【カリフォルニア:22】華やかさ際立つ、レアなピノノワール2種

こんにちは、HKOです。
ちょっと更新まで間が空きましたね。
本日はカリフォルニアのピノノワール2種類。シースモークのサウジング。そしてコスタブラウンの新プロジェクト、サークです。


【データ】
シースモークは企業家のボブ デイビズ氏によってサンタリタヒルズに1999年に興されたワイナリー。ファーストヴィンテージは2001年。現在のワインメーカーは元カンブリア エステートのクリスカーラン。
保有する畑は全て霧の立ち込める南向きヒルサイド(23区画10種以上のディジョンクローン)で、完熟した果実のみを手作業で収穫。除梗の後、2-4日の低温浸漬を経て、16日間2~3回/1日あたりのピジャージュを行う。フリーランとプレス後の果汁は分けられる。70%のフレンチオーク新樽で18ヶ月間熟成された後に無濾過で瓶詰めされる。

サークはコスタブラウンのワインメーカーであるマイケルブラウンの新プロジェクト。
コスタブラウンの権利の売却資金を元に、ロシアンリヴァーヴァレーに自社畑を購入し、コスタブラウンの醸造設備で最上のピノノワールを作る事を目標としている。
自身の保有するトゥリーハウス ヴィンヤードはロシアンリヴァーヴァレーの西端に位置する標高230mの日照条件の良い畑(霧よりも高い位置にある)。最高29℃、夜間は10℃と寒暖の差は激しく、果実の熟度と酸を共に確保できる。土壌は鉄分を多く含んだ火山性土壌、粘土も含む堆積土壌。
醸造等は不明ですが、ワインメーカーを務めるコスタブラウンでは100%除梗。フレンチオーク100%(新樽比率50%)で16ヶ月の樽熟成を行っています。


【テイスティングコメント】
生産者: シー スモーク
銘柄: サウジング ピノノワール 2011

約11000円、WA91pt(2009)
外観はやや濃いめの澄んだルビー、粘性は高い。力強い旨味を感じさせる様な瑞々しいアプリコットなどのアロマが感じられる。
ダークチェリーのリキュール、ブルーベリーの瑞々しい果実味。枯草や藺草、ユーカリなどのアロマ。その中に果皮に起因する華やかなスミレ、なめし革の香り。トーストやクローヴなどのニュアンスも。ややアルコール感があり溶剤など風味もある。
基本的に瑞々しく、ほのかに果実の甘さを感じさせる。わずかに青さも。酸は溌剌としており、ピノノワールとしてはしっかりとしたタンニンを感じる。しっかりとしたボディがあり、チェリーリキュールや藺草、ユーカリの様なアロマが広がる。


生産者: サーク
銘柄: トゥリーハウス ルシアンリヴァー ピノノワール 2011

約18000円
外観は濃い目の澄んだルビー、粘性は高い。
しっかりとした樽の香り。基本的にシースモーク同様華やかなピノノワールだが、ボディはより力強く、ややアルコールっぽさが感じられる。
なめし革やスミレ、ダークチェリーやプラムの果実味など、全体的に果皮起因の華やかさが前に出ている。そして炭焼きの様な樽香、魚介出汁、クローヴや茎っぽさ。溶剤やナツメグの様なアロマが感じられる。
基本的には華やかでありながら内にエネルギーを秘めた味わいだと思う。
タンニンと酸はとても力強くピノとしては際立ってパワフル。旨味も極めて強い。ダークチェリーやプラムなどの黒系の果実味が広がっていく。


【所感】
共に新世界らしい素晴らしいピノノワールでした。ブルゴーニュっぽさや、カリフォルニアの過熟感は無い、ソノマらしいピノノワール。
ただ、今回共通して感じられたのが、僅かなアルコールっぽさ。
今回の2本はとてもエレガントに仕上げられていました。例えば果実の過剰な甘露さや樽香が際立つ事は無く、緻密なピジャージュや醸造による果皮の華やかさや瑞々しさが前に押し出されています。しかし、これらの要素を前に押し出した結果、本来の14.5%という高いアルコール度数が包み隠さず現れてしまっている。
これが、オーベールやリヴァースマリーの様なスタイルであれば全く気にならなかったと思いますが、今回の様な、ブルゴーニュの繊細な部分を押し出してしまうと、繊細ゆえにアルコールのニュアンスが顔を覗かせてしまう。
勿論決してアルコール臭い訳では無いのですが、ともすればブルゴーニュですらあまり見られない位の緻密さ、繊細さ故に、僅かなニュアンスが気になってしまうんですね。
基本的には同一のスタイルでありますが、サークの方が新樽のニュアンスは強く感じました、それと共にアルコールっぽさもやや際立っていて最終的には力強いワインの様に思えました。シースモークはそこから見れば、バランスは良かったとは思いますが、先述の感覚はやはりある様に思えますね。
個人的には甘いピノノワールも好きなので、その方向でもいいじゃない、と思うのですが、これだけ繊細に作れるのであれば、カリフォルニアよりニュージーランドで凄まじい力を発揮するんではないかな、と。
ちょっと否定的な見方をしましたが、素晴らしいピノノワールであることは間違いないとは思います。ボディが強いエレガントなピノノワールなら、間違いなくオススメです。
ただ私はボディも香りも濃いピノノワールか、ボディも香りもエレガントなピノノワールの方がなんとなくバランスが良くて好みでございます。


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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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