【ブルゴーニュ:43】ムルソー、プイィフュイッセ最高の生産者を利く

こんばんわ、HKOです。
先日に引き続きブルゴーニュです。
本日はギュファン エナンとルーロのシャルドネです。

ギュファン エナンはプイィ フュイッセに拠点を置く、マコネ地域のトップドメーヌ。
現在はジャン マリー ギュファンがドメーヌの指揮を取っています。
畑はラ ロッシュ、レ クル、レ クレ、ル シャヴィーニュという区画を保有しています。
栽培はミッシェル ポットヴァン製の堆肥を使用、科学的な除草剤や堆肥は使用していない。醸造ではフリーラン ジュースとプルミエール タイユのみで造られています。
今回のトリ デ ゾー ド ヴィーニュはギュファン エナン最上の畑のクロ デ プティ クルーの収穫日を10日遅らせ完全に成熟している状態での葡萄を使用した最上のキュヴェになります。

ドメーヌ ルーロは1830年にムルソーに設立されたドメーヌ。現在はギィの息子であるジャン マルクが指揮を取っています。国内ではあまり有名ではありませんが、世界的にはコント ラフォン、コシュデュリに次ぐ評価を得ています。栽培は有機農法で、醸造における新樽比率は大体25%程度、旧樽も併用します。ムルソー一級畑を中心に畑名入り村名格ワインも生産しています。フラッグシップはムルソー ペリエール。価格は高め。



生産者: ギュファン エナン
銘柄: プイィフュイッセ トリ デ ゾー ド ヴィーニュ 2011
品種: シャルドネ100%

11000円、94pt(2002)
外観は明るいストローイエロー、粘性は高い。
素晴らしいシャルドネだ、本当にプイィフュイッセは恐ろしい。まるでシャサーニュモンラッシェだ。香りからして果実味が豊か。マロラクティック発酵はしていないと思う。
ヘーゼルナッツの香りが強く、比較的樽がしっかり効いている。そしてカリンや洋梨の熟した果実味、フレッシュハーブ、白い花のねっとりとした蜜の香りが渾然一体となって立ち上がってくる。
口当たりはよく熟したソーヴィニヨンブランを想起、フレッシュで酸が際立ちつつ赤リンゴや柑橘系の余韻を強く残していく。シャープでありながら核種系の蜜の甘さを十分に感じさせてくれる。
とても清涼感がありながら、しっかりした熟度がありとても心地よい。


生産者: ギィ ルーロ
銘柄: ムルソー プルミエクリュ クロ ド ブシェール 2011
品種: シャルドネ100%

約21000円、94pt(2009)
外観はほのかに色づいたストローイエロー、粘性は高い。
メチャクチャ硬い、石油やゴムの様な強烈なミネラルで果実味に蓋がされている。
入念にスワリングし状態を見ながらテイスティングを行った。それでも十分なミネラル感を有している。カリンやレモンのシャープな果実味、エシレバターや、フレッシュハーブ、白胡椒、ローストナッツ、シャンピニオン、リコリスなど。
基本的に樽とミネラルが前面に出ている、オイリーでミネラリー。まだまだ開く様子は全くなさそうだ。
かなり強い酸味を有しているが、口に含むとその莫大な果実味に驚かされる。瑞々しいライチや赤リンゴなどのフレッシュなフルーツが感じられる。そして埒外の厚みを持つ強靭なボディ。完全なヴァン ド ガルド。
まだまだ飲めそうもない味わいのシャルドネだ。


さて、ブルゴーニュのシャルドネです。
いやいや、赤に続いて全くもって素晴らしい。マコネー地区は幾らプイィフュイッセが素晴らしいシャルドネを生み出す土地であれ、どこかブルゴーニュのムルソー、ピュリニー、シャサーニュ、コルトンを超えるシャルドネを生み出せるとは思っていなかったのですが、全然そんなことなかったですね。シャトー ド フュイッセ、ドメーヌ ヴァレット同様ブルゴーニュの畑に匹敵する味わいです。まずはそんなギュファン エナンから。
い。
香りだけで言うと、まるでシャサーニュモンラッシェ。香りから感じ取れる果実味もさる事ながら贅沢に使用した樽に起因するヘーゼルナッツの風味、カリンや洋梨の熟した果実味。蜜の香りが一気に押し寄せてくる。
コート ド ボーヌのグランヴァン然とした香りとは裏腹に、熟したソーヴィニヨンブランの様なフレッシュで酸が際立ちつつ赤リンゴや柑橘系の余韻が感じられます。ステンレスタンク醸造によるシャープな酸はマコネーの特徴ではあるのですが、そもそも果実味の含有量が違うし、香りもボリューミーなので全くの別物感、別格感がある。
味わいや香りを個別に見ると上位キュヴェのスタンダードなのですが、全体で見ると特異な味わいだと思います。
シャトーフュイッセの熟成シャンパーニュの様なル クロ、ムルソーの様なレ ブリュレ、ピュリニーの様なヴィエイユヴィーニュ、ヴァレットのムルソーとピュリニーの間を行くようなクロ レジェ。
多種多様なシャルドネが作られる恵まれた土壌も存在することが良く分かります。あと決まったイメージが無いから自由に作れるってのもあるんでしょうけどね。突出したシャルドネでした。その分お値段は張りますが。
次、ルーロ。
散々プイィフュイッセと比較しましたが、持ちうるポテンシャルはルーロを代表する単一一級畑、クロ ド ブシェールが上でしょう。
まず出会い頭に群を抜いた石油の様なミネラル、ナッティーな樽香が強烈なインパクトを与えます。硬い、硬すぎる。ラフォンもコシュ デュリも若いヴィンテージを飲む時はべらぼうなミネラルに驚きますが、これは更にその上を行く。ひょっとしたらフラッグシップのペリエールよりもミネラリーかもしれない。ミネラルがありすぎて、酸が経ちすぎて辛い。まったくもって不親切なワイン。
ただ奥に見え隠れする果実味や樽香、ボディを形成する強固なを鑑みると、こりゃあ開いたら、熟成したら凄いぞ、と。
現段階ではとても美味しく飲めるようなワインではなく、今時珍しい位のヴァンドガルドですが、流石にルーロ。先を見ると伸び代がありすぎる。
きっとこの樽、酸、ミネラルが徐々に溶け込んで、形成された官能的な味わいと熟成による複雑さをバランス良く持てるワインになるんではないかな、と思います。
そういう意味ではこちらも相当なグランヴァンですね。ひょっとしたらラフォンも超えるのではないかと。
あくまで可能性で評価していますので、現段階で飲むべきものではありません。っていうか今飲んでも全然美味しくないです。
ただブルゴーニュワインの本懐として無くてはならないスタイルのワインだと思います。

以上、ブルゴーニュシャルドネのレポートでした。


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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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