【ブルゴーニュ:3】ジョセフ ロティ、濃厚で高密度の古木ジュヴレシャンベルタン2種を利く


こんにちわ。
本日はブルゴーニュ第三弾。ジュヴレシャンベルタンの名手、ジョセフ ロティのシャルムシャンベルタン ヴィエイユヴィーニュ、そして村名ジュヴレシャンベルタン ヴィエイユヴィーニュです。

今回のジョセフ ロティは1817年に樽職人であったシャルル ロティによって設立され、現在はドメーヌの名前にもなっているジョセフ ロティ氏の息子であるフィリップ ロティが24代目当主としてそのドメーヌを率いています。
ジョセフ ロティと言えば、最も特徴的なのが彼の畑に植わっている超古木の存在でしょうか。
特に今回レポートするシャルムシャンベルタン ヴィエイユヴィーニュは100年以上の古木から産出された葡萄を使用しており、まさにキュヴェ ド トレに相応しいワインとなっています。
栽培はすべてリュットレゾネで行なわれ、100%除梗の後、8日間の低温浸漬を行う。アルコール発酵後プレスされ、トロンセの新樽で新樽比率は一級は50%、特級は100%で18ヶ月の樽熟成を行なった後、無濾過無清澄で瓶詰めされます。

ジョセフロティはマルサネ ルージュしか飲んだ事が無かったのですが、今回は本丸のジュヴレシャンベルタンと言う事で期待が高まります。どのような感じでしょうか。
ちょっとレポートしたいと思います。


生産者: ジョセフ ロティ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン キュヴェ ド シャン シュニ ヴィエイユヴィーニュ 2010

約8000円、WA92-93pt(2005)
赤みの強い濃い色調のルビー、粘性は高い。
比較的樽が強く香ばしいカカオやコーヒー、シナモンのニュアンスを中心に感じ取れる。溶剤やスミレなどの華やかさ、濃密なブラックベリーやブルーベリーの様な黒系の果実味。そしてドライハーブ、燻製肉、オイルっぽさ、紅茶、炭焼き、五香粉のスパイシーな香り。
酸味は柔らかく滑らかで、ローステッドな香ばしい香りと果実味が楽しめる。タンニンは強くない。


生産者: ジョセフ ロティ
銘柄:シャルム シャンベルタン グランクリュ キュヴェ ド トレ ヴィエイユヴィーニュ 2010

約42000円、WA97-98pt(2005)
村名と比較しても赤みの強い濃い色調のルビー。粘性は高い。
シャルムの方が強く樽が効いておりカカオ、コーヒー、五香粉の香り、ブラックベリー、プラムの濃密で甘露な果実味、シロップとキャラメルのまったりとした甘露さを感じる。若干ミネラルがあり、冷涼な雰囲気も感じられる。ミルクティーや華やかなスミレ。リコリス、ハーブ、クローヴ、タイムなどの青っぽい雰囲気。
村名と比べると濃厚で華やかで、かつ複雑。酸味もタンニンも強くパワフル。


いやーべらぼうにオーラがありますね。素晴らしい。
濃いブルゴーニュ好きには大歓迎されるのではないでしょうか、村名からしてもう本当に凄い。
そしてシャルムはその凄まじい村名を遥かに超える特級でした。
まず全体から言うとしっかりと樽の効いた作りで、更に強烈な凝縮感、複雑さがあるアタッキーなジュヴレシャンベルタン。豊満で外向きに強烈に開いていく膨大な規模感を感じさせるワインですね。目の細かいエキス感のあるタイプではなく、濃いタイプです。

その中でこのシャルムは村名と比較して、より樽と果実味が強く感じられます。そしてシャルムの特徴であるハーブやミネラルも際立っています。
これは表土が薄く15cm程度しか無い(つまりマゾワイエールの特徴はない)ジョセフ ロティのシャルムの土壌に由縁するものではないかなと思われます。
またジョセフロティの村名区画がどこにあるのか分かりませんが、恐らくベーシックなところで国道を挟んだ、下部に位置する村名区画密集地帯にあるとすると、果実味の強いこのシャルムの特徴は理解しやすいと思います。
日照条件が良く葡萄が熟しやすい特級区画であり、かつ背斜面からの冷涼な風の影響を受けつつ、表土がうすくミネラルを吸収しやすいシャルムのテロワールと、日照条件にムラのある平地であり、風の影響を受けない村名。
テロワールの違いと、味わいの違いがしっかりと紐づいています。
またシャルムシャンベルタンが100年近くのヴィエイユヴィーニュが使われている事を考慮すると、甘露さと凝縮感が強く現れるのは自然な事だと思います。古木が優れている理由としては根が深くまで伸びており、樹勢が弱いので自然の剪定がなされる為、複雑な要素を吸い取った優れた葡萄が取れる事ですが、こちらもジョセフロティのシャルムにちゃんと反映されています。
かなり体躯が強く、パワフルなスタイルのジョセフ ロティですが、かなりワインごとに差を付けているところが素晴らしいですね。上手くない生産者の場合は抽出や樽の強さでテロワールを壊してしまうのですが、この生産者は緻密に表現できていると思います。

さすがにシャルムとしては値段高すぎですが、この内容であれば「まあ仕方ないかな」と思います。
超絶クオリティのシャルムです!オススメ!



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No title

いつも楽しく拝見しており、とても勉強になってます。

今回村名クラスが国道の東側ではないか、という記述がありましたのでコメントさせていただきます。

リューデイ「シャン・シェニー」はシャルム・シャンベルタンの接する畑で国道の西側、つまり上部に位置します。
また彼のシャルム・シャンベルタンの畑の立地はシャルムの最下部にあり、15cmの薄い表土ではなく、昨年見に行きましたがもう少し深い表土があったように、思われました。(まあ、実際に掘りはしませんでしたけど^^)

細かい事ですみません。

No title

ご覧頂きありがとうございます。
シャンシュニ、シャルムシャンベルタンの隣だったのですね。先ほど私も調べたのですが、確かに小区画オーシャルムの下部にありました。
凄くいい位置にありますねー。価格を考えるとお得の様な気が!
ジョセフロティの区画の表土ですが、実際のところどうなんでしょう。
私は本で読んだだけなので実情を見れていないのですが、他の区画と比べて相対的に見て薄いのでしょうか、深いのでしょうか。
一部堆積土があった部分もあったかと思いますが、そことは違いますので、15cmはなくとも薄いのではないかと思っているのですが...
いいですね、行って実際に見てみたいです。

情報ありがとうございます!勉強になりました!
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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