【オーストラリア・NZ: 7】NZ、オーストラリアの驚愕の高CPワイン2本

こんにちは、HKOです。
本日はオーストラリアのリースリング、ニュージーランドのピノノワールです。
オセアニアということで一括りにしてしまいました...すみません!ただ共に一筋縄ではいかない、極めてレベルの高いワインです。
一つはエゴン ミュラーがオーストラリアで作るカンタ リースリング、そして日本人醸造家がニュージーランドで作るフォリウム ピノノワールです。


【データ】
フォリウム(ラテン語で葉) ヴィンヤードは2010年にニュージーランド マールボロのブランコット ヴァレーに設立したワイナリー。栽培面積は6ha。樹齢は10年程度。
栽培醸造はアンリブルジョワがニュージーランドで手がけるクロ アンリで醸造責任者として腕を振るっていた岡田岳樹氏が手がけています。
冷涼で乾燥しており、昼夜の温度差が大きいマールボロにおいて、徹底した収量制限を行い、丁寧にキャノピーマネージメント。完熟した果実を全て手摘みで収穫。
収穫後、5日間程度の低温浸漬、野生酵母でステンレスタンク発酵。発酵後100%フレンチオークにて熟成。新樽率は25%。

エゴン ミューラーはオルツタイルラーゲであるシャルツホーフベルガーの最大所有者であり、モーゼル最上の生産者。
現当主のエゴン4世は、ガイゼンハイムワイン醸造大学で学んだあと、 フランス、アメリカで醸造技術を学び、2001年より自らワイン畑に立ち、指揮を取っています。
虎の子のシャルツホーフベルガーは標高170-320mに位置する気温が低いスレート質土壌が非常に強い土壌を保有。植わっているリースリングの樹齢は100年以上。保有畑はシャルツホーフベルガー以外ではヴィルティンゲンやザールブルク、オックフェンなど複数の畑を所有しています。
今回はオーストラリア、アデレードヒルズ地区にあるエチュンガ ヴィンヤードにフィールドを移し、リースリング100%のワインを作っています。除梗は100%、 12-18時間低温浸漬の後、100%ステンレスタンクにて野生酵母による発酵。6ヶ月間澱と接触させた後、12ヶ月間瓶内熟成させリリースされる。
残糖度4g/L。生産本数はわずか2000本。


【テイスティングコメント】
生産者: フォリウム ヴィンヤード
銘柄: ピノノワール 2012

外観は濃い澄んだルビー、粘性は高い。
ややトースティーでローストした炭焼きやコーヒーの様な香りがあり、果実味の出方としてはとてもニュージーランドらしく作られている。 ダークチェリーやブラックベリーの様な果実味。華やかなスミレとリコリス、ナツメグなどのスパイス香、やや茎などの青っぽいニュアンスも感じられる。なめし革や鉄分の要素も。
ドライで華やかなスタイルの生産者のピノノワールといった感じ。
酸、タンニンともしっかり主張しているが、さほど棘は感じられない。旨味はしっかりとありエキス感と樽を両立した味わいと言えるだろう。かなり好きなタイプで、ルイ シュニュにも似たピノだと思う。


生産者: カンタ(エゴン ミューラー)
銘柄: リースリング 2010

約2800円、WA92pt
外観は淡いストローイエロー、粘性は高い。
エゴン ミューラーのシャフツホフベルガーとはまた別のスタイルの味わいではあるものの、リースリングの最良をまた別の形で表現している。
ドイツやアルザスを凌ぐ様な石を砕いた様な強烈なミネラル感、そして強いペトロール香(例えばクロ サン テューヌにも似た)が最前面に存在し、そこからシロップの様な甘い果実香、ヘーゼルナッツの香り、フレッシュハーブ、キノコ、白胡椒なども感じられる。
酸味は十分にあるものの、シャフツホフベルガーと比べると幾分か穏やかで、その分カリンやライチなどのフルーツの旨味がたっぷりとある。


【所感】
なんというか、ぐうの音も出ない程凄いです。特にエゴン ミュラーのカンタ リースリング。なんだこれ。
勿論虎の子のシャルツホフベルガーとは全く違うワインだけど、爽やかで熟した一般的なオーストラリアのリースリングとも全く違う。例えるならばアルザス、それも有名生産者の特級クラスのリースリングに似ている。
ドイツやアルザスを思わせるその強烈なミネラル感、ペトロール香。そして恐るべき凝縮感、充実した熟度。
除梗をしないそのスタイルは、梗による複雑さを前に押し出さず、ミネラル感を際立たせる為だろうか。
個人的な感覚としてはクロ サン テューヌやキュヴェ フレデリック エミールを飲んだ様な感覚。
本家のエゴン ミュラーとはそもそも糖度が全く違いますね。エゴン ミュラーのトロッケンでもやや甘口だと思うので、このワインが如何にドライでか良く分かります。
これが2000円台から3000円台ならば、優に4倍以上の価値があるリースリング。これは今まで飲んだリースリングの中で最もコストパフォーマンスが高く、優秀なワインだったと思います。

フォリウムのピノノワールは癒し系ピノですね。ブルゴーニュでいうとルイ シュニュの様な角がなくて旨味がじんわり広がるエキス系ピノノワール。
液体自体はそんな感じなんですが、ルイシュニュと違う所は、しっかりとロースト香が付いている所と果実味が黒系果実寄りの部分でしょうか。
一見ロースト香と黒系果実と聞くと比較的強い酒質の、たとえばジュヴレシャンベルタンの様なワインを字面からは想像してしまいますが、ボディのタイプでいうのであれば、どちらかといえばシャンボールミュジニーだと思います。そこに果皮の華やかさと樽を前に押し出したスタイルが加わると。低温浸漬と新樽25%結構効いてますね。本来の液体が柔らかいからかしら。甘みはないのですが、梅柴の様な旨味がじゅっと広がる様な良いピノノワールだと思います。
まあ、これは私の好みのスタイルってだけで人にいかほどオススメできるかわかりませんが...ただ私はかなりリピートしたいワインでございます。

今回は値段的にも品質的にもべらぼうに最高なオセアニアワインでした。はあ、こういうのにごく稀に出会えるから、本当にワイン最高だと思うわ...

ケースで買うべきワインですが、無くなるのでやめてください。






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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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