【ブルゴーニュ:39】華やかで硬質なジュヴレシャンベルタンの最北端。クロードデュガ、ユベールリニエのグランヴァンを利く。


こんにちは。
久々にブルゴーニュのグランヴァンです。いやっほう。
ユベール リニエのシャンボールミュジニーとシャルム シャンベルタン。クロードデュガのラヴォー サン ジャックを頂きましたが、やはり凄まじいですね。特にクロードデュガ。
ブルゴーニュ最高の生産者の一人なだけあります。高額でなかなか飲めませんが、値段の価値はあるよなあ、と。

では行きましょう。

ユベールリニエはモレ サン ドニの代表的な生産者。ユベールが高齢の為、息子のロマン リニエが畑を引き続いだが、34歳にして他界。現在は引退したユベールとロマンの弟ローランがドメーヌを運営しています。代表的な畑はクロ ド ラ ロッシュとシャルム シャンベルタンの2枚看板。
樹齢は30年から40年ほどの古木が中心。栽培は有機農法。収量を抑えて収穫されたぶどうは100%除梗。低温浸漬を、1週間弱。アルコール発酵は2~3週間程度。ピジャージュ回数も比較的多めに行い、しっかりと色素、構成要素の抽出をおこなう。
新樽の割合は1級、特級で50%で熟成する。無濾過、無清澄で瓶詰めを行う。

説明不要な生産者ですが、クロードデュガはジュヴレシャンベルタンで最も偉大な生産者の一人で、良く言われるのが「全盛期のDRCを超える生産者」。私はヴィレーヌとアンリフレデリックロックのDRCしか飲んだ事無いので何とも言えませんが...
徹底した自然農法で、耕作も馬を使用する。平均樹齢40年以上(最高樹齢80年)の葡萄の木が使用され、かつ葡萄は徹底した除芽、選果が行われる。それにより凝縮感の高い葡萄が作られます。
収穫した葡萄は100%除梗され、4週間程度マセラシオンを行なう。その後、高い新樽比率で仕上げていきます。比率としては特級、一級は全て100%で18ヶ月の熟成を行なう。
ノンコラージュ、ノンフィルターで瓶詰め。フラッグシップはシャペル、シャルム、グリヨットの3つのグランクリュ。生産量は非常に少なく、グリオットは2樽、シャルムで4樽程度。

さあ、どうでしょうか。

生産者: ユベール リニエ
銘柄: シャンボール ミュジニー プルミエクリュ レ シャビオ 2010

20000円。
しっかりと色づいた赤みの強いルビー、粘性は高い。
シャルム同様凝縮感があり甘露だが、より瑞々しい印象を受ける。熟したブルーベリーやイチゴジャム、そして花の蜜、フレッシュハーブ、エシレバターなどの白ワインに近い要素も幾つか感じられる。そして華やかなスミレや紅茶。スワリングするとミルクティー、シナモンやブリオッシュなどの風味も。
動物的な香りはあまり感じられない。
シャルムと比べるとタンニンはとても柔らかで、その分酸味が際立って感じる。引き締まった旨味があり凝縮感がしっかりと感じられる。紅茶やブルーベリーの風味が口内で余韻を残していく。


生産者: ユベール リニエ
銘柄:シャルム シャンベルタン グランクリュ 2010

24000円、WA90-93pt。
シャンボールと比べると既に色からして濃いルビーで粘性も高い。
外観の印象通り、シャンボールより極めて抽出は強く、豊かな果実味があり、華やか、そして堅牢である。すごい存在感のあるワインだ。
ミルクティーや紅茶、よく熟したブラックベリーや酸味を伴うプラムの果実味。黒糖の様な甘露さ。そして強烈なスミレや、ちょっとした土の香り。クリスピーなバニラ、やや柑橘系の香りも纏う。なめし革、クローヴなど。
全体的にシャンボールに比べると強めの酸味やタンニンが感じられる。堅牢。ただやや酸味の方が立っているか?
酸味を思わせるプラムや豊満さを感じさせるミルクの香りが強く現れている。ボディは強固で余韻は長い。


生産者: クロード デュガ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン プルミエクリュ ラヴォー サン ジャック 2011

27000円、WA93pt
外観はより濃いルビー、粘性は高い。
2010年のスタイルと比べると幾分か酸が立っているが、基本的な骨子は変わらず、強烈な甘露さ、濃縮した果実味が主体となっている。
五香粉、焦がしたキャラメルリキュールや炭焼き。良く熟した(もしくはコンポートの)スモモやダークチェリー、ブラックベリー。濃厚なスミレやミルクティーの風味、なめし革、樹皮、シナモン、クローヴや溶剤など。
凝縮度や旨味は非常に際立っているが、その分酸味もタンニンもべらぼうに強い。
口の中でミルクや、酸味を伴うスモモ、スミレの果実味が豊かに余韻を残して行く。
まさにパワフルなジュヴレシャンベルタンといった感じ。強烈。とても濃厚で華やかなワイン。相変わらずすげえな...



ユベールのシャルム、本当に素晴らしい出来でした。
強い抽出に由縁する強烈なスミレの華やかさや、よく熟したブラックベリーのジャミーで黒糖の様な果実味、そしてクリスピーなバニラや紅茶などの香ばしい樽香、なめした革の様な動物的な香りも感じられる。酸味もタンニンもとても豊か。堅牢かつ豊満。ジュヴレシャンベルタンらしい作り。
クロード デュガほど樽を効かせておらず、瑞々しい。
シャビオはシャルムと比べると華やかさや果実味の豊かさ、堅牢さは劣る。しかし十分すぎるほど果実味は凝縮しているし、鬱蒼とした森を思わせる様な木々や枯葉、ブリオッシュの様な風味が感じられる。全体的にとても純粋で瑞々しい印象を受けるシャンボール。動物っぽさも控えめ。純粋。
酸味は同程度ながらタンニンは穏やかで、シャルムに対して抽出はかなり弱めだと思われる。重厚なシャルムと比べると明らかに軽やか。
醸造工程においても明確にテロワールの表現の仕方を変えている。極端に言うと白にも近いニュアンスを感じられる。
2010年で過熟気味にならず、エレガントなスタイルを保っているあたり、グロフィエにも近いかも。いやでも、もっと振れ幅は広いかも。
次、クロードデュガ。今回は一級ラヴォー サン ジャック。
作りのスタイルの問題だけども、今年も強烈に硬い...が既に半端ないポテンシャルが液面から漂っている。ユベールリニエと比較すると動物的なニュアンスと熟した黒系果実味は共通して感じられるのだけど、樽の使い方、抽出と液体の強さが全く異なる。
よくローストした樽の風味が、よく熟した果実味とマロラクティック発酵に由縁する風味と溶け合ってキャラメルやカスタードの要素を感じられる。そこに強い抽出によって生まれた華やかさが乗ってくる。劇的な表現だ。
これが熟成を経る事によって、より複雑なニュアンスが現れるのは想像に難くないが、実際にどのような形になるかは、全くもって想像がつかない。
それだけ複雑で膨大な情報量を持ったワインだと思う。
これが1級だと?まったく冗談じゃないよ!

高いけどクロード デュガは極まってきた感じがすごいあるよなあ。
シャペルとグリオットもいずれは飲んでみたいもんですね!


関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

デュガのグリオット2002を持っていますが、ブログを読んで1erすら飲んだ事がないので飲む資格はないような気分になってしまった。
昨日はラスカーズ04を飲みましたよ。ブル好きで濃いのかなぁと思ったが、以外と美味しかった。週末はタルディの1erショーム97を飲む予定です。

No title

こんにちわHKOです。
デュガのグリオット、素晴らしいですね。
むしろ私はシャルムまでしか飲んだ事がないので何とも言えないですが畑名無しの1級もラヴォーサンジャックも凄まじく美味しいので、一回村名か1級を飲んでからの方が感動は大きいかもしれないですね。一般論ですが・・・
ラスカーズも美味いですよね。特に04は過熟するようなヴィンテージじゃないので繊細でブルファンに親和性は高かったのかもしれません。
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR