【シャンパーニュ:29】期待のRMパスカルドケ、老舗メゾン アンリジローのスティルワインを利く

こんにちは、HKOです。
本日はアンリジローのスティルワインとパスカルドケのメニルの2本です。
共に大変素晴らしい点があり、一歩及ばない点もあり、まあ一長一短だったのですが、押し並べてみると、さすがグランメゾン、さすが期待の新星といった感じでした。
なるほど完成度が上がると大変なことになりそうなワインばかりでした。

【データ】
アンリ ジローはアイ村に拠点を置くネゴシアンマニピュラン。フランソワ エマールによって1625年設立されました。
以前から非常に高い評価を受けていたNMですが、ここのところ日本向けにも解禁されたようで、たまに見かけるようになりました。
フラッグシップはこのアルゴンヌとフュ ド シェーヌ。共に単一ヴィンテージとなります。(噂ではフュ ド シェーヌは単一からMVになり、2002年以降のミレジメはすべてアルゴンヌになるとか)
アイ村で産出されたブドウは完熟するのを待って全て手摘みし、果汁の圧搾後は低温浸透法が行われ、清澄されて瓶詰めされる。瓶内発酵時に生じた澱は手作業でが取り除かれます。アルゴンヌ産木樽12ヶ月熟成+6年瓶内熟成。今回のコトーシャンプノワはアイ村のシャルドネ100%のスティルワイン。世界で1260本の貴重な1本です。

パスカル ドケはコート デ ブラン南部ヴェルチュ村に拠点を置くレコルタンマニピュラン。栽培はビオロジックを実践しており、天然酵母で発酵(30%は樽で発酵)、シュールリーで熟成をしています。マロラクティック発酵は実施していません。
今回は先代からの代替わりの年に生産されたミレジム1995です。


【テイスティングコメント】
生産者: アンリ ジロー
銘柄: コトー シャンプノワ グランクリュ アイ ブラン 2007
品種: シャルドネ100%

約15000円
ほぼ完璧なシャルドネで、熟成したブラン ド ブランに近いクリームブリュレの様な雰囲気を感じる。2007年にして樽と果実味が溶け込んでいる感じだ。
香りに関してはほぼ完璧で傑出したバニラや焦がしバターの風味や熟度の高い洋梨やライムの様なシロップを感じさせる甘い香り、ドライハーブやヘーゼルナッツ、白い花のアロマが渾然一体となって立ち上がる。
極めてクリスピーな樽使いと熟した果実を感じさせる香りはドメーヌ ド シュヴァリエやっぽくも見える。ミネラル感も充実している。
しかし香りは凄まじいが、口に含むと酸とボディの緩さが若干気になる。やや水っぽく、バニラやナッツ、ライムやシトラスの様な余韻を残していく。口当たりの部分だけ残念だが、香りは凄まじいと思う。


生産者: パスカル ドケ
銘柄: グランクリュ メニル シュール オジェ 1995
品種: シャルドネ100%

13000円、WA94pt
外観は明るいストローイエロー、粘性は中庸。
熟成によるものかミネラル感は柔らかく、バニラ、花の蜜の様な甘露さが感じられる。果実味はどちらかというと充実した旨みが前に出ており、順当に熟成したシャンパーニュに発現する、リンゴや洋梨の豊かな果実味。
そして清涼感のある白檀や白い花、そしてカマンベールチーズ、わずかにナッツ、ハチミツなどの要素が感じられる。突出した甘露さは無いものの、目の細かい高密度に凝縮した果実味が感じられる。熟成感ははっきりと出ており、酸味は豊かできめ細やか。リンゴの旨みと酸味があり、アフターは綺麗に広がっていく。


【所感】
まずはアンリジローのコトーシャンプノワ。
香りが凄まじい。ほぼ完璧な形のブラン ド ブラン、あるいは完熟したシャルドネが樽と融合した際に現れる最高の状態の香りを放っている。もともとシャンパーニュの中でも良く熟すテロワールなので、さも当然か。素晴らしい。
...と思ったのですが、どうにも香りから想起されるボディの厚みと官能的な余韻がどうにも薄い。アルコール度数は常識的な範囲ですが、コート ド ボーヌのシャルドネと比べても酸に今ひとつ力強さを感じない。
香りで大いに期待していただけに、ちょっと不足感が感じられるものとなっています。
アンリジローのアルゴンヌやフュ ド シェーヌはシャンパーニュの中でも力強いボディを持っているのですが...
香りはすでに完全な状態にあると思うので、もう少し若いヴィンテージであれば、もっとバランスが取れてくるのかなと思います。
パスカルドケのミレジムはまだまだ熟成の余地はありそうです。
ミネラルはやや穏やかになっていると思いますが、酸は充実。
豊かな甘露さがあるタイプのブラン ド ブランでは無いのですが、充実した旨味があり、凝縮感があると思います。
酸味は力強いですが、きめ細やかで、これといったスキは無い素晴らしいシャンパーニュになっていると思います。メニルらしいシャープさがあるワインだと思います。樽はやや分離感はあるのですが、単純にそういう作りである、というだけだと思います。
どちらかというと、やはりパスカル ドケですね。スパークリングとスティルの違いはありますが...ほぼ同一の価格帯であればこちらかも。
アンリジローの方は酸を発泡で補っている部分はありそうですね。

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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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