【ブルゴーニュ: 75】2011年 ドメーヌ ルロワの村名ジュヴレシャンベルタンと JFミュニエの特級ミュジニー

こんにちは、HKOです。
本日はドメーヌ ルロワの村名ジュヴレ シャンベルタンとジャック フレデリック ミュニエの特級ミュジニーです。
ピノノワール最高峰の生産者の村名、そしてシャンボールミュジニー最上の生産者が作るブルゴーニュ随一の特級畑、畑のクラスは違いますが、どちらも極めて偉大なワインに仕上がっています。


【データ】
ドメーヌ ルロワは、マダムルロワ自身の哲学が全て詰め込まれた自社畑で作られるプレステージライン。例え下位アペラシオン...例えば広域名称ワインですら、ルロワが全力を傾け、驚異的な品質を実現しています。しかしながらメゾンに比べると圧倒的にに値段は高く、希少性も非常に高いことで知られています。目印は赤いキャップシール。髙島屋と分割所有しています。
元々の畑の所有者はシャルルノエラ、ドメーヌ レミのもの。
栽培は勿論厳格なビオディナミによって行われます。除草剤、殺虫剤、合成肥料、その他科学的処置は行われておらず。伝統的な方法で瓶詰めされます。無濾過、無清張。新樽率は100%。
超低収量で木1本あたり4房、1haあたり16ヘクトリットル。不良果以外を取り除いたのみで除梗はしません。

ジャック フレデリック ミュニエは19世紀後半にその大本となるドメーヌが設立されましたが、実際に本格的にワイン作りが行われるようになったのは1985年から。現在はシャンボールミュジニートップクラスの名手となっています。指揮は5代目のフレデリック ミュニエ。
ミュジニーは2カ所1.13ha、ボンヌマールはテールルージュ、テールブランシュ5カ所に0.36ha保有しています。
ぼぼ有機農法、グリーンハーヴェストによって収量を制限した栽培がおこなわれる。選果は収穫時に入念に行われ、除梗機で100%除梗は行われる。発酵前に2、3日低温浸漬を行なわれ、徐々に温度を上げ自然に発酵を行なうが、必要によってシャプタリザシオンも行う。発酵は18日間。新樽比率はミュジニー、ボンヌマールは20−25%で24ヶ月熟成を経て無濾過、無清澄で瓶詰めされます。
個人的に凄い好きな生産者で(ヴォギュエより好き)毎年楽しみにしています。2011年はどうでしょうか。


【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ ルロワ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン 2011

54000円
外観は澄んだルビー、粘性は低い。
恐ろしい程の凝縮感があり、予想以上にトースティー。焼いたゴムや乾いた土、樹皮、タバコの様な要素が感じられる。
とにかく複雑。茎やタイム、クローヴなどの青いハーブやスパイスもあれば、瑞々しいブルーベリーやダークチェリーの要素、そしてオレンジピールの様な爽やかさ、スミレの様な華やかさ、ローズウッド、燻製肉やなめし革の様な要素など多種多様な要素が渾然一体となってグラスから溢れ出る。これが村名の複雑さか。しかも香りの立ち方も強靭でぶれがない。時間を於いてもバランスがほぼ崩れない。堅牢さ。
酸とタンニンは極めて強く、かつ凝縮感に充ち満ちている。複雑な香りが口内に広がる。外に現れている香り同様の複雑な香りが口内に広がり、長い余韻が残す。茎とともに野性的な要素とトースティーな要素も感じられる。素晴らしい。ただ熟成の後恐ろしい味わいになることは目に見えているから、それだけに複雑な気持ちになる。


生産者: ジャック フレデリック ミュニエ
銘柄: ミュジニー グランクリュ 2011

75000円、WA95pt
外観は赤みの強いルビー、粘性は高い。
果実味は豊かで、かつどこか堅牢さがある。
シャンボールミュジニーとしてはパワフルだが、2010年のミュジニーと近い印象でしっかりとミュジニーらしさが表出している。
凝縮したアメリカンチェリーやラズベリーの様な甘露な果実味(ジャミーではない)の中にミネラル感。シロップやミルクティー、そしてコーヒーの様な樽香が感じられる。ややキャンディ香的な部分が出ている。スミレや果皮の要素も感じられる。クローヴやスーボワなどのハーブ、なめし革や燻製の様な香り、シナモン、炭焼きなどの要素が感じられる。
酸とタンニンは柔らかいが、一線引き締まったミネラル感がある。シャンボールらしい青いクローヴやスーボワなどの要素とミルクティーや樽の要素の余韻が感じられる。
やはりミュジニーとしては突出したミネラルがある。


【所感】
ルロワのジュヴレ シャンベルタンは正直かなり衝撃でした。これが村名? 凝縮感が世間一般の特級並みなんですけど。
村名でもそれだけ力を入れてるって事なんですかね...
村名クラスでもしっかりとした樽香があって、黒系の果実味がエキス感になって、とても綺麗に出ている。
それだけではなく、果皮の華やかさやハーブの様な香り、野性味が渾然一体となって立ち上がっている。
これだけ複雑な要素を包含しているのに、筋肉質かつ堅牢さがあり、グラスのなかでもそうそうダレる事がない。例えるならば完全な球体。ジュヴレシャンベルタンらしさが強く感じられる。恐ろしいワイン。
だからこそ、ここで飲んでしまうことに対して多くの人が後悔するんじゃないだろうか。例え若いヴィンテージが好きな人であろうと。
村名でこれならカズティエやマジシャンベルタン、シャンベルタンはどうなることやら...

次にジャック フレデリック ミュニエのミュジニー。これは例年、ここ3年くらい飲んでいるのですが、2011年の印象としては2010年同様、極めてミュジニーらしさが前に出ていると思いました。
2009年は果実味が極めて高くツヤツヤしていて、あまりミュジニーらしさを感じなかったんですが、2010年で若干果実味か落ち着き、その分ミネラル感、堅牢さが前面に。
それによって極めてミュジニー的な味わいを強く感じさせるタッチになりました。
今回の2011年は2010年や2009年と比べると、やや平凡なヴィンテージですが、流れとして2010年の流れを汲むミュジニーになっていると思います。
赤系果実の蜜の様な果実味や赤い花、ハーブや木材などの要素を、強固なミネラルが引き締めている。ややキャンディ香っぽい部分がある。樽香はやや強め。樽を除けばヴォギュエにもちょっと似ているかも。
2010年の方がバランスは良いですが、決して2011年も悪くないと思います。
少なくともブリブリの果実味を持った2009年のミュジニーと比べれば、より「らしい」ミュジニーに仕上がっていると思いました。


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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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