【シャンパーニュ: 15】ラ コート オー ザンファン、グランダネ ロゼの要素を探る

こんにちは、HKOです。
本日はボランジェ唯一のコトーシャンプノワ、コート オー ザンファンです。
コトーシャンプノワはシャンパーニュで作られるスティルワインの総称AOC。
有数のピノノワール、シャルドネの生産地であり基本的に単一品種で仕込まれる事が多い事から、アッセンブラージュやリザーブワインによって見えにくくなる産地のテロワールを色濃く感じ取れる素晴らしいキュヴェです。誤魔化しは効きませんが、エグリウーリエやマリー ノエル ルドリュなどの優良生産者が作るコトーシャンプノワはシャンパーニュのテロワールを極めてわかりやすい形で教えてくれます。

ボランジェは1829年にジャック ボランジェによって設立されたメゾン。1884年からは英国ロイヤルワラントを取得しています。フラッグシップはグランダネ、R.D、そしてヴィエイユヴィーニュフランセーズ。
葡萄は160haの自社畑から供給されています。
コート オー ザンファンはアイの中心部に位置する1haに満たない小区画から生産されるピノノワール100%のスティルワイン。当たり年にのみ生産され、グランダネ ロゼにもアッセンブラージュされる重要なキュヴェでもあります。低温浸漬の後、10-20日間オーク古樽(3-5年樽)でのアルコール発酵、その後24ヶ月熟成の熟成の後瓶詰されます。

ではいってみましょう!

生産者:ボランジェ
銘柄: コトーシャンプノワ ラ コート オー ザンファン 1997
品種: ピノノワール100%

12600円、91-94pt(2009)
外観は淡いルビー、粘性は中庸。
適度な熟成を経て、極めて繊細かつ旨味に満ちた優美なピノノワールとなっている。
トリュフや濡れた土、樹皮、クローヴやリコリス、そして獣香を感じさせる熟成したニュアンス。
しかしながら熟成香のみに覆われているわけではなく、極めて果実味とのバランスが良く瑞々しく華やかなブルーベリーやダークチェリーなどの黒系小果実の風味が混じり合う。スミレのドライフラワーや紅茶、ナツメグなどの要素も。
繊細で旨味に満ちた酸味があり、きめ細やかなタンニンがあり、ハーブやクローヴ、ブルーベリーのアフター。さながら熟成ヴォルネイを想起させる優れたピノノワールだ。


いいピノノワールですね、熟成も丁度良く、さながらヴォルネイ1級の如き繊細かつピュアで、アーシーな味わい。
果実味は熟成によってかなりの割合が旨味に転化しているものの、低温浸漬の恩恵か、黒系果実の果皮やドライフラワーを思わせる華やかさはまだまだ健在、そしてそこにトリュフや濡れた土や樹皮、獣香が絡み合う。
つまり甘い果実味とタンニンを失った代わりに旨味と繊細な酸、ボディに。トースティな要素はトリュフや濡れた樹皮に。熟成(もしくは酵母)による獣香によってこのワインは構成されている。
この繊細さやボディ、旨味の感じはよく熟成したフーリエのワインにも似ていますね。
ただこちらはフーリエほど削ぎ落とされたピュアさがあるわけではなく、より良い意味で雑味があります。それがヴォルネイっぽいんですよね。もう少し熟成するとまた少し変わるかもしれませんね。
しかしディジョン以北のシャンパーニュでブルゴーニュ並みのピノノワールが作れるってのは凄いですね。正確に言えばどのピノノワールも繊細であるのですが、決して引けを取らないワインを作っていると思います。

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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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