【ブルゴーニュ:62】オリヴィエ ルフレーヴ 2010,2011テイスティング Part1

こんにちは、HKOです。本日から2回に渡ってオリヴィエ ルフレーヴ フレールのテイスティングレポートをお送りします。
オリヴィエ ルフレーヴは某Eで強烈にプッシュされてる生産者なんですが、個人的にドメーヌ ルフレーヴとはあんまり関係ないのに大きく出たんなあ...とあまりいい印象を持っていませんでした。所詮甥がやってるネゴスですからね。
勿論この手の関係者が作るワインって一定の水準は保たれている訳ですけども、大体は本家には遠く及ばないという事が多いです。クロードデュガのジブリオット然り、ジャイエジル然り、ローランルーミエ然り、です。
今回のオリヴィエもご多分に漏れず、まあそんな感じなんですけれども、それでも個人的に思っていた品質よりはかなり良くて結構見直した所はあります。

オリヴィエ ルフレーヴ フレールは、故ヴァンサン ルフレーヴの甥であるオリヴィエ ルフレーヴによって1984年に設立されたネゴシアン部門。ポートフォリオは幅広く、コート ド ボーヌの白を中心に、ヴォルネイやポマールなどの赤をリリースしています。
買いぶどうは信頼できる栽培農家に収穫日、栽培方法を指定し、厳密に管理したぶどうを購入しています。複数農家から買い上げたぶどうは瓶詰め直前までブレンドされず、畑の特徴を考慮しながらブレンドされます。
※全てが買いぶどうでは無く、一部の畑(ムルソーポリュゾやクロサンマルクら)は自社畑。
シャブリは20%手収穫、平均樹齢25年、平均収量は60hl/ha、ステンレスタンクで9カ月。
村名ヴォルネイは100%手収穫、平均樹齢40年、25%新樽で16カ月。
村名シャサーニュは100%手収穫、平均樹齢30年、平均収量は58hl/ha、25%新樽で16カ月。
シャルムは100%手収穫、平均樹齢30年、平均収量は52hl/ha。30%新樽で17カ月。
ガレンヌは100%手収穫、平均樹齢40年、平均収量は57hl/ha。25%新樽で18カ月。
シャンガンは100%手収穫、平均樹齢20年、平均収量は57hl/ha。25%新樽で16カ月。
モンラッシェは100%手収穫、平均樹齢40年、平均収量は47hl/ha。30%新樽で18カ月。
清澄の後瓶詰めされます。


今回は赤のヴォルネイ、白はシャブリです。
次回は虎の子のピュリニーモンラッシェ1級2種類、シャサーニュモンラッシェ村名、ムルソー1級、そして特級モンラッシェの5種類をレポートしていきます。

さていってみましょう。


生産者: オリヴィエ ルフレーヴ
銘柄: ヴォルネイ 2011

5000円
外観は赤みの強い淡いルビー、粘性は中庸。
ヴォルネイらしい特徴がよく表れている。一線級の生産者の様に充実した果実味がある訳ではないが、抽出による華やかさ、かつアーシーな印象を受ける。
ダークチェリーやブルーベリーの黒い小果実の果皮の要素、バニラや花の蜜の様なほのかな甘み、鉄釘やなめし革のニュアンスを中心として、土や濡れた木材、枯葉のアロマが感じられる。またクローヴなどのスパイシーさもある。
酸味はシャープで、ややギザギザした実感を感じる。タンニンは柔らかい。しっかりとした旨味がある。比較的大雑把にも見える作りだが、堅実で王道的なヴォルネイであると思う。片一方で平凡な作りとも言える。


生産者: オリヴィエ ルフレーヴ
銘柄: シャブリ レ ドゥー リヴ 2011

3700円、WA86pt(2006)
樽やマロラクティック発酵の要素はあまり感じられず、ピュアな果実味が際立っている。ミネラルの包含量としてはピュリニー1級クラス程ではないにせよ、しっかりとした石灰の様なミネラル感があり、樽やMLFの要素がオミットされている事によってミネラルは際立って感じられる。シャブリらしいシャブリであると思う。
ライムやカリンの清涼感のある果実味。花の蜜の様なほのかな甘露さ、白い花やフレッシュハーブなどの要素が感じられる。
構成はとてもシンプルだが、果実の熟度はそこそこ高い。酸味は柔らかく穏やかで、口に含むと柑橘系の心地よい甘さが感じられる。
フレッシュなアロマがありながら、酸味にシャープさは感じられない。柔らかいタッチのシャブリ。


うん、ここらへんはまあ普通の作りですね。
堅実と言えば堅実ですが、それ故に各アペラシオン平均値において突出する部分が無いワインだと思います。
ただ良い点を幾つか上げるとすれば、まず値段ですね。某Eさん直販だと微妙に毎年値上がり傾向なんですが、普通に買えばヴォルネイは3000円台、シャブリは2000円台で買えるので、決して損をした気分にはならないんですよね。安いから。流石に直販価格はシンドイですが。
そしてもう一点、アペラシオンがわかりやすく再現されていること。この後に控えるシャサーニュ、ピュリニー、ムルソーもそうなんですがシャブリとコートドボーヌの白は明らかに作り方を変えているし、コートドボーヌにおいては極端に醸造を大きく変えない事で、その特徴が自然に再現されています。
年によって微妙なブレは出そうですが。
さてまずヴォルネイ。
繊細でアーシーなヴォルネイの特徴を良く抑えていると思います。果実の凝縮度に若干の不満は残りますが、まあこんなもんだと思います。果実味に不足があるので、抽出部分はやや際立つ印象を受けます。新樽の影響はあまり感じられず、どちらかというと旧樽の影響の方が気になりますね。フレッシュかつアーシーさが出ています。2011年のボーヌ、特にムルソーは雹に見舞われましたので、出来としては妥当かもしれません。
2010年だと結構違いがでるかもしれませんね。
次にシャブリ。
これはもう、全くコートドボーヌと異なっています。テロワールというより醸造部分による影響が大きすぎる。新樽、マロラクティック発酵の要素が全く感じられない。シャブリとしてはスタンダードな作りですね。ウィリアムフェーブルとかそこらへんと同じスタイル。フランソワラヴノーやドーヴィサとは真逆の作りと言って良いでしょう。
ただ意外と果実味があって、シャブリらしいシャープさがトレードオフされている所が気になります。シャブリのシャープさを求めている人には若干物足りないかもしれません。
とはいえ、これもスタイルとして納得できれば決して悪い出来ではないと思います。
ピュアだけど冷涼感はないですね。自ずとミネラルも控えめに感じられるんですよね。
とはいえ新樽をたっぷり使った没個性のシャブリよりよっぽど良いと思いますが。
勿論ドーヴィサやラヴノーはワインとしての完成度が際立って高いので、それはそれ、ですが。

次回はいよいよ本丸のシャサーニュ、ピュリニー、ムルソーの3つのアペラシオンを追っていきます。


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No title

こんにちは。
私も最初のコメントどおりの同じ印象ですが、実はドメーヌ・ルフレーヴは一農家ではなく共同会社のような存在なので、その甥の発言は大きいようです。
しかも、一部畑を10年以降ドメーヌより取り戻した(またはネゴスとしてワイン購入)との話もあり、機会があればピュリニーの1erやGCを飲んでみたいと感じています。
まあ醸造の腕や熟成も大事なファクターなのでどこまでどうかは分かりませんが。。。

Re: No title

こんにちは、HKOです。
そうなのですね、理解しました。
基本的に醸造はドメーヌを踏襲してますし、ピュリニー、シャサーニュに関しては今回飲んだ感じでも、なかなか腕は良いような気がしました。
なのでドメーヌから買い戻した畑(もしくはワイン)があるなら飲んでみたいですね。
ひょっとして今ラインナップされてるクラヴァイヨン、フォラティエール、ピュセルはドメーヌのものなんですかねー。気になります。

プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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