【ブルゴーニュ:2】メオカミュゼ、最上の2つの特級畑を利く

こんにちわ。
今日と明日はアンリの弟子特集。
本日はメオカミュゼの特級、クロ ヴージョ、そしてリシュブールの2本です。
明日はもちろんあれです。

メオカミュゼはヴォーヌロマネに拠点を置く大手ドメーヌで、一時コンサルタントとして、分益耕作人としてアンリジャイエがいた事でも有名です。
1985年からアンリ ジャイエの指導を受けた現当主ジャン ニコラ メオがドメーヌの指揮を取っています。醸造責任者はクリスチャン フロワが担当しています。
グランクリュとプルミエクリュを複数持つドメーヌ部門と拠点外の村名やプルミエクリュを生産するネゴシアン部門がありますが、今回はドメーヌものの方です。減農薬農法、夏季剪定や除葉によって葡萄の腐敗を防止し、健全な葡萄を手摘みで収穫します。厳しい選果した葡萄はほぼ100%除梗。コンクリートタンクでのマセラシオン ア フロワ。新樽率は特級と1級は100%、その他は約50%で18か月間熟成。ノンフィルターで瓶詰されます。新樽率はやや高めです。
メオカミュゼの不思議な序列は以下の通り。

1: リシュブール グランクリュ
2: プルミエクリュ クロ パラントゥー
3: プルミエクリュ オー ブリュレ
4: クロ ヴージョ グランクリュ or コルトン ロニェ グランクリュ
5: エシェゾー グランクリュ

前回はメオの序列2位と3位をやりましたので、今回は1位と4位を。

ではいってみましょう。


生産者: メオ カミュゼ
銘柄: クロ ヴージョ グランクリュ 2001

24000円、WA91-93pt
外観は淡いルビーで、粘性は高い。
こちらもとても綺麗に熟成している。
すごく華やかで清涼感のある香り。
華やかな薔薇やスミレのドライフラワー。ドライイチジクやブルーベリー、オレンジの濃厚な果実味。
茎や若い葉、森の下草、ドライハーブなどの野生的な香り。生肉や燻製肉の熟成香。樹脂、グローヴ、タイム。徐々にキャラメルなどの甘やかなニュアンスも。
非常に力強く複雑な要素が芳香する。パワフルでエレガント、そして清涼感のある味わい。
タンニンは柔らかく酸も穏やかで、均整の取れた華やかな熟成クロ ヴージョ。


生産者: メオ カミュゼ
銘柄: リシュブール グランクリュ 1988

約300,000円、WA97pt(Clos Parantoux)
外観は橙を帯びたオレンジ。粘性は高い。
サーヴ直後は塩っぽい焼いた帆立の風味が支配的。非常に硬く目を覚ます様子が見られない。
徐々に開いていくが、最後まで旨味が凝縮された出汁の様な味わいが続いて行く。
炭焼きや炒ったカカオ。出汁、そして黒胡椒、クローヴ、甘草のスパイシーな風味。
トリュフや濡れた樹皮や土などの大地香。そしてチェリーリキュール、紫スモモの力強い厚みのある果実味。
燻製した肉の香りが強く感じられる。こちらもルーミエのボンヌマール同様凄まじいポテンシャルを包含している。
タンニンこそ柔らかいが酸味は非常に強い。強烈な旨味成分。それから想起させられる果実の凝縮感。
梅しばや出汁が奇麗に余韻に乗ってくる。とても重厚で濃厚なリシュブール。
こちらもルーミエのボンヌマール同様、もう少し熟成が必要と思う。


今回の2種類は熟成したクロ ヴージョ、そしてリシュブールという最高のメオカミュゼの特級畑。先日飲んだクロ パラントゥ、オーブリュレが些か樽のコーヒー香が強すぎるきらいがあったものの、この2種類はその部分に関してはかなり落ち着いている。
まず2000年のクロ ヴージョは熟成香と果実味の均衡がとても良く取れています。薔薇やスミレなどの華やかな香りとオレンジ、ブルーベリーなどの果実味に熟成に起因する生肉や腐葉土の風味が乗ってくる感じ。そして徐々にキャラメルの甘露さが漂ってくる。
果実味が十分に残存している状態での最も良い飲み頃ではないかと思います。
対してリシュブールはやや閉じこもっている様に感じました。時期的には丁度飲み頃なんだけど、もう少し熟成を経る必要があると思う。
甘い果実味は前に出ておらず現段階では濃厚な魚介スープになっていた。ほのかにチェリーリキュールや紫スモモの果実味は残っているものの、あくまで主体は熟成香。旨味の塊になっている。熟成途中で様々な要素が混在していて、際立って複雑ではあるものの、味わいとしては意外と澄んでいる。不思議。
個人的にはここはさらに熟成を経る事で良くなるのではないかと思う。
2010年のクロ パラントゥーおよびオーブリュレ、2001年のクロ ヴージョ、1988年のリシュブール。
これらを考慮した時、一番際立った変化は新樽のニュアンスだろうか。
クロ パラントゥとオーブリュレはかなり強くローストされた新樽の香りが際立っていたが、クロ ヴージョはロースト香はスーボワや濡れた樹皮となり、その分内包している果実味が前に出ている。リシュブールは大地香に加えてさらにトリュフなどの風味も現れている。ただ、その分フレッシュな果実味は奥に引っ込んでいる。
テロワール毎の違いは今回のテイスティングではちょっと不明だったが、未だ酸と凝縮感を強く残すリシュブールのヴォーヌロマネ的な官能性はクロヴージョには無いものだった。

最初に書いた様にメオカミュゼのグランヴァンはとてもその真価が現れるまで非常に時間がかかる。先日飲んだクロ パラントゥやオーブリュレなどの特級クラスの卓抜した1級もあと10年もすれば最初の飲み頃を迎えるのではないだろうか。
意外と値段を考えると、すぐに飲むのならネゴスかな、という気がする。それでも高いが。ただ熟成したグランクリュは流石だと言わざるを得ない。


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メオ・カミュゼのクロ・パラントゥー2002のパーカーポイントについて

たびたびすねません。
もしおわかりでしたらクロ・パラントゥーのパーカーポイントを教えてください。
どうか何卒よろしくお願いいたします。

ジャイエでは?

1988のメオ・カミュゼのリシュブールって、作ったのはジャイエですよね?

No title

ジャイエは1987年までですよね?
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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