【ブルゴーニュ: 33】ドメーヌ フェヴレの孤高のモノポール クロ デ コルトン フェヴレと2つの畑を利く。

こんにちは。
更新頻度が落ちてきております、すみません。本日はフェヴレの1級、特級のモノポールです。
何回かフェヴレはやってるんですけれども、基本的に何を飲んでもとても美味しいです。評論家や価格は高くないのですが...

1979年生まれの若き当主エルワンが指揮を取る新生フェヴレ。
栽培は生育時に芽掻き、ヴァンダンジュ ヴェールト、収穫時の選果で収量制限を行います。さらに選果台で選果を行う事で凝縮感のある健全な果実を選り分けています。
醸造に関しては、先代フランソワの時代には長めのマセラシオンによる強い抽出、高い新樽比率での熟成を行っていましたが、当代のエルワンからは若干のスタイルを変更しています。
2007年からは個別のチームによる分担制を行い、完全除梗、フラッグシップには新しい木製槽を使用し、樽はフランソワフレール社他3社に切り替え。(※前当主の頃に使っていた樽はローストが強く、嫌な苦味が出る事が多かった)タンニンを減らすために、過度の抽出や樽の使用を避け、無濾過で樽から直接瓶詰めする事により、純粋な果実味を押し出す事に成功しています。
大きな変革と若き息吹によって品質を劇的に向上しているのがみて取れます。
今回は全てドメーヌ フェヴレが占有しているモノポール。その2011ヴィンテージ。
ボーヌ1級クロ デ レキュ、ジュヴレ シャンベルタン1級クロ デ イサール、特級コルトン クロ デ コルトン フェヴレの3本。
クロ ド コルトン フェヴレは、ブレッサンドやクロ デュ ロワ、レ ルナルドと並び立つ特級コルトン最上の区画です。

ではいってみましょう。


生産者: ドメーヌ フェヴレ
銘柄: ボーヌ プルミエクリュ クロ デ レキュ 2011

約5000円、WA85pt(2005)
残念ながら今回の3種類の中では、最も密度、凝縮感、香り、質感が劣るワインだった。
外観は赤みの強いルビー、粘性は中庸。グローヴやタイム、茎などの青い風味が主体的で、良く言えば瑞々しいチェリーやブルーベリーなどの果実味が感じられる。またフォレストフロアや燻製肉、梅しばの様な旨味成分に由縁した味わいが感じられる。
要素の出方や優しい旨味は決して悪くは無いのだけど、何よりプルミエクリュとしては、かなり品質的に厳しいものがある。
香りや味わいが中抜けしているし、密度は低く、水っぽい。
高域の酸、低域のタンニンはしっかりと存在するのだけど、それに付随するだけの旨味が感じられない。


生産者: ドメーヌ フェヴレ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン プルミエクリュ クロ デ イサール 2011

約8000円、WA88pt(1990)
かなり悪い意味でヤバイ ボーヌ1級と比較すると申し分の無い密度、旨味が感じられる。安心した...
外観は赤みの強いルビー、粘性は高い。
強めの抽出に起因する華やかなスミレや薔薇、そして鉄の様な香り。やや硬質さが感じられる。
密度の高いブルーベリー、ダークチェリーの黒系果実の果実味。グレープフルーツなどの柑橘系の風味も。徐々に五香粉、焦げたカカオ、カラメルなどの強い甘露さが現れてくる。茎、タイムなどのハーブのニュアンス。
酸、タンニンはややコルトンより強めだが、トゲトゲしさは全くなく綺麗な旨味がジワリと広がっていく。プルミエクリュとしては妥当なレベル。やはり1級であればこうでなければ!


生産者: ドメーヌ フェヴレ
銘柄: コルトン クロ デ コルトン フェヴレ グランクリュ 2011

約17000円、WA90pt(2006)
大変素晴らしい。特級に相応しい非常に優れた味わいと深み、ボリューム感を有している。
外観は赤みの強いルビー、粘性は高い。
こちらも抽出が強く薔薇やスミレ、黒系果実のダークチェリー、ブルーベリーの果実味を感じられるが、カラメルや五香粉、珈琲などの樽香、甘露さがより際立っており、印象としてはボリューム感や豊満さを強く感じる。そして茎、クローヴやなめし革、お香などの味わいが感じられる。
凄まじく綺麗な旨味があって、酸味、タンニンは羽の様にしなやか、旨味とタンニン、酸のバランスは絶妙。じわっと染みる様な旨味がある。全体の印象としては甘露で華やかそして柔らか。


コルトン圧倒的!素晴らしい!

クロ デ レキュは正直かなり厳しいワインでした。たしかにフェヴレのワインであることは間違いはないんだけど、低域から広域までの香り、酸、タンニンのバランスが悪く、すっぽりと抜け落ちている部分があり、ちぐはぐ。当然質感も、密度が低いから良くはないと。青い風味や土っぽさが主体的で果実味はさほど強くは感じられません。
単純に熟度が低いのかな、と思います。
対してクロ デ イサールはすごく安心できるプルミエクリュ。一級畑の名に恥じることのない、素晴らしいジュヴレシャンベルタン。レキュに足りなかった密度、旨味、果実味に満ち溢れている。ジュヴレ ジャンベルタン的な硬質さ、鉄の様な冷たさ(ドライ)と黒系果実の凝縮感が共存している。樽の香ばしい風味も液面に溶けている。
若いが調和の取れた、バランスの良い一級ワインだと思う。ただ突出もしていない。

ちなみにイサールとレキュの位置はこんな感じ。


微妙ですねー・・・レキュもイサールもかなり高い位置にある一級畑なので、繊細な葡萄ができそうです。作り方によっては難しそうな感じですね・・・しかも2011ですし。
イサールの出来は比較的良かったですが(多分リュショットに隣接しているので土壌と気候のバランスは取れているのかもしれません。)レキュはなんかもうシンドイですね。

という事で コルトン フェヴレは圧倒的でした。そもそもグランクリュだしプルミエクリュとは比べものにならねえだろう...という話ではあるのですが。
特にコルトン フェヴレはブレッサンドやクロ デュ ロワ、レ ルナルドと並び立つ特級コルトン最上の区画ですからね。まあ、飲んでみないとわからないわけですが、今回は序列通りだったようです。
この中で最もボリューム感がありながら、抽出は強めだが、酸やタンニンは羽の様に軽やか。黒系の果実味と花の香り、樽のカラメルや五香粉が見事に調和しています。特級に相応しい非常に優れた味わいと深み、甘露さを有している。
素晴らしいコルトンでした。

そんな訳で、モノポールでも結構差がありましたね。この中だとイサールが価格対比で妥当な所だと思いますが、イサールを飲むくらいならコルトンで感動したいですよねえ。



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今でも04の特級エシェゾーが8千円台で購入出来るんですよね。軽視してましたが試してみる価値ありそうですか?

No title

こんばんわ。
確かに安いですが、中途半端に熟成してそうで微妙ですね。
あと2004年はフランソワ フェヴレの時代なので個人的にはあまり好きじゃないです。2005年以降のエルワン体制になってから劇的に良くなったと思います。
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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