【ブルゴーニュ:37】ヴォルネイ サントノ、熟成の途中経過を探る。

毎度お世話になります、HKOです。
またご無沙汰しております。
最近更新頻度が低くなっておりますが、何卒ご容赦ください。(ネタもあまりないですし、何より更新に費やすことの出来る時間がない...!)

さて、本日はコント ラフォンのサントノ2006,2008とアルヌーアントのサントノ2008です。

コントラフォンはムルソーに拠点を置くドメーヌで、ブルゴーニュ、世界の生産者の中で常にルフレーヴ、コシュデュリと共にトップドメーヌとして語られる、シャルドネのスペシャリストです。
栽培醸造に関しては全ての畑でビオディナミを実践し、収量を25-40hl/haにまで落とし栽培を行う。収穫後2回の選定を行った上で圧搾、その後ステンレスタンクでデブルバージュ。新樽と旧樽へ移し低めの温度でアルコール発酵。
マロラクティック発酵を行いながら最大40%の新樽比率で21ヶ月の熟成を経て、無濾過、無清張で瓶詰めを行っています。赤は除梗後、ステンレスタンクで6日間程度の低温浸漬。20日程度でアルコール発酵後圧搾。ピジャージュは最後の10日間のみ1日2回ピジャージュを行う。新樽比率は30%程度で18ヶ月から20ヶ月の熟成を経て瓶詰めされます。
コントラフォンの旗艦銘柄は特級モンラッシェ、ムルソー ペリエール、ジュヌヴリエール、シャルム。赤はサントノ デュ ミリュー。どの銘柄も人気が高く、上位銘柄は 価格も併せなかなか入手しづらいのが現状です。

アルヌー アントは91年にドメーヌを立ち上げた、ムルソーの新鋭スター生産者。
創設当初は成熟の頂点を待って熟度の高い葡萄を収穫していたが、現在はミネラルと酸を生かす為に早摘みをおこなっています。収穫した葡萄は破砕され水圧式プレス機でプレス、澱引き後大樽で発酵をを行う。熟成は新樽比率20%程度。
白葡萄は破砕後圧搾し、清澄度の高い果汁と細かい澱で11ヶ月熟成、さらに澱引き後6ヶ月の熟成をした後に無濾過、無清澄で瓶詰めされる。
フラッグシップはムルソー グッドドール、ヴォルネイ サントノ デュ ミリュー。

今回はサントノ デュ ミリュー縛り。
サントノ デュ ミリューは行政区分上ムルソーに位置する畑ですが、AOCにおいてはヴォルネイです。
ヴォルネイとしてはややイレギュラーな畑ではあるものの、サントノはヴォルネイで最優良の畑であり、サントノ デュ ミリューはその中でも最良の区画とされています。
その2区画のテイスティングを超優良生産者で行います。


さて行ってみましょう。


生産者: コント ラフォン
銘柄: ヴォルネイ プルミエクリュ サントノ デュ ミリュー 2006

外観は赤みの強いルビー、粘性は高い。
去年同一ヴィンテージを飲んだ時より、しっかりとした熟成香を感じる。
熟成した新世界のピノノワールに感じられる粘土の様な風味。そして熟成肉や枯葉などのブーケが主体的である。
クローヴや枯葉、スミレの野性的な大地の風味。そしてブラックカラントやラズベリーの無糖ジャム、梅しばの果実味を感じられる。
非常に液体に凝縮感があり、分厚いタンニンと酸味、旨味が層となって感じられる。
いずれかの要素が突出することなく、各要素の調和が取れている。アタックは強い。
口の中で茎やブラックカラントの酸味が広がり、余韻を残していく。


生産者: コント ラフォン
銘柄: ヴォルネイ プルミエクリュ サントノ デュ ミリュー 2008

外観は赤みの強いルビー、粘性は高い。
ややドライな2006年と比べると、ニューワールドのピノノワールを想起させる様な豊かな果実味を感じられる。
干したブラックベリーやブルーベリーの果実味、燻製肉や枯葉、梅しばなどの熟成感のある香り。
華やかなスミレ、クローヴなどの風味が感じられる。こちらも梅しばの様な旨味が強く前に現れている。
アタックの力強さは2006年と近似しているが2006年の方がこなれていると思う。
非常に分厚いタンニン、酸、旨みが層を成して一塊となって広がっていく。より果皮成分が厚く現れており、酸味がやや際立って感じる。余韻は長い。


生産者: アルヌー アント
銘柄: ヴォルネイ プルミエクリュ サントノ デュ ミリュー 2008

外観は赤みの強いルビー、粘性は高い。
ラフォンとまた方向性が異なる味わいで、比較的強めのミネラルが感じられる。強烈なスミレの香りが主体的。
炒ったナッツの殻やプラム(スモモ)や梅しばの酸味と旨みが詰まった果実味、熟成したハモンイベリコベジョータ、クローヴなど。
ラフォンほどの分厚い旨味はないものの、こちらも比較的綺麗に旨みが出ている。より密度が薄い...というか瑞々しい。
やや酸味が前に立っている。スミレと果皮の酸味が強い。


いやー閉じてますねー。
ややご機嫌がよろしくなかったようで、アルヌー アント、ラフォンともにちょっと篭った印象の味わいでした。
まずアルヌー アントから。
2006年ほどの果実味はないものの、強烈なミネラル感と花の香りは健在。熟成した生ハムの様な凝縮した旨味を感じさせる熟成香も併せて感じられました。
ただラフォンと方向性こそ似ていますが、全体的に液体密度は低く感じますね。悪くはないのですが。
ちょっと旨みの厚さが足りないような。
そして本丸のラフォンのヴォルネイ。2006年、2008年共に梅しばや燻製肉の様な旨味、そして枯葉のブーケが全面に出た、しっかりとした熟成感を感じさせる味わいでした。ちなみに去年飲んだ2006は爆発的な果実味があったのだけど、今回の2006年はかなり円熟した印象を受けましたね。
この部分はかなり想像と違っていました。一年でここまで変わるとは...いや、閉じただけかもしれないけど。
2008年は、より果皮成分が際立っており、かなり閉じてしまっている印象(あまり香りが立っていなかった。)
ただ無糖ジャムのような黒系果実の瑞々しさ、凝縮感は健在で、口内ではねっとりした濃厚な風味がしっかりと感じられます。いつもはここに黒砂糖の様な甘露さが乗るんですけどね...やはり今回はどうにもご機嫌が悪いようですな。

もともとブルゴーニュを好きになるきっかけのワインだっただけに、ちょっと?といった感じでした。
前回同一ヴィンテージで素晴らしい体験をしたのですが、ちょっと閉じてしまっているようですね。
また検証したいと思います。



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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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