【ピエモンテ:1】ガヤのバローロ単一畑、コンテイザ、スペルスを利く。




こんにちは。
長いこと続いたブルゴーニュ特集は一旦ストップ。
3回に渡ってイタリアのバローロ、バルバレスコ、トスカーナ、アマローネをやっていきたいと思います。
今回はガヤのバローロ単一畑です。

さて、今更説明が居るのかわかりませんが、ガヤはピエモンテにおける最も偉大な生産者のうちの一人です。
ポートフォリオも膨大でバルバレスコやバローロ、そして各々の単一畑。国際品種を使用したダルマジ、買収した生産者のブルネッロなど。いずれも比類なきレベルの高さ。価格も比類なき高さ。
国際品種の導入、単一畑、バリック樽の使用などイタリアにおいて革命的なシステムを数多く取り入れています。
特に単一畑はバルバレスコやバローロの名前をあえて使用せずランゲに格下げして生産しています。
なので、ボトルにはバルバレスコやバローロの表記こそありませんが実態としてはバローロ、バルバレスコの偉大な畑から産出される卓抜したネッビオーロです。
収量制限がなされて収穫された葡萄は、果皮と共に3週間ステンレスタンクで発酵が行われます。 バリック樽で12ヶ月熟成、その後さらにオーク大樽で約20ヶ月間の熟成を行われます。
通常伝統的なネッビオーロは大樽を使用しますが、最近のモダンバローロよろしく(最近は少なくないですが)バリック小樽を使用しています。技術革新も受け止めて比較的モダンな作りと言えると思います。

さて今回はバローロの単一畑、スペルスとコンテイザです。

生産者: ガヤ
銘柄: スペルス 2007
品種:ネッビオーロ94%、バルベーラ6%

外観は濃いガーネット、粘性は非常に高い。
非常に華やか。
薔薇やスミレ、花の蜜、紅茶やタイムの様なとても華やかな香り。トースト。
コンテイザと比較するとより華やかで柔らかいソフトタッチの風味。
ダークチェリーのリキュールやプラムの甘やかで澄んだ果実味。
ドライハーブ、マッシュルーム、なめし革、グローヴ、リコリス、ゴムなど。
酸味、タンニンともに非常に強い。
口の中でダークチェリーの果皮のアフターが感じられ、余韻は長い。


生産者: ガヤ
銘柄: コンテイザ 2007
品種:ネッビオーロ 92%、バルベーラ8%

外観は濃いガーネット、粘性は非常に高い。
こちらもスペルス同様、非常に華やか。
より抽出が強く太めの厚いシロップの様な甘露さとワッフルの様な香ばしさ、塩漬けの強い薔薇のアロマがある。
強い甘露さを放つドライプルーンやダークチェリーのコンポート、レモングラス、紅茶、なめし革、茎や乾いた土、ドライハーブ、マッシュルーム、グローヴ、リコリス、炭焼きなど。
口の中で豊かなタンニンと酸、強烈なスミレのアフターが感じられる。
ややざらついた味わいだが、現在でも十二分に楽しめる。


最近若いネッビオーロばかり飲んでいたので、ちょっとそのタンニンの厳しさと味わいの濃さにウッとなっていたのですが、やはりキツさが抜けてフレッシュな味わいが楽しめる、これくらいのタイミングのワインを飲むと落ち着きますね。
非常に素晴らしかったです。
さてガヤのバローロ単一畑、スペルスとコンテイザです。
コンテイザはラ モッラ、スペルスはセッラルンガという畑から産出されています。(※意味合い的には小区画(パーセル)なのかな。)
なおラ モッラは砂質で柔らかい土壌、セッラルンガはラ モッラと比べると150mほど高い位置にあり粘土質で冷たい土壌のようです。
以前同一ヴィンテージのスペルスを飲みましたが、こちらの方がなぜか圧倒的に柔らかく落ち着いており華やかな味わいでした。個人的にはこれだよこれ、と言った感じですね。
非常に偉大で豪華なネッビオーロで、液体にエネルギーを纏わせています。
さて個々の違いを見てくと、こんな感じです。
まずスペルスは花の香りや蜜、大地香が主体的な非常に華やかなワインです。対してコンテイザは太く濃厚なシロップやワッフル、プルーンの様な果実味が主体的な甘露でボリューム感のあるワイン。と言えるかなと思います。
ちなみにボディは共に力強く密度も高く、またネッビオーロの特徴の華やかさと複雑さがとても突出している様に感じました。
なので、スペルスは華やかといってもひ弱なボディではないし、コンテイザも決して果実味だけではなく、きっちりと華やかさがあります。
単純に砂質のラ モッラは水はけが良く、過剰な水分を吸収しないため凝縮感のある葡萄が出来るんですかね。
そうなるとコンテイザの粘土質土壌は保水性は良いけど過剰な水分は弾いてくれるからそれはそれで良いのか...?
とりあえずどちらかのバランスが悪いという訳ではなく、バランスが良い事は大前提として、タイプの違いが明確であると、そういう事でございます。樽の利かせ方はボルドーに似ているなぁと思いました。
甘露でありながら、華やか。これぞネッビオーロといった感じですね。

しかし当然ですが、そもそもネッビオーロは長期間の熟成を経て真価を発揮する品種の為、未だ酸とタンニンはかなり厳しいと思います。
決して悪い訳ではないのですが、もう少しタンニンと酸が落ち着いたタイミングで飲んでみたいですね。

いわゆる伝統的なバローロとは異なりますが、とても偉大なバローロだったと思います。

ガヤ スペルス 2007

ガヤ スペルス 2007
価格:24,405円(税込、送料別)


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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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