【ブルゴーニュ:59】ヴィンテージすら受け流すムルソー最上の生産者の技巧、コシュデュリの村名垂直テイスティング



こんにちは、HKOです。
さてコシュ デュリです。
ここのワインはよく希少性をもてはやされたりしますが、決してそれだけではありません。
僕は本当にすごいファンなんですけれども、まあお高くてなかなか手に入らないワインであります。ラベルからもオーラが漂ってますね!

コシュ デュリはブルゴーニュ白において最高の品質を誇るドメーヌ ルフレーヴ、コントラフォンと並ぶ大スター生産者。
この生産者の最大の特徴は「ブルゴーニュ白の最高品質」と「希少性」です。まず、普通にショップを見て回ってもまず見つけられない、ネットでもプレミア価格でべらぼうな金額で無いと手に入れる事が出来ない...(ちなみにブル白で10000円でした、ありえない。) 希少性だけだったら正直どうでもいいのですが、品質もブルゴーニュ白のトップクラス。こんなに美味いのに手に入らないのはもう拷問。
ちなみに栽培や除梗有無はあまりよくわかりませんでした(というか特別な事はしていない様です)
強いて言うなら畑は鋤で耕す。白葡萄はしっかりと破砕する。新樽率は25%以下。無濾過。

ではいってみましょう。


生産者: コシュ デュリ
銘柄: ムルソー 2010

28000円、WA89-91pt
外観は淡いストローイエローで粘性は中庸。
かなり果実味が前に出ている印象を受ける。
シロップ漬けの洋梨や黄桃の豊かな果実味とともに、バニラやバター、カシューナッツ、杏仁豆腐の風味。シナモン、ハーブ、2011年ほどではないにせよしっかりとしたミネラル感が感じられる。かなり一年で解けているのか、果実味がそもそも豊かなのか。濃厚なムルソー。徐々に焼き栗の様な要素も。
口に含んだ時の果実味は2010の方が厚みがある。村名とは思えない様に豊かな果実味があり、シロップ漬けの洋梨やバターのムルソーらしい味わいが感じられる。酸味は強くないが、旨味はよく出ている。素晴らしい味わい。


生産者: コシュ デュリ
銘柄: ムルソー 2011

28000円、WA89-91pt
外観は淡いストローイエローで粘性は中庸。
オイリーでミネラルと樽がしっかりと効いている印象。冷ややかだが堅牢かつ優美な印象を受ける
バターやオイル、石を砕いた様なミネラル、シャンピニオンの様な風味とカシューナッツの要素。カリンや洋梨の果実味。白檀、フレッシュハーブ、白い花などの要素がある。オリエンタルスパイスなど。
とにかくミネラルと樽が強烈でワインにまだまだ溶け込んでいない。
2010年と比べると酸がシャープな印象を受ける。口に含むとオイルやカリン、ミネラル感のアフター。堅牢でまだまだ開かない感じ。果実味においては2010に劣る。


コシュ デュリのムルソーは同じムルソーでも輸出先によって畑が異なるのは有名な話です。リュシェ、ヴィルイユ、ナルヴォーなどの村名区画がそれぞれの国に割り当てられています。日本への正規輸入分はムルソー ナルヴォー。ペリエールに隣接する最高位に近い村名畑です。それもあいまってか、村名としては2010、2011共に際立っています。
村名も傑出しているという意味ではルーロやコント ラフォンも同様ですが、ルーロほどミネラルによる硬さは無いですし、ラフォンほど樽の要素が突出しているわけではありません。いい意味でバランスが取れた出来になっています。
素晴らしい出来なのですが、2010年、2011年では結構味わいに乖離があります。
まずヴィンテージとして考えると2010年は極めて優れた年で、2011年は雹が降り畑に大きなダメージを受けた年であります。
さて、この差はどう出るのか。乗り切れたのか?
結果としては...意外とどっちもいい感じ?
勿論2010年は果実味が傑出しており、それは大変素晴らしいのですが、2011年も決して悪くはありません。むしろ平準的なブルゴーニュブラン村名とは比べものにならない程良いと思います。
2010年と比べると些かミネラルと樽が前に出ている印象を受けますが、奥に果実味を潜ませており、いわゆるムルソーというよりムルソーペリエールに近い作りだと思われます。上位のムルソーにはゴリゴリのミネラルも突出していますから、相対的なバランスで、そういった印象を受けるのではないかと思います。小降りのペリエールと呼べるのではないかと。
2010年はジュヌヴリエール寄りで非常に厚みのあるリッチなムルソーだと思います。一般的にムルソーのイメージに合致するのはこちらのスタイルになるかと思います。
村名としては果実味が突出しており、濃厚てパワフル。恵まれた2010年を示すような優れた村名となっています。

スタイルの違いこそあれど、コシュデュリのムルソーは別の意味合いで極めて優れた味わいを有しています。
2010年のペリエールはそれこそ2011年の村名の規模を大きくした感じでしたが、村名の方が割と万人受け(というかムルソーファンには)好まれるのではないかと。
コシュデュリ無双、2011年もビクともしませんね、この生産者。

関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR