【ブルゴーニュ:16】オリヴィエ バーンスタイン2008年特級畑水平テイスティング

こんにちは。
今日はブルゴーニュの新鋭、オリヴィエ バーンスタインの特級3種の水平です。

オリヴィエバーンスタインは2002年に設立したネゴシアン。近年取り分け高い評価を得ている生産者です。
オリヴィエは基本的にネゴシアンとして信頼出来る栽培家から葡萄を購入して自身で醸造を行っています。
収穫時の選別、醸造所での選別を経た葡萄は除梗50%を行った後、5日の低温浸漬を行います。30~31℃を維持しながら8日間のアルコール発酵。その後2,3日発酵後浸漬を行います。ピジャージュ、ルモンタージュは行いません。
シャサンの新樽(バリック)へと移し、16ヶ月の熟成を行う。
清張は葡萄の出来が良い場合は行いません。

さて、価格はかなりのものですが、品質はどうでしょうか?

生産者: オリヴィエ バーンスタイン
銘柄: クロ ド ラ ロッシュ グランクリュ 2008

24000円、WA93pt(2007)
外観は赤みの強い濃いルビー、粘性は高い。
五香粉やクローヴなど最初こそ頑なだったが、徐々にその甘露な風味が現れてくる。糖度の高いブラックベリーやチェリーリキュール、煮詰めたシロップ、なめし皮など。スミレ、タバコっぽさ、樹皮、ユーカリ、やや茎っぽさ。シナモン、ハチミツなど。
口の中に含むとやや際立った酸味としっかりとしたタンニンは感じられるものの質感はかなり良い、滑らかでベリー系の旨味がジワッと広がる。
最も早く開き始め、その甘露な姿を垣間見せる。


生産者: オリヴィエ バーンスタイン
銘柄: クロ ヴージョ グランクリュ 2008
24000円、WA-pt

外観は赤みの強い濃いルビー、粘性は高い。
より樽が効いていてより華やかな作り。オレンジやダークチェリー、ブルーベリーの清涼感のある香り、他のキュヴェと比べると落ち着いているが五香粉、コーヒー、オリエンタルなインセンスのニュアンスもある。
徐々に香ばしいトーストの香りと共にベリー系の糖度の高い甘みが現れる。こちらも徐々にシロップの様な甘露さが現れる。全体的に見てとても華やか。スミレや薔薇のアロマオイル、茎や若い葉、リコリス、なめし皮、紅茶、唐辛子など。
酸味とタンニンはロッシュと同等かそれ以下。だが溢れる旨味はそれ以上。キュッと引き締まった酸味があるベリーの果実味が旨味を伴って滑らかに流れていく。
クロドラロッシュの次に開くが、若干時間はかかる。ただその間も華やかな香りは放ち続ける。変化を楽しめるクロヴージョ。


生産者: オリヴィエ バーンスタイン
銘柄: マジ シャンベルタン グランクリュ 2008

26000円、WA92pt(2007)
方向性はクロ ド ラ ロッシュと同様だがより硬く引き締まった香り。五香粉やクローヴ、コーヒーの香り。ブラックベリーやダークチェリー、やや野性味を感じる燻製肉。スミレの華やかさ。
コント リジェベレールやクロード デュガなどのスタイルに極めて近い。徐々に糖蜜の様な香りが現れるが、まだ樽香りが主体。この中では最もボディが強固。
その分内包する旨味はロッシュを軽く超越した。
酸味はロッシュと比べるとかなり際立っているし、タンニンも強い。ただベリーをそのまま噛む様な分厚い果実の旨味がリアルに感じられる。ギュッとした凝縮感の感じられる味わい。


どれも卓抜したグランクリュでしたが個人的な感覚としてはマジシャンベルタン>クロ ド ラ ロッシュ>クロ ヴージョと言った感じ。ただ、基本的にはその部分は好みで人によりけりなのかな、と思いました。
全体的に言うとかなり樽の香りが強めに効いていますが、併せて清涼感があり、綺麗な作りになっています。
どこか突出したバランスの悪さはあまり感じませんね。ただ若いというのもありちょっと硬い印象は受けます。特にマジシャンベルタン。
まず香りの開き始めは最もクロ ド ラ ロッシュが早く、次にクロ ヴージョ...といってもこの2本の間にはかなりスタイルの違いがあります。クロ ヴージョはヴォーヌ ロマネ的なオレンジやベリー、トースト、花の香りなどの清涼感を伴う華やかな風味だし、比較的旨味と酸味に寄っているし、クロ ド ラ ロッシュは甘露な黒系の果実味と豊かなローストした樽の香りが感じられます。
クロ ヴージョも徐々に甘露さは現れますが、ロッシュほど力強くは無いですね、クロ ヴージョはエレガントで変化に富んでいます。
マジシャンベルタンはこの中だと別格と言っていいでしょう。
現段階ではもっとも樽香が強く、堅牢で引き締まっている。内包する密度や旨味も随一です。その部分でいうと圧倒的ですね。ただ開き始めるタイミングはその分非常に遅く、ものの30分やそこらでは全くそのポテンシャルを発揮しません。とてつもないヴァンドガルド。そういう意味でいうと現段階で飲むのはオススメできませんね。
微かに甘露さを感じる部分はあるものの、その点でいうならば、まだロッシュの方が現段階では強いと思います。
そもそもリュショットほどではないにせよマジシャンベルタンは冷涼な気候の影響を受ける為堅牢なスタイルになりますが、例に漏れず、非常に硬い味わいになっていたと思います。

なかなかしっかりした作りのネゴスワインだと思いました。テロワールもちゃんと感じられましたし、こういう生産者が新鋭なのはとても心強いですね!



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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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