【シャンパーニュ: 17】高品質レコルタン4種テイスティング

こんにちは、HKOです。
本日もシャンパーニュ、ルネジョフロワ、エリックロデズ、エグリウーリエ、ヴィルマールのRM4種類。

ルネ ジョフロワは1600年代よりキュミエールに拠点を置くRM。現在の当主はジャン バティスト ジョフロワ氏。
栽培は15年前よりオーガニック栽培を行っており、葉落としなどの処理を行い十分にメンテナンスを行っている。全ての区画の収穫を1週間おきに3回行い、熟したぶどうのみを収穫する。醸造は伝統的な圧搾で、規定2550Lに対し、わずか1700Lの上質なジュースしか使用しない。区画やプレス毎にオークの大樽にて発酵。シュールリーで熟成後ブレンドされる。その後瓶内二次発酵を経てリリースされます。

エリック ロデスはアンボネイに拠点を置くレコルタン マニピュラン。
現当主のエリック ロデズはブルゴーニュの醸造学校、ボジョレーとローヌのドメーヌを経て、クリュッグの醸造長を担当。畑とテロワールを重視したスタイルで、テロワールにあわせた改植、リュットレゾネを実践し、クリュッグ譲りの樽使いやアッサンブラージュで仕込みます。
今回のアンボネイ グランクリュはブジ-に隣接した南向きの斜面、表土の薄い南東向きの斜面を内包している。古樽を中心にステンレス、新樽で発酵を行った後、48~60ヶ月瓶熟を経て出荷されます。

エグリ ウーリエはアンボネイ村に拠点を置くRMのスター生産者。現在はフランシス エグリが指揮を取っている。農薬は使用せず、有機肥料を用いて手作業ですべての畑の手入れを行い、完熟した葡萄を収穫します。
醸造後はドミニクローラン指導の新樽発酵。46ヶ月(ヴィーニュ ヴリニィは36ヶ月)の新瓶内熟成、ドサージュは僅か3~4.5g/lです。
今回の2本はいずれも2012年デコルジュマン。ブリュット ドラディションはアンボネイ、ヴージィ、ヴェルズネイの特級畑の混醸。アンボネイ南向き緩斜面に植えられた平均樹齢40年の古樹のピノ・ノワールを使用。フラッグシップはブラン ド ノワール レ クレイエール、グランクリュ ミレジム、VP。今回はスタンダードなブリュット トラディション グランクリュ、ちょっと変わり種のムニエ100%のプルミエクリュ ヴィーニュ ド ヴリニィです。

ヴィルマールは1890年よりリリー ラ モンターニュに設立されたRM。現当主はローラン ヴィルマール。
保有している畑は11ha。樹齢50年、年間生産本数は約7000ケースです。栽培はビオロジックを実践し、厳密な収量制限を行い凝縮度の高いぶどうのみを収穫します。
醸造に関しては発酵、熟成共に木製樽を使用します。ノンヴィンテージは全て大樽で、ヴィンテージはバリック新樽で熟成、60-96ヶ月瓶内熟成を経てリリースされます。

では、いってみましょう。


生産者: ルネ ジョフロワ
銘柄: キュミエール プルミエクリュ エクスプレッション ブリュット NV
品種: ピノムニエ50%、ピノノワール40%、シャルドネ10%

5000円、WA89pt
外観は淡いストローイエロー、粘性は高い。泡は穏やかに立ち上る。
豊かな甘露さとリッチさがあるシャンパーニュ。ドライアプリコット、洋梨の果実味。そしてリコリス、カシューナッツの風味。焦がしバター、白檀、大蒜などの風味。
酸味や旨味は柔らかく、熟成ポテンシャルはさほど高くないが、現在飲むシャンパーニュとしては十分楽しめるものとなっている。アプリコットや濡れた木材のアフターが感じられる。価格帯としては結構お得感のあるシャンパーニュだと思う。


生産者: エリック ロデス
銘柄: アンボネイ グランクリュ キュヴェ デ クレイエール NV
品種: ピノノワール50%、シャルドネ50%

5800円
外観はやや濃い目のイエロー、粘性は高い。泡は力強く立ち上る。
相変わらずエリックロデスのシャンパーニュは美味い。ノンヴィンテージにして素晴らしい味わいだと思う。
ミネラルがありつつピノノワールの強力な旨味が感じられる味わい。
熟したリンゴの様な果実味、綺麗な花の蜜の様な甘露さがある。石を砕いた様なミネラルがあり、フレッシュハーブ、イースト、白胡椒の要素も感じられる。
非常に力強い旨味があるが、酸味は柔らかい。リンゴやミネラルのアフターが感じられる。


生産者: エグリ ウーリエ
銘柄: ブリュット グランクリュ ミレジム 1999
品種: ピノノワール70%、シャルドネ30%

18000円、WA93pt
アンボネイ100%。外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸、豊かな泡立ち。
この中だと最も強い熟成感が感じられる。
出汁風の旨味があり、シャンピニオン、焼いた帆立の要素。アプリコットやカリンの旨味に満ちた果実味。ドライハーブ、白胡椒、ヘーゼルナッツ、白檀などの要素がある。熟成による旨味が中心に現れており、徐々にシロップの様な甘露さが主体となってくる。
ビルカール サルモン程では無いにせよ、こちらも極めて甘露、旨味が際立つが、酸味はきめ細やかで穏やかに感じられる。熟したリンゴやナッツの余韻が残る。


生産者: ヴィルマール
生産者: リリー ラ モンターニュ プルミエクリュ クール ド キュヴェ 2005
品種: ピノノワール80%、シャルドネ20%

18000円、WA95pt
外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸、豊かな泡立ち。
徐々に甘露になっていくギィ シャルルマーニュのスタイルに対してより堅牢なミネラルやハーブ、白い花、旨味が突出。
多めのピノノワールに起因する熟したリンゴ、レモンの様な厚い旨味と酸味を伴う果実味。豊かなナッツや杏仁豆腐、白檀。バターの風味。フレッシュハーブ、シャンピニオンの要素が感じられる。
酸は極めて豊かで、リンゴやレモンの強烈な旨味を感じさせるアフターがある。口当たりも香りもシャープ、ただ突出した厚みも併せ持ったシャンパーニュ。


この4本、あまり共通点はありません。
ヴィンテージもセパージュもテロワールもてんでバラバラで比較になりません。でも大体のスタイルは見極める事が出来ました。

まず、ルネジョフロワ。
これが値段に対して結構良い出来で、なかなかリッチで心地よい甘露さが感じられるシャンパーニュで、シュールリーのトースティな風味も。ただシュールリーとしては酸味が柔らかで、かつバターリーな風味があるので、ひょっとしたらリザーブワインが多めなのかもしれません。
現段階としては酸味、旨味が柔らかく、豊満な果実味があるので、比較的今飲んでとても美味しいシャンパーニュになっていると思います。

次エリックロデズ。
流石に美味い。繊細な甘露さと凝縮した旨味、しっかりとしたミネラル感を感じさせる。ここはアンボネイに拠点を置いているからかピノノワール主体の事が多いのだけど、セパージュ半々なのにも関わらずピノノワールの要素がかなり出ている印象を受ける。
ギュッと引き締まった旨味が魅力的で値段を鑑みるとかなりお得感がある印象をうけますね。ここはミレジムも大変美味しいので個人的にはとても気に入っています。

次にエグリウーリエのミレジム。1999とかなり古いヴィンテージです。アンボネイのシャルドネとピノノワール100%。
最も熟成感が感じられ出汁やシャンピニオン、焼き帆立の様な際立った旨味が感じられます。引き締まった太い酸味を伴う果実味が特徴的で、徐々に心地よいシロップの様な甘露さが伴ってきます。比較的若いヴィンテージでも甘露さより旨味を強く感じられる生産者なので、たまに最上の熟成シャンパーニュに見られる、官能的な甘露さはありません。
順当な熟成と言えると思います。
熟成により酸味は穏やかになっています。
全体の印象としては凝縮感と旨味を主体とした作りのミレジムだったと思います。
こちらもピノノワールらしい部分が大きいですね。

最後、ヴィルマール。
穏やかな甘露さがありながら、最も際立つのが豊かな酸、ミネラル、白い花の様な華やかさ。
優雅で流麗な印象でありながら、ピノノワールらしい力強い酸味や旨味が感じられます。結構樽やMLFの要素が感じられますが、全体的にはかなりシャープに仕上がっていると思います。もともとの含有pHが違うのか。
堅牢で鋭い印象を受けるコルトン シャルルマーニュ的な味わいだと思いました。

やはりピノノワールを使ったシャンパーニュは酸と旨味の厚みが違いますね。
シャルドネ単一の華やかさ、繊細さ、甘露さは最高ですが、こうしたしっかりとしたボディはシャルドネ単一だと中々出ないものです。またピノノワール単体では繊細さや華やかさが足りないと感じる時もあります。やはりピノとシャルドネの混醸は偉大ですね...!






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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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