こんにちは、HKOです。
さて本日はDRCのロマネ サン ヴィヴァン 2010年です。
さてDRCは言わずとも知れたブルゴーニュに置けるトップドメーヌであり、燦然と輝く最高のグランクリュ、ロマネコンティを所有する唯一のドメーヌでもあります。
その歴史は一冊本が出来るくらいなので割愛しますが、どのワインも異常に品質が高く、そしてお値段も高い事で有名ですね。現在の共同経営者はA.P.ヴィレーヌとアンリ フレデリック ロックの2名です。以前はラルー ビーズ ルロワが参画していました。保有する畑は特級エシェゾー、特級グランエシェゾー、特級ロマネサンヴィヴァン、特級リシュブール、特級ラターシュ、特級モンラッシェ、そして特級ロマネコンティです。2009年からは新たに特級コルトンをリリースしています。また各特級の若木を使った1級デュヴォープロシェなんてのもあります。
ヴォーヌロマネの特級およびモンラッシェではいずれも区画最大所有者となっています。
ちなみに自社で瓶詰めはされませんがバタールモンラッシェと一部ヴォーヌロマネの1級畑も保有しています。
基本的にビオディナミで栽培を行い馬を使って耕作をします。除梗はせず長い期間を32度から33度のマセラシオンを行ない、新樽100%で熟成を行います。清澄は卵白を使用して行います。
さて、今回は2010年ヴィンテージです。
いってみましょう。
生産者: ドメーヌ ド ラ ロマネコンティ
銘柄: ロマネ サン ヴィヴァン グランクリュ 2010

378000円、WA94-97pt(2009)
外観はやや濃いめのルビー(DRCらしい色)、粘性は中庸。DRCらしい、めくるめく芳香。
比較的しっかりと抽出はなされているようだ。
ミネラル感が突出しており、八角やオリエンタルスパイス、オレンジ、アメリカンチェリー、フランボワーズの香りが華やかに広がる。極めて凝縮した赤い小果実の風味。バラやスミレのアロマオイル、強い鉄分やなめし革、クローヴやユーカリなどの清涼感のあるニュアンス。白檀、マホガニーの木の香りが渾然一体となって立ち上る。極めて複雑な体躯を形成している。徐々に甘露なチェリーリキュールやシナモンの要素、ローストナッツなどの風味も。コーヒーやソースなどの風味も現れてくる。まるで香水のような明確で煌びやかな芳香を放つ。
液体に含まれる酸やタンニンは充実しているが、包含されるベリーの旨味と甘味が半端ない。口に含むとハーブやバラやスミレの花の香りが広がる。なんともいえない凝縮した味わい。驚異的な余韻の長さ。いつ飲んでもDRCのサンヴィヴァンは驚異的だ。
しかし高くなりましたね、DRC。恐ろしい価格です。4,5年前ならこの価格でラターシュ買えましたよ。うーん、なんだかなあ。
ただいつ飲んでもDRCはDRC。この色、この香り、そして繊細でありながら複雑、複雑でありながら鮮烈無比なこの味わいは他のブルゴーニュワインには無い物です。
【参考】
・2004年(エシェゾー2009、グランエシェゾー2008、サンヴィヴァン2004、リシュブール2008の比較記事)
hrmko.blog.fc2.com/blog-entry-222.html
・1989年、2009年(サンヴィヴァン1989、2009の比較記事)
hrmko.blog.fc2.com/blog-entry-342.html
今回の2010年は2009年ヴィンテージと比較すると幾分か柔らかい印象を受けます。
強靭なミネラル感と華やかさ、オレンジのような澄んだ清涼感、赤系小果実のエネルギーの篭ったエキス感はどのヴィンテージも共通しています。香りはさながら香水の様です。
ただ2009年が果皮の華やかなニュアンスが主体となっているのに対して、2010年はより樽や全房発酵に起因するスパイシーさが前に出ている印象です。そこに強い鉄分やなめし革。森の草花や木材が絡み合い極めて複雑な体躯を形成しています。2009年より幾分か早く開き始め、徐々に甘露なチェリーリキュールやシナモンの要素、ローストナッツなどの風味も現れてくる。
これだけ清らかで澄んでいるのにタンニンと酸は極めて力強いのもDRCの特徴。
口に含むと、ハーブやバラ、スミレのむせ返る様な華やかさを感じることが出来ます。
余韻も長く、揺るぎないDRCの品質を感じる事ができますね。
2010年のDRCも素晴らしい作りでした。
2009年より開くのが早く、ややスパイシーな2010年。他のポートフォリオも是非飲んでみたいですね。
さて、次は2011年、DRCなら心配ないと思いますが、どうでしょうね。
価格は...もう、なんとも....
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