バスケットプレス後、60%新樽のフレンチオークで30ヶ月熟成を行ない、瓶詰め前日にヴィオニエをブレンド、無清澄、無濾過で瓶詰めされます。

さて、オーストラリアの小規模ワイナリーとしては最高レベルの2本、どうでしょうか。


生産者: ベン グレッツァー
銘柄: アモン ラ 2006
品種: シラーズ100%

約17000円、WA95pt
外観は濃いガーネット、粘性は高い。
こちらもランリグとタイプはよく似ている。
ブルーベリーやプラムのキャンディの様な濃厚な果実味だが、ランリグと比較すると、やや香りに落ち着きがある。
果実味に次いで、ややスモーキーで鰹だしの様な風味。
スーボワやミント、ドライハーブ、プーアル茶などの土っぽい風味。溶剤の様な華やかなニュアンス。
燻製肉、黒檀、クルミのスモーキーさ。そしいてハチミツ、シナモン、キャラメルなどの甘露さ。
こちらも卓抜した酸味が特徴的だが、ランリグ程伸び上がっていく訳ではない。
酸は高く、タンニンも強めたが、卓抜した果実味による非常に高い安定感がある。


生産者: トルブレック
銘柄: ラン リグ 2009
品種: シラーズ95%、ヴィオニエ5%

25000円、WA98pt
外観は濃いガーネット、粘性は高い。
シラーズ主体らしい凝縮したブルーベリーキャンディやプラム、ドライアプリコットの様な酸味を伴う濃厚な果実味。
爆発的に外に広がって行くイメージを感じる。グルナッシュの落ち着いた感じからすると、こちらは非常にに溌剌として、明確な輪郭を感じる。
ワッフル、シナモンや、清涼感を感じるミントやドライハーブ、タバコっぽさ。
わずかに薔薇やラベンダーの華やかな風味が抜けて行く。燻製肉や黒檀、やや黒胡椒の風味も。
強烈な酸を伴う濃厚な果実味。ドライアプリコットの力強い果実味が口の中に広がる。
タンニンも強いが、やはり特徴的なのはこの力強い酸。
パワフルでアグレッシヴだ。時間をかけてもひたすらドライアプリコットの溌剌とした風味を感じる。
素晴らしいオーストラリアワインだ!


素晴らしいです。
主だった骨子、構成要素としてはこの2つのワインのキャラクターは似通っているのかな、と思います。古木に所以する超凝縮した甘露な果実味、際立った酸味。ここは凝縮したシラーズの特徴が強くでていると思います。

ただ若干酸味はランリグの方が強いですかね。そのためか、際立ったスパイシーさも含めて、ランリグは外向きに大きく開いていく力強さを感じました。
対してアモン ラは若干落ち着いた印象を受けます。スモーキーさや鰹だし、土っぽさが若干落ち着いた雰囲気を醸し出している様な気がします。新樽比率が高いことに所以するのでしょうか。
大きな方向性の差異はないですが、細かい構成要素の部分で違った顔を見せるワインだと思いました。

とはいえどちらも卓抜して素晴らしい事に関しては間違いありません。
全体的に見るとラン リグの方が優れてはいますが、価格の差ほど品質の差はないかと思います。

次はグランジとヒル オブ グレースの比較ができるといいですね...!
滅多なことが無い限り無理ですが!
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No title

うぎゃあああ、アモン・ラに並行してトルブレックだああああああ!?
私でも知ってるクラスのオーストラリア、すごすぎる・・・・・・

さておき、何となくシラーを飲んでいると果実にプラムとブルーベリーなどのニュアンスを感じる事が多いのですが、たまに香りが段々とメロンっぽくなってくる(私的に。もっといい表現あるかも)のはシラーの特徴でしょうか?

No title

こんにちは。
ご返信が遅くなりまして申し訳ありません。今回のワインはオーストラリアの最高峰だったと思います。当然ながらほぼ飲めません...ボトルなんてとてもとても...!
さて、シラーの特徴としては、オーソドックスな教科書的回答をすると酸味の強い黒系果実や、黒胡椒、百合とか漢方がよく使われるみたいです。ただ醸造や日照によって受ける印象は違いますから、あまり気にする必要は無いと思いますよ。時間が経ってメロンの様な風味が出るという部分に関しては、私はシロップや樽のニュアンスも含めてバニラと書いています。人の感じ方にも寄りますので書き方は何でもいいのではないかと。
私は思い出す為に書いてますので、基本的にはフォーマットに沿いつつも感じ取った香りを書いています。
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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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