【シャンパーニュ:33】ハイエンドシャンパーニュの愉悦。アルマンドブリニャック、ベレッシュのクラマン2002

こんにちは、HKOです。
最近更新頻度が低く大変恐れ入ります。
今回は前回に引き続きシャンパーニュです。
内一本はあのド派手なボトルが目を引く、アルマン ド ブリニャック。誰もが目にしたことがあるんだけど、ワイン好きから見るとなかなか怪しくて、値段的にも手を出しにくい、あのシャンパーニュ。
そもそもグランメゾンのシャンパーニュって、セレブがどうだとか、誰々がレセプションでどうだとか、そんな宣伝文句が味わいや技術情報より多く文字数を費やされている訳ですが、まさにアルマン ド ブリニャックはその最もたる1本です。
対してベレッシュは質実剛健なRMですが、地味すぎる...
今回はそんな対比が面白いテイスティングレポートです。


【データ】
アルマン ド ブリニャックは、キャティアが製造するプレステージシャンパーニュの別ブランドで、元はアンドレ クレージファッションハウスの祭典のために手がけたボトルです。アルマン ド ブリニャックといえば、豪華な装丁とゴールドボトル。派手な外見からビヨンセやJay-ZなどのHipHop/R&Bアーティストにも愛されています。目立つ錫のラベルはコニャックの装飾業者が手作業にて貼っています。
手摘みで収穫されたぶどうは伝統的な垂直式プレス機で圧搾され、その果汁のキュヴェのみを使用。手作業でのルミアージュを行い、ドサージュ後に出荷されます。
ゴールドのアッセンブラージュはピノ ノワール、シャルドネ、ピノムニエを1/3ずつ。

ベレッシュは1847年より続く老舗生産者。当主は1982年生まれの5代目のラファエル ベレッシュ。新世代ヴィニュロンとして注目されている一人です。
2004年より始めたビオロジック農法(6haはビオディナミ)にて栽培、収穫されたぶどうはDRCやピエール イヴ コラン モレで使われた樽を使用し、天然酵母で1~1.5ヶ月発酵、シュールリーを行い樽熟成(比率は25%~50%程度)。マロラクティック発酵は行わない。
瓶熟成には王冠ではなくコルクを使用しています。
今回のクリュ セレクショネはベレッシュのネゴシアン部門であるヴァンサン エ ラファエル ベレッシュによるもので、生産者蔵元に保管されている澱抜き前の一級、特級村ヴィンテージ シャンパーニュを購入、自社でエレヴァージュ、デゴルジュマンとドザージュを実施しています。クリュ セレクショネ コート 2002はクラマン村のシャルドネ100%で、ドザージュは2g/L。


【テイスティングコメント】
生産者: ヴァンサン エ ラファエル ベレッシュ
銘柄: クラマン グランクリュ コート ブラン ド ブラン 2002

品種: シャルドネ100%
14000円
外観はやや濃いめのストローイエローで粘性は高め。
かなり良いシャンパーニュ。熟成感が結構出ており出汁様な香りが感じられる。
香りは柔らかいのに、非常に硬質で酸が際立っていてシャープ。
豊かなミネラル感。アプリコットやレモンの様な果実味、クリスピーなバターやヘーゼルナッツの風味、白檀、ドライハーブやふかした栗、バニラなどの香り。わずかにシェリーを感じさせる。ブリュレ的ではないが、熟成に起因する旨味やハーブ、旨みが充満している。
酸は極めてシャープでエッジが効いている。旨みの厚みも厚くアタック感は恐ろしいくらい強い。柑橘系などの強烈な酸が襲いかかってくる。



生産者: アルマン ド ブリニャック
銘柄: アルマン ド ブリニャック NV



外観は淡いストローイエロー、粘性は低い。
比較的スタンダードなフラッグシップシャンパーニュ。ボリューム感のあるタイプではなく、繊細かつシャープでミネラリー。一本しっかりとした芯の入った酸味が際立つ。
リンゴやシトラスなどの柑橘系の果実味、そてフレッシュハーブや白胡椒、わずかにカシューナッツやブリオッシュの風味も。基本的にドライと言うべきシャンパーニュだが、わずかに蜜のようなほのかな甘みを纏っている。
徐々にお出汁のいいところの様な上品な様な旨味が現れてくる。酸味は極めて豊かで、ミネラル感が全体を引き締めておりシャープ。充実した旨味とリンゴの余韻が残る。


【所感】
V&Rべレッシュのクラマン。
香りはやや熟成感が感じられ、ブラン ド ブランらしいクリスピーさがあります。
クラマンは豊満なシャルドネを作るテロワールですが、エクストラブリュットならではの強烈な酸とシャープ感を感じます。これは味も香りもそうで、香りに関しては出汁やクリスピーな樽の香りの奥に柑橘系の果実味が隠れています。熟した果実というより冷涼な果実味ですね。
味わいに関してはヒリつく様な極めてエッジの効いた酸味が特徴的です。
熟成による旨味成分が多く、熟成してなお酸が力強いので、非常に複雑かつ強固なテクスチャーを形成している。逆に酸が立っていないと、緩めに感じてしまうかもしれないので、エクストラブリュットはとても良い選択だと思いました。
これが1万円なら結構お買い得かもしんないです。
次にアルマン ド ブリニャック。
なかなかいいんですが、正直な話、4万円の価値の殆どは豪華なボトルとケース、そして小冊子かと思われます。
中の液体自体は4万円の同クラスと比べると明らかに複雑さに劣る様な気がします。
豊満な訳でもなく、硬質なミネラルがある訳でも、熟成感があるタイプでもなく、モエ エ シャンドンやヴーヴクリコの様なスタンダードなノンヴィンテージシャンパーニュ。
個性はあんまりないです。
派手なルックスはとてもボリューミーな感じがするんですがねー、その実は繊細で清涼感のあるシャンパーニュで、柑橘系の味わいと品の良い蜜の様な香りを放っています。
口当たりは出汁の様な旨味と酸味が入り混じった味わいで、目の細やかな酸がなかなかいいですね。
決して悪くないのですが、値段を考えるとかなーり厳しいかも。
10000円までなら嬉しいシャンパーニュです。まあ、このシャンパーニュの価値を考えた時、割と液体なんでどうでもいいのかもしれませんが。
Jay-Zの件があるのでクリスタルと良く比較されますが、僕はクリスタルの方か好きですねー。





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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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