【ブルゴーニュ:47】デュガ ピィの本懐プティシャペル、ポンソの特級コルトンを利く

こんにちは、HKOです。
例によって、本日も引き続きブルゴーニュです。デュガピィの1級プティシャペル、ポンソのコルトン、そしてオマケでシリュグの村名ヴォーヌロマネです。

ロベールシリュグは1960年創業の小規模ドメーヌ。某コミックで偉大なワインとしてグランエシェゾーが紹介されていましたが、まあ、今ではちっとも手に入りません。元からレアですが...
今回はプティモンです。
平均樹齢は45年。栽培はリュットレゾネで行われ、収穫はすべて手作業。収穫後の果実は100%除梗を行った上で、30℃から32℃の温度に維持したまま、ステンレスタンクによる発酵が行われる。プティモンは新樽比率50%で18~20ヶ月熟成される。熟成中の澱引きは2回程度。無濾過、無清張で瓶詰めされる。フラッグシップは前述の通り、グランエシェゾー。

ベルナール デュガ ピィはジュヴレシャンベルタンに拠点を置くクロードデュガの従兄弟で、クロードデュガ同様、偉大なワイン達を産出しています。
全区画で行われるビオロジック、強い密植と厳しい選定による超低収量、そして若くとも20-30年、ヴィエイユヴィーニュともなると90年もの古木を使用しています。除梗はシャンベルタンとマジは100%全房、マゾワイエール30%除梗、シャルム50%除梗。低温浸漬はなしでアルコール発酵を行う。ピジャージュ、ルモンタージュは最小限に抑えています。(といっても色調やデュガピィの哲学からすると、それなりに行っている印象)、焼きの薄い新樽を1級以上は100%使用しノンフィルター、ノンコラージュで瓶詰め後出荷される。フラッグシップは生産量わずか1樽のシャンベルタン、マゾワイエール、シャルム、マジの特級群。

ドメーヌ ポンソは1872年にウィリアム ポンソによって設立されたモレ サン ドニに拠点を置くスター生産者。
基本的には有機農法にて栽培を実践しており、畑での剪定を厳格に行い、収穫は極限まで遅らせて葡萄が完全に熟した状態で収穫します。
醸造および熟成時に新樽は一切使用せず旧樽のみ使用し、長時間の高温発酵、SO2をなるべく添加しない、など技術革新と葡萄にキチンと手を入れる事が出来るドメーヌです。ただ全体的にお値段は高め。フラッグシップはシャンベルタン、クロ ド ベーズ、クロ ド ヴージョ、クロ ド ラ ロッシュ、クロ サン ドニ、白はモンラッシェです。

では行ってみましょう!

生産者: ロベール シリュグ
銘柄: ヴォーヌ ロマネ 2010

約6000円。
外観はやや濃い目のルビーで粘性は高い。抜栓直後は樽と抽出の香りが支配的でドライな印象を受けたが、2日経過でバランスが取れてきた。
クローヴや強いスミレのニュアンス、ダークチェリーやブラックベリーの果実味、そしてシロップや湿った樹皮、燻製肉、リコリスなど。
最初は酸が立っていながらも中域がスカスカな印象を受けたが、時間が経過すると旨味も出てきて、よりグランヴァン然とした味わいとなる。際立って感動的な作りのワインでは無いがプティモンに繋がる一本だとは思う。


生産者: ベルナール デュガ ピィ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン プルミエクリュ プティシャペル 2007

約30000円、WA91pt
外観はややエッジが淡くなっているルビー、粘性は中庸。ややドライなジュヴレシャンベルタン。
樽が溶け込んでおり、僅かに熟成し始めている。奥の果実味の強さがしっかりと感じられる。意外と梗の香りが感じられる。
なめし革や燻製肉。ミルクティー、胡椒。紫スモモやダークチェリーのリキュール。クローヴ、わずかにキノコや濡れた樹皮、オリエンタルスパイス、落ち着いているがコーヒーや焼いたゴムなど、複雑な要素が感じられる。
タンニン、酸は力強くシッカリとしたストラクチャーと骨格がある。まだ酸、タンニンはピーキーだが、熟成すればより良くなると思う。余韻は長い。デュガピィらしい作りだと思う。


生産者: ドメーヌ ポンソ
銘柄: コルトン グランクリュ キュヴェ ブルドン 2010

約30000円、WA92-95pt
外観は澄んだ標準的なルビー、粘性は中庸。
やや酸化を感じさせるニュアンス、わずかに状態が悪かったか。ただ口当たりなどには影響は出ていないように見える。
果皮の厚いダークチェリー、ブルーベリーなどの黒系果実の果実味、黒蜜、スミレのドライフラワー。ややドライな側面を感じさせながらも甘露さも併せ持っている。徐々に熟した果実が現れてくる。鉛筆の芯、トースト、ちょっとした茎の香り、なめし革や生肉などの要素、松の木やクローヴ、ドライハーブなど。
やや密度は他のグランクリュに劣る。しかし酸とタンニンが柔らかくダークチェリーと黒糖、ドライハーブの素晴らしい余韻があり、なかなか傑出した味わいだと思う。


まずシリュグの村名ヴォーヌロマネから。
プティモンの卓抜した作りから比べると大分格差があるな、という印象です。
樽も抽出も比較的強めではあるのですが、やや果実味に不足感が感じられます。なので全体的にドライな印象を受けますね。
やや酸は経ちながらも中域の密度は低かったです。ここら辺の密度がしっかりと固まって果実味が増したのがプティモンという認識です。悪くはないですが、期待値には遠く及ばないかな、と。ACブルもそうなんですが、シリュグの本懐はやはり1級以上か...
次にデュガピィのプティシャペル。
プティシャペルはシャペルシャンベルタン下部にある一級畑。今手元に資料がないので何とも言えないのですが、確かジュヴレシャンベルタンの土壌構成は上部に行くほど表土が薄く複層構成で、下部は緩斜面で表土が暑く単地層だったかと思います。構成はバジョシアンの泥灰岩とウミユリ石灰岩。
樹齢は高いので、ミネラルの吸収は比較的しっかりしていることが想像できます。
今回のデュガピィのプティシャペルはリリース7年近く経過しており熟成によって、ほぼ樽が溶け込んでいます。果実味は例によって充実しています。やはり果皮の要素が強く、なめし革のニュアンスや、樽やMLFによる燻製肉、ミルクティー。紫スモモやダークチェリーのリキュールなどの果実味が感じられます。ミネラルはさほど強くは感じませんが、高樹齢による果実味の集中度は感じられます。デュガピィらしい作りだと思います。
最後はポンソのコルトン。
リューディ名が入ってないんで区画の混醸でしょうか。抜栓からやや時間が経っていたのか、やや酸化のニュアンスも感じられましたが、ちょっとやそっとやこのワイン、バランスを崩せないですね。
最初こそ鉛筆の芯や果皮の香りが前に出ていましたが、徐々にダークチェリー、ブルーベリーなどの黒系果実の果実味、黒蜜、スミレのドライフラワーなどの風味が感じられました。ちょっとした茎の香り、なめし革や生肉などの要素も。密度ここ他のグランクリュに劣りますが、ポンソらしい優美さがあるしなやかな酸とタンニンがあり、本来は最上級クラスの味わいを見せるのだろうと想像できます。最高の状態とは言えませんが、そのポテンシャルの高さは十分に感じる事が出来ました。ちなみにこのコルトン、2009年からのリリースらしく、まだ日が浅いので、まだまだこれからといったところでしょうね。

そんな感じです。
しかしいつ何時飲んでもデュガピィって生産者は凄いな、と思います。特に物凄い好きだ、という生産者ではないのですが年によって細かな果実味の充実度の違いはあれど、「これはちょっと」と思わせる様な微妙な出来のものって無いんですよね。かなりパワフルな生産者なので技術で負を押し切るスタイルが功を奏しているのかもしれません。


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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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