【ボルドー:15】ボルドー左岸2010年再検証

こんにちは、HKOです。
本日はボルドー2010を思い出してみるテイスティングでございます。
現在は2011年がリリースされていますが、2010年リリース直後の厚さや果実味はやっぱり無い様に感じていました。
でもそれって本当に?人の記憶は結構あやふやなので、実際の所、有る程度近いスパンで飲んでみないと、ハッキリと違いがわからないかもしれません。

はい、というわけで2010年です。
今回は赤はクロワ ド ボーカイユ、スミス オー ラフィット。白はコス ブランです。

シャトーコスデストゥルネルは、メドック第二級のシャトーで、第一級を時に凌駕するスーパーセカンドとして扱われるシャトー。ラフィットに隣接する畑(表土は砂利質、下層土はすい石、石灰岩、シリカ)を70ha保有し、個性的な東洋調の建築物が目印。
平均樹齢35年程度の葡萄を、選定により収量を35hl/ha程度に抑える。収穫は手摘みによって行われる。収穫後の果実は除梗の後、機械制御で高めの温度を維持し、セメントタンクとステンレスタンクでアルコール発酵が行われる。マセラシオンは20~30日程度。
新樽75%~100%程度で18ケ月樽熟成を経た後、瓶詰めされる。瓶詰め後8~30年瓶熟。白はACボルドーシュペリウール。1年樽で熟成。

デュクリュボーカイユはオレンジ色のラベルが特徴的なメドック第二級シャトー。こちらも年によっては第一級を凌駕する事からスーパーセカンドとされています。2003年からメドックの名士、ボリー家のブリュノ ボリーがこのシャトーを牽引しています。
ボリー家が所有して以降30年間に渡ってその品質を高めたため、現在の地位を築き上げたといえる。
栽培面積は52ha、平均樹齢38年、平均収量49hl/ha。畑で選果を行い手摘みで収穫後、除梗機で除梗。温度管理されたステンレスとコンクリートのタンクで17~21日間、アルコール発酵とマセレーションを行う。新樽50~65%で18~20ヶ月樽内熟成を行います。
セカンドラベルはラ クロワ ド ボーカイユ。

シャトー スミス オー ラフィットはスコットランド人のジョージ スミスが18世紀にこの葡萄畑を購入したことにより始まった。現在(1990~)の所有者はダニエル カティアール。
グラーヴ特級の格付けは1842年。
作付面積は56ha。水はけが良く、日照が地面から反射する砂利質の土壌で、平均樹齢は30年。温めと冷却両方の温度調節機能が付いたタンクで30度程度で発酵を行う。発酵後、新樽50~80%で18~20ヶ月の熟成を行う。無濾過で清澄も行わない。
セカンドラベルはレ ゾード ドゥ スミス。

では、いってみましょう!


生産者: シャトー コス デストゥルネル
銘柄: コス デストゥルネル ブラン 2010
品種: ソーヴィニヨンブラン80%、セミヨン20%

約10000円、WA90pt
外観はやや黄色を帯びたストローイエロー、粘性は高い。
果実味がしっかりとした詰まった、樽を効かせたソーヴィニヨンブラン。さながら新世界で作られたかのような豊かな香りがある。
豊かなミネラル。
モカ、バター、シロップの様な甘露さ。炒ったナッツ、白桃の様な果実味。それとともにフレッシュハーブの様な香りが調和が取れている。わずかに白い花のニュアンス。華やかさやミネラルが突出していることはないが、全体のバランスの中で極めて有効的に立ち振舞っている。
酸味は十分にあるが、どちらかといえば旨みの方が突出している。僅かな苦味とハーブやシトラスの様な若々しい余韻が残る。ボディは極めて厚い。


生産者: シャトー デュクリュ ボーカイユ
銘柄: ラ クロワ ド ボーカイユ 2010
品種: カベルネソーヴィニヨン85%、メルロー15%

約10000円、WA90pt
外観は濃い目のガーネット、粘性は高い。
華やかでトースティ、それでいて充実した果実味を有している。
焼いた西洋杉、カカオの様なロースト香、リコリス、タバコ、燻製肉などのアロマ。
そこに甘露なカシス、ブラックベリーなどの果実味が乗ってくる。スミレやトリュフ、鉄分。わずかにピーマン香がある。
スモーキーかつハーヴィー、スミスオーラフィットと比べるとかなり液体密度は低い。
酸味と旨みは豊かで、インパクトはタンニンよりも優っている。果皮の厚いカシスやカカオのアロマが広がる。


生産者、銘柄: シャトー スミス オー ラフィット 2010
品種: カベルネソーヴィニヨン64%、メルロー30%、プティヴェルト&カベルネフラン6%

約15000円、WA98pt
外観は濃い目のガーネット、粘性は高い。
果実味の密度が非常に高く、力強い。強烈な果実味と密度を誇るボルドー。
熟れたブラックベリーやプルーン、フルーツケーキを思わせるリッチな果実味。シナモン。ビターチョコレートなどの樽香、そしてミルクティーの様なまろやかさ。ミントやリコリスなどの清涼感のある要素。わずかにタバコやスミレのアロマ。インキーさやピーマン香は一切ない。
酸と旨みは力強く、合わせてタンニンもかなりパワフル。熟したブラックベリーの甘みと果皮の華やかさが余韻として残る。ボディは分厚く、力強いボディと柔軟さを併せ持ったワイン。素晴らしい。


やっぱ2010年は素晴らしいですね...
赤も白も果実味がとても充実している、新世界の熟度を感じさせながら、ボルドーらしい細かい機微を感じる事ができます。
まずはコスデストゥルネル ブランから。
新世界の様によく果実味が詰まった、樽を効かせたソーヴィニヨンブランです。
樽がしっかりと効いていて甘露なのは基本的に他のボルドーブランと変わらないのですが、ミネラル感や白い花の華やかさは、ラグランジュ ブランやブラン ド ランシュバージュに比べるとそんなに強くありません。
ラヴィル オーブリオンやプランティエールにどちらかと近いと思いますが、リッチなこれらのワインと比べると幾分か引き締まっていると思います。
熟した果実とハーブのリッチさをミネラルと白い花が下支えしている感じですね。そこまで硬質ではなく、適度に抑制の取れたバランス。爆発的な旨みがあって、やや苦味を感じるアフター。しっかりしたボディがありますね。さすがに品質は高い。
次にデュクリュボーカイユのセカンド、クロワ ド ボーカイユ。
リッチなファーストラベルと比べると、タンニンやそれを丸める果実味は少なく、ともすればより塊感が少ないのは間違いないのですが、2010年というヴィンテージだからか、それでも極めてよくできています。
抑制された果実味の代わりに、ロースト香やハーブやスパイスが良く前に出ており、甘露なカシス、ブラックベリーがあります。やや若いカベルネのピーマン香もありますが、あまり気にならない程度です。
タンニンは先述の通り柔らかく、酸味と旨みが突出、やや果皮の華やかな余韻を残していきます。
最後、スミス オー ラフィット 2010。
これがメチャクチャ凄いグラーヴワインで、ちょっとびっくりした。
完璧な熟度で、言ってしまえばパーカーポイントがいかにも高そうなワインではあるのですが、この凝縮感、果実味、球体感はボルドーの中でもほぼ最上級に位置するのは間違いないと思います。
熟れたブラックベリーやプルーン、フルーツケーキを思わせるリッチな果実味。シナモン。ビターチョコレートなどの樽香があります。ミルクティーの様なまろやかさがあります。とにかくこれらの要素が一塊となっており角が取れた球体を形成しています。ポンテ カネと似た濃度、粘度ではあると思います。
価格帯を考えるとメチャクチャお得ですね。

やはり2010は総じて凝縮度が高く果実味も力強いのが特徴であるのは、やっぱり間違いなさそうです。





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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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