【ローヌ:3】ドゥラス、北部ローヌを比較する。コートロティ単一畑とサンジョセフ

こんばんわ。
今日も引き続きローヌです。

ドゥラスは北部ローヌ地区に19世紀に設立された老舗ドメーヌ。1997年、ジャック グランジが就任してから急激にその品質を伸ばし、現在ではベッサールやランドンヌが常にパーカーポイント90点後半を獲得しています。年によっては100点も出ます。
ポートフォリオはヴァンドペイからエルミタージュ最高の畑「ベッサール」、コートロティ最上級の畑「ランドンヌ」まで。
葡萄は全て手摘みで収穫し、コンクリートタンクで2日間低温浸漬。ルモンタージュとピジャージュを20日間行いながらアルコール発酵を行う。フレンチオーク新樽で14ヶ月の熟成が行われます。

この生産者のワインのクオリティはべらぼうに高いのですが、どうにも私にはちょっと合わないみたいで。
他のエルミタージュの様に果実味爆弾といった訳でもないですし、かといってシャーヴ、その他の地域を含めるとアンリボノーやラヤスの様に異端な作りではなく、こう今ひとつパッとしないんですよね。
今回のヌフとサンジョセフはいったいどうなんでしょうか?
ではいってみましょう。


生産者: ドゥラス
銘柄: サンジョセフ フランソワ ド トルノン 2010

4000円、WA91-93pt(2009)
外観は黒に近いガーネット、粘性は高い。
黒胡椒の香りが非常に強い。とてつもなくスパイシーなシラー。
燻製肉、パストラミハムの野生的な香り。ブルーベリーやプラムの瑞々しい果実味。薔薇や白マッシュルーム、香ばしいトースト。徐々に甘いシロップの香りも現れてくる。
タンニンや酸は強く十分に濃いが、ランドンヌと比較するとやや密度が低めに感じる。
口に含むと瑞々しい黒系果実と黒胡椒の風味が力強く広がる。
超スパイシー。

生産者: ドゥラス
銘柄: コート ロティ ラ ランドンヌ 2010

23000円、WA98-100pt(2009)
外観は黒に近いガーネット、粘性は高い。わずかに濃いブルゴーニュを想起させる。とてもインキーで甘露なシラー。
サンジョセフで前に出ていた黒胡椒の香りはやや控えめに、豊かな果実味が全面に現れている。樽っぽいミルクコーヒーや、プラム、ブルーベリーの甘露な果実味、そして燻製肉やパストラミ、黒胡椒。インクや焼いたゴム、香ばしいトースト。薔薇、スミレ、タイムの香りと白マッシュルーム、プーアル茶、グローヴなど。
非常にねっとりとした液体、柔らかな酸と力強いタンニンのバランスが非常によく取れている。
口に含むとねっとりとしたシロップの様な甘い果実味と黒胡椒、樽の風味が感じられる。
やはりコートロティはエルミタージュと比べると圧倒的にエレガント。樽の感じがブルゴーニュっぽい。


流石にいいですね...凄まじいレベルの高さです。特にランドンヌがとてもいい。
まずサンジョセフ。
サンジョセフは北部ローヌのアペラシオンでシラーが100%使用されるのがメジャー。こちらはとてもスパイシーで瑞々しい果実味があります。いわゆるシラーっぽいですね。サンタデュックのエリタージュというロープライスで有名なワインがありますが、方向性としてはそれと近いと思います。ボディの質も含めるとシャプティエのクローズエルミタージュでしょうか。
スタンダードなローヌの作りだと思います。
そして本命ランドンヌ。
ランドンヌはコート ロティの中でもコートブリュンヌに位置する最上の畑。ルネロスタン、ギガルもリリースしている事で有名です。
さて、ドゥラスはどうでしょうか。
誤解を恐れずに言うと樽の使い方が濃いブルゴーニュに似ていると思いました。ミルクコーヒーの様なニュアンス。それでいてしっかりと熟したプラムやブルーベリー、そして特徴的なブラックペッパーなどのシラーらしい要素がキッチリと存在しています。
僅かに野生的な要素がありますが、シラーとしては基本的にはエレガントなスタイルだと思います。
液体は同生産者のエルミタージュ ベッサール同様かなり濃厚で、濃密なシロップの様な風味が感じられます。
シラーはシラーなんですけど、ちょっとブルゴーニュと共通点が見られるのが面白いですね。
全然土壌も気候も違うのですが...

さて、サンジョセフ、ランドンヌを頂きましたが、前回飲んだエルミタージュとはやはり違いますね。
エルミタージュは若干ボルドーっぽいんですよね、この生産者。
ギガルやシャプティエはもっとわかりやすくローヌなのですが。
完成度は高いし、美味いんですが、何故か自分の好みとはちょっと逸れるんですよねえ。


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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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