【追記】【ブルゴーニュ:29】2011年グロフィエの超絶技巧。クロ ド ベーズとレザムルーズ、デュガピィのラヴォーサンジャックを利く


※高騰しまくってるロベールグロフィエの2011年ヴィンテージ。

こんにちは。
本日はベルナールデュガピィのラヴォーサンジャックとグロフィエのクロ ド ベーズ、アムルーズです。

ベルナール デュガ ピィはジュヴレシャンベルタンに拠点を置くクロードデュガの従兄弟で、クロードデュガ同様、偉大なワイン達を産出しています。
全区画で行われるビオロジック、強い密植と厳しい選定による超低収量、そして若くとも20-30年、ヴィエイユヴィーニュともなると90年もの古木を使用しています。除梗はシャンベルタンとマジは100%全房、マゾワイエール30%除梗、シャルム50%除梗。低温浸漬はなしでアルコール発酵を行う。ピジャージュ、ルモンタージュは最小限に抑えています。(といっても色調やデュガピィの哲学からすると、それなりに行っている印象)、焼きの薄い新樽を1級以上は100%使用しノンフィルター、ノンコラージュで瓶詰め後出荷される。フラッグシップは生産量わずか1樽のシャンベルタン、マゾワイエール、シャルム、マジの特級群。

ロベール グロフィエはモレ サン ドニに拠点を置くシャンボールミュジニーのトップ生産者の一人。レ ザムルーズ最大の所有者。現在はセルジュ グロフィエ、ニコラ グロフィエが指揮を取っている。フラッグシップはシャンベルタン クロ ド ベーズ、ボンヌマール、1級レ ザムルーズ。
除梗は2007年、2009年が100%、2008年、2010年は70%。2011年は60%。
10日間の低温浸漬の後、自生酵母による自然発酵。新樽率は村名20%、アムルーズ40%、ボンヌマール60%で、13ヶ月程度のフランソワフレール製の樽で熟成を行う。

さて、いってみましょう。



生産者: ベルナール デュガ ピィ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン プルミエクリュ ラヴォー サン ジャック 2011

31500円、WA93-96pt(2009)
外観は濃いガーネット、粘性は高い。抽出が強烈で樽香がかなり強い。超硬いワイン。
アーモンド、コーヒーや五香粉のロースト香。ダークチェリー、黒オリーブの果皮成分が多い堅固な果実味、紅茶の風味。スミレ、茎や煙草。なめし革、黒檀。グローヴなどの要素が感じられる。徐々に強烈なチョコレートや糖蜜の様な甘露さが感じられる。
とても複雑で濃厚。09のルソーのシャンベルタンと似ており閉じきってる印象。
このタンニンの強烈さも凄いが、どちらかというと引きしまった酸味が特徴的で、口の中にダークチェリーや五香粉の香りが広がる。2010年と比べると幾分かシャープな感じだ。


生産者: ロベール グロフィエ
銘柄: シャンボールミュジニー プルミエクリュ レ センティエ 2011

約25000円、WA92pt(2009)
外観は紫を帯びた淡いルビー、粘性は強い。
ぶどうの凝縮度は2010年には劣るものの、非常に上手くまとまっている。
シャンボールミュジニーらしく豊かなミネラル感がある。枯葉やマホガニー、そしてクローヴ、ハーブ。マロラクティック発酵に由縁するミルクティーの要素が強く感じられる。ラズベリー、ブルーベリーの瑞々しい果実味、豊かなシロップのニュアンス。僅かに生肉や五香粉の風味もある。
果実味ではなく、アーシーな土や葉、ハーブ、そしての蜜の香りが主体となっている。
酸味、タンニンは柔らかいが際立った旨味があり、口の中で紅茶やベリーの豊かな風味が広がっていく。とても均整のとれた1級畑で余韻も長い。果実味も明確で2011年のグロフィエはやはり成功していると思う。


生産者: ロベール グロフィエ
銘柄: シャンボール ミュジニー プルミエクリュ レ ザムルーズ 2011

30450円、WA93pt(2009)
外観はやや濃いめのルビー、粘性は中庸。
澄んだミネラル感。
アメリカンチェリーやストロベリーの瑞々しい果実味と紅茶、ミルクポーション、シナモン、茎や葉などの森の香り。そしめキノコやハチミツをかけたチーズ、ほのかなスミレの香り。徐々にワッフルや花の蜜の様な香りが感じられる。
酸味が豊かで綺麗な旨味が広がっていく。タンニンはしっかりとしているが滑らかで、ミルクティーとストロベリーの後味が口の中に広がる。去年と比べてより瑞々しくエレガント。
うーん何故香りはこんなに伸びていくのにボディはしっかりしてるのか...素晴らしい。ボディこそクロ ド ベーズに劣るものの、全体的なバランスとしては極めて優れていると思う。


生産者: ロベールグロフィエ
銘柄: シャンベルタン クロ ド ベーズ グランクリュ 2011

33600円、WA95pt(2009)
外観はやや濃いめのルビー、粘性は中庸。
アムルーズに対してより濃厚で実態的なボディを感じる。ブラックベリーやラズベリーの瑞々しい黒系の果実味が主体となっている。そしてミルクティーや乾いた土、煙草、華やかなスミレ、僅かにスターアニスや燻製肉、シナモン、トリュフ、徐々に糖蜜の様な甘露な風味が現れる。
酸も旨味もアムルーズ同様強く感じられるが、よりタンニンが際立っている様に感じる。ダークチェリーやミルクティーの濃厚な香りが口の中に広がる。余韻は長くアムルーズと比べると密度で断然優っている。


まずデュガピィのラヴォー サン ジャックから。
タンニンと酸のスタイルや凝縮度、そして樽の強さ、抽出は2010年とほぼ同様だが、最も異なっているのは、果実味のキャッチーさだと思う。2011年は完膚なきまでに閉じ込もっている印象だけども2010年はジャミーな黒系果実やシロップの風味が最初から全面に現れている。
2011年も非常に長熟しそうだし要素自体は半端ないんだけど、美味しく飲むのにはもう少し熟成が必要かな、と。
2010年の様にヴィンテージに恵まれた年ではありませんから、強い抽出で現れた強いタンニンや酸に若いうちから対抗できる様な果実味はなかったのではないかな、と思います。ただ2010年が特殊で、本来はこういう作りのヴァンドガルドなワインなのではないかと思います。
若いうちに飲もうとするから無理が生じるだけで、今年の出来も申し分ないと思います。

次はグロフィエ。
この3本、同じ生産者ですがシャンボール1級の2種とクロ ド ベーズの間では雰囲気以外は大きな隔たりがあります。
故にクロ ド ベーズとアムルーズ、サンティエのテロワールはそれぞれ十分に尊重された作りと言えるでしょう。
さながら白ワインの様に瑞々しい風味が感じられながらも、密度は非常に高く、想起される果実や要素は全く違います。
全体的に見るとアムルーズは薄く澄んだ印象で、クロ ド ベーズは凝縮した力強い印象、サンティエはその中心ですが、アムルーズ寄りの感覚を受けます。
これはアムルーズのミネラル感、穏やかなタンニンに対して、酸が強く、赤系果実や茎などの要素が強めに感じられるからではないかと思います。香りの立ち方はベーズと遜色ないのですが、柔らかい印象を受けます。
対してクロ ド ベーズはタンニンが際立っています。酸味はありますが、タンニンが強い為、感覚的にはやや落ち込んだ様に感じられます。
また果実の熟度や樽が強めに感じられる点も力強い印象を受けますね。甘露でローステッド。
ジュヴレシャンベルタンの中でもクロ ド ベーズらしい温暖さ、ドライさを感じさせない作りだったかと思います。
サンティエはアムルーズ程のピュアさ、硬質さは無い物の、液体密度としてはアムルーズに近い性質を持っていると思います。アムルーズがピュアな果実味と瑞々しさ、ミネラルが突出しているタイプのワインでしたが、こちらはより熟した果実味の割合が高く、また枯葉などアーシーな要素が強いと思います。またアムルーズにあったミネラルの要素が落ち込み、全体的に肉付きの良いスタイルになっていると思います。

ヴィンテージという意味では2010年と比べて大きく印象は変わりません。アムルーズは2011年より2010年の方が出来が本来は良いはずなのですが、2010年の方が若干ドライに感じられました。2010年は除梗の比率が高く、全体に対して必然的に果皮の割合が高くなったからかもしれませんね。
2011年は基本的に2010年より瑞々しく澄んだ味わいだったと思います。これを果実味の欠如と捉えるかは微妙な所ですが、こちらの方がシャンボールの生産者らしいかな、と思います。
2010年はやや抽出の部分などに強めな印象を受けたので2011年の方が好きな人は多そうですね。まあ、高いですけれども。そんな感じです。




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今回のテスティングは?

素晴らしいアイテムが並んでますね!
羨ましい限りです

コメントは私的参考にさせて頂きたいと思うのですが、全アイテム共にボトルからグラスへ→ですか?


Re: 今回のテスティングは?

こんにちは、HKOです。
ご覧いただきありがとうございますを

基本グラスです。
ボトルで買うほどの予算はありませんので...
デイリーワインだとボトルで買う時も多いです。
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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