【スペイン:7】酒精強化集中テイスティング シェリー編

こんにちは、HKOです。
今回はフォーティファイドワイン、シェリーを集中的に飲んでみました。
フォーティファイドワインは実はさらっとしか飲んでいなくて、弱点とも言える部分なのですが、ちょっとこれから勉強していこうと思っています。
マデイラやポートなど、ちゃんと抑えないといけない部分だと思うので。

ではいってみましょう。
生産者はボデガス ヒダルゴ、バルバディージョ、サンデマンをタイプ違いで飲んでみます。


【テイスティングコメント】
生産者: ボデカス ヒダルゴ
銘柄: ラ ヒターナ マンサニージャ

外観は淡いストローイエロー、粘性は低い。
塩を振ったカシューナッツ、醤油、イーストの酸化のニュアンス。焼きホタテの様なアロマがある。最もトースティーなアロマが強い。
充実した旨味と酸味があるが、基本的にはボディは軽め。この中だと最も軽やかなシェリー。


生産者: アントニオ バルバディージョ
銘柄: ドライ オロロソ

外観は濃い茶色、粘性はやや高め。
ロースト香が極めて強く前面に出ている。
キャラメルやコーヒーリキュール、干した葡萄の果実味、イースト香がある。香りは甘やかだが、実際の残糖感はほぼない。
ボディは豊かで、その分酸は落ち着いている。コーヒーリキュールの余韻が残る。


生産者: サンデマン
銘柄: ミディアム ドライ

外観は明るめの茶色で粘性は中庸。
香りのロースト感は穏やかで、どちらかというとドライシェリーに近い香りを感じる。
醤油やナッツの香りとともにドライプルーンの様な果実味がある。
やや残糖が感じられるが、非常に骨子に力強い旨味がある。干した葡萄の果実味とナッツの様な余韻が残る。カビネットと同じ位の甘さか。ボディは力強い。


生産者: アントニオ バルバディージョ
銘柄: ペドロ ヒメネス

外観は黒に近い濃い茶色で、ボディは力強い。
極めて濃厚な干しぶどうやドライプルーンのアロマ。香りとしてはイタリアの土着品種に近い。鉄分や果皮のアロマ、シナモン、樽香はあまり感じられない。とにかく濃厚で糖度の高さが際立つ。糖度としてはTBA,、トカイ、ソーテルヌを超える糖度かある様に感じる。酸もあるが、糖度の厚みの方が気になる。


さて、ここでシェリーについてちょっとおさらいです。


【シェリーのおさらい】
◼︎生産地
スペイン アンダルシア地方 カディス県で作られる酒精強化ワイン。
※ワインと同様の原産地呼称制度(デノミナシオン デ オリヘン)の適用範囲内。

◼︎基本的なぶどう品種
パロミノ、モスカテル、ペドロ ヒメネス

◼︎醸造等による分類
・辛口(ビノ ヘネロソ)
熟成によって「フィノ」か「オロロソ」に大別。
フィノ…酒精強化時にフロールの成育限界(アルコール度数18%)を超えないように調整。フロールを残したまま熟成。
生産地域はヘレス デ ラ フロンテーラ、エル プエルト デ サンタ マリア。

マンサニージャ…酒精強化時にフロールの成育限界(アルコール度数18%)を超えないように調整。フロールを残したまま熟成。
生産地域はサンルーカル デ バラメーダ。

オロロソ…酒精強化時にフロールの成育限界(アルコール度数18%)を超える様に調整。フロールを残さず酸化熟成。樽と直接接触。

アモンティリャード…
フィノとして途中までフロールを残したまま熟成し、途中からアルコール添加しオロロソと同様の熟成を行う。

・甘口(ビノ ドゥルセ ナトゥラル)
品種(「モスカテル」「ベドロヒメネス」)によって大別。天日干しをしたぶどうで発酵、アルコール添加によって酒精強化。

・混合(ビノ ヘネロソ デ リコール)
ミディアム→ アモンティリャード+ペドロ・ヒメネス
クリーム→ オロロソ+ペドロ ヒメネス
ペールクリーム→ フィノ+MCR(濃縮葡萄果汁)

◼︎熟成
ソレラシステムを使用する。熟成期間は3年以上。
最終出荷樽:ソレラ
熟成途上樽:クリアデラ


【所感】
上記の醸造分類によってかなり味わいが違うのが印象的でした。
例えばマンサニージャであれば、かなりライトボディでドライ、スティルワインの熟成古酒に見られる塩ナッツや醤油の様なニュアンスが感じられます。
オロロソはそれに比べると、樽のロースト香と甘い果実の香りを感じることが出来ます。マンサニージャほど軽くはないですが、こちらも味わいはドライだと思います。
いわゆるドライシェリーのスパイシーさはあまりなく、どちらかというとニューワールドの過熟したシャルドネの様な味わいでした。スティルワインファンにはオロロソの方が入りやすいかもしれません。フロールの膜が無いので、より樽の影響が強く感じられるかも。
次にペドロ ヒメネス。
こちらは甘口なので先述のドライシェリーとは全く異なっています。
アルコール度数は19.5%と極めて高く、それでいて糖度が群を抜いて高い。ちょっと飲み物としては常識外の濃さと甘みがある。
トロッケンベーレンアウスレーゼやソーテルヌ、トカイのある種の清廉さ、クリアさとは程遠い濃いぶどう汁を飲んでいる感じだ。
個人的にはアルコール度数も高く、なかなか飲みきるのはしんどかった。
ミディアムは極めてバランスが良かったと思います。アモンティリャードとペドロヒメネスのアッセンブラージュ。
香りはフィノやマンサニージャの様にドライですが、ほのかに残糖が乗る感じは最もバランスが取れているんじゃないかな、と思います。だいたいカビネットと同じ位の残糖分なのかな。
食後酒に飲むのはこれくらいがちょうどいいかな、と。ペドロヒメネスはちょっと濃すぎるので。

ワインファンなのであれば、この中だとオロロソが一番親和性が高いかもしれませんね。
基本的にはブドウの醸造酒なので、同じ方程式で考えられてわかりやすいですね。
とはいえ、分類は面倒ですが。

生産者ごとの差異はまだまだ先ですね。
地道に勉強していこうと思います。






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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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