【ボルドー:5】1981年レオヴィルラスカーズ

こんにちは。
今日はボルドー。レオヴィルラスカーズの古酒と、クロマヌーというボルドーのガレージワインです。

クロ マヌーはサンテステフ村北側にあるサン クリストリ メドックという村で作られています(AOCはメドック)。もともとは生産本数数百本のガレージワイナリーでしたが、近年の生産量は増加している。現当主はステファン ディエフ。
年間生産量は18000本。
植わっている葡萄の平均樹齢は40年。
収量は50hl/haに絞り、収穫は全て手作業で行う。収穫後の葡萄は3回の選別を経て木製の小型タンクで発酵。新樽100%でマロラクティック発酵を行いながら17ヶ月熟成を経て出荷される。

レオヴィルラスカーズはサンジュリアンのメドック第二級シャトーですが、その実力は時に一級を凌ぐ、いわゆるスーパーセカンド。ジャン ユベール ドロンが指揮を取っています。その強烈なこだわりは年によっては50%程度の収穫量をデクラッセしセカンド、サードラベルに回します。
生産量は約21万ボトル。
畑はラトゥールに隣接する主要な畑が40ha、総面積は97ha。平均樹齢は30年で、平均収量はローヌやブルゴーニュの生産者と比べるとやや多い50hl/ha(ただ年によって20hl/ha代になることも)。
木製タンク、コンクリートタンク、ステンレスタンクの槽で20日間程度マセレーションとアルコール発酵を行い、新樽50~100%で12~24ヶ月程度の熟成を行った後、無濾過で瓶詰めを行います。

ではいってみましょう!


生産者:ステファン ディエフ
銘柄: クロ マヌー 2009
品種:カベルネソーヴィニヨン56%、メルロー38%、カベルネフラン4%、プティヴェルト2%

7000円、WA89-91pt
外観は濃いガーネットで粘性は高い。
シナモン、ブラックベリーやダークチェリーの濃厚な果実味。黒糖やカラメルの様な濃い甘露さを感じさせる。薔薇や西洋杉やミント、ハーブの香りが強く感じられる。
かなり樽が強く、対して果実味は比較的落ち着いているといえる。
こちらもタンニンは柔らかく、酸味も穏やかではある。口の中でダークチェリーと西洋杉のアロマが広がる。


生産者、銘柄: シャトー レオヴィル ラスカーズ 1981
品種:カベルネソーヴィニョン65%、メルロー19%、カベルネフラン13% 、プティヴェルド3%

34000円、WA89pt
外観はやや橙を帯びたガーネットで色調は明るめ。
80年代だけにかなり熟成香が感じられる。湿った西洋杉、フォレストフロア、干し椎茸などの土の香りに、ジビエの生肉の様な野性的なニュアンス。ユーカリ、甘草のスパイスのニュアンス。わずかにブラックベリーなどの果実味も残っている。
香り同様、アタックはかなり柔らかくなっており、酸とタンニンは柔らか。収斂性もなく、じっくりと引いた出汁の様なエレガントさがある。
片一方でかなり液体密度は下がっていて、濃厚さやエネルギーはかなり落ち着いている様に感じられる。


まずクロ マヌーから。
正直、メインはレオヴィルラスカーズだったので、オマケ程度にしか考えていなかったんだけど、これが想像以上に美味しくてびっくりした。
果実味はとても豊かだし、間違いなくカベルネ主体なんだけど、どこかニューワールドピノの様な樽の香りが感じられるのが面白い。樽の焦がし方だろうか。カシスの風味は抑え気味で、もっと瑞々しいダークチェリーの様な酸味を帯びた香りも感じられる。いわゆる古典的なボルドースタイルでは無い。
ただ若い時分には厳しい側面が多分に感じられるボルドーにおいて、かなり近づきやすい、染み込むような味わいだと思う。
重くなく、体にしっくりとくるボルドースタイル。素晴らしい。
次、レオヴィルラスカーズ1981。
1981年はあまり良い年ではないのだけど、順当に熟成していると思う。
流石に果実味はかなり落ち込んでいるし、液体密度も低い。あと数年で朽ちるワインといった印象を受けた。熟成香がありながら、果実味も同居していた93年と比べると、12年間で果実味はほぼ落ち込み、その分複雑さが際立っている印象を受けます。
濡れた樹皮やフォレストフロア、干し椎茸、ジビエの様なブーケ、出汁の様な綺麗なエキス感。限りなくレオヴィルラスカーズの核が露わになっている。時折見せる水飴の様な甘露な香りも魅力的だ。
マッシブさや果実味はないものの、優美で流麗な味わいが感じられ、とても魅力的な古酒だった。

久しぶりにボルドーを飲んだが、やはり新ヴィンテージならではの凝縮した果実味、古酒ならではのしいたけ系の旨味、それぞれ魅力的な部分があるなあと改めて認識した。
ただ新ヴィンテージはタンニンや酸味が際立っており、なかなか「今飲んで美味しいワイン」に出会えることが少ない。
そういう事を考えるとこういうワインがあるのはやはり貴重だなーと。



関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR