【ブルゴーニュ:71】クロ ヴージョの本懐。ドニモルテとペロミノのクロヴージョを利く

こんにちは、HKOです。
肩と首が攣ってメチャクチャ痛いです。
鎮痛剤を飲んでいるので、酒も飲めず休みなのにちょっとしみったれた感じで残念です。

さて、本日はアンリ ペロ ミノとドニモルテの2生産者のクロ ヴージョを比較します。ヴィンテージと生産者が異なるので、大きな違いは覚悟の上です。
あまり難しく考えず比較して行こうと思います。


【データ】
ドメーヌ ドニ モルテはジュヴレシャンベルタンに拠点を置く生産者。故ドニモルテ本人はフィネスとエレガンスを追及するワイン作りを目指したが、その目標と裏腹に類を見ないほどの豪華さと重量感のあるジュヴレシャンベルタンで評判を上げた。現在ドメーヌの指揮を執る息子のアルノーモルテはそうした父親の意思を受け継ぎ、エレガントな方向性を追及しています。そのため一時期の豪華さ、重量感はやや落ち着いているみたいですね。
栽培は有機農法、1万本/haの密植、グリーンハーヴェストによる収量制限を行う。樹齢はACジュヴレシャンベルタン 20~50年、一級ラヴォーサンジャックは80年の古木を使用。
酸が落ちない様に早めの収穫を行い、補糖でアルコール度数の強化を行う。
除梗100%、ACジュヴレシャンベルタン新樽率50%、プルミエクリュ以上は恐らく100%?フラッグシップは特級シャンベルタン、特級クロ ヴージョ。

ペロ ミノはドメーヌ アルマン メルムが二つに分裂して出来たドメーヌ。現在の当主はアンリジャイエに師事したクリストフ ペロ ミノです。
ワインアドヴォケイト(パーカーポイント)高得点常連ドメーヌで華やかで濃縮感のあるピュアなピノノワールを造ります。樹齢は高く最高齢のもので100年にも及ぶ。栽培は全てリュットレゾネによって行われグリーンハーベストにも積極的に取り組み、収穫は手摘みで行います。
除梗は50%-100%。10~14日間の低温浸漬。抽出をし過ぎないようにルモンタージュは優しく行われます。
もともと新樽率は特級100%、一級50~100%、村名30%でしたが、現在はミディアムに焼いたトロンセ、ベルトランジュのオーク新樽で村名20%、特級ですら30%程度。熟成期間は12ヶ月から14ヶ月。無清澄、ノンフィルターで出荷します。
フラッグシップはシャンベルタン、クロ ド ベーズ、シャルム、シャペル、マゾワイエール、クロヴージョの特級群の他、樹齢70年以上のブドウを使用した1級コンブ ドルヴォー、リシュモーヌのキュヴェ ウルトラがある。


【テイスティングコメント】
生産者: ドニ モルテ
銘柄: クロ ヴージョ グランクリュ 2011

32000円、WA94-96pt(2010)
外観は濃いルビー、粘性は高い。
甘露で凝縮感がありトースティー。それでいて華やか。欲しい要素が全部揃っている傑出したクロヴージョ。
清涼感を感じさせるオレンジ、ブラックベリーやデーツのコンポートの様な甘露で豊満な黒系果実。そこにワッフルやミルクチョコレートの様なトースティーな香りが絡まる。クローヴやシナモンなどのスパイシーな香り、スミレ、焼いた樹皮や燻製肉、バニラ、わずかに土っぽさも感じられる。
非常に甘露でトースティーで有りながら外交的なキャラクターを持つ。
酸味は心地よく滑らか、タンニンも程よく混在。ミルクティーや瑞々しいブラックベリーの要素、オレンジがしっかりと余韻に感じられる。


生産者: ペロ ミノ
銘柄: クロ ヴージョ ヴィエイユヴィーニュ グランクリュ 2009

33000円、WA96-97pt(2005)
外観は濃いルビー、粘性は高い。
果皮の華やかな香り。凝縮感がありエレガント。わずかな熟成感が示す紅茶やトースト、そしてマロラクティック発酵が絡まりミルクティーに昇華。ブルーベリーやブラックベリーの果実味、濡れた木材などの要素。茎やクローヴ、ユーカリの様な要素。ムスク、生肉などの野性的な要素。スミレやナツメグ、ドライハーブなどの要素も。
充実した旨味と、柔らかい酸、タンニンがある。基本的には非常に滑らかだが規模感の大きい梅しばやミルクティーの余韻が綺麗に広がっていく。


【所感】
まずはペロ ミノの方から。
2009年というのもあり、わずかに熟成感を帯びてきています。
ペロ ミノのワインはもともと強い抽出による華やかなアロマを特徴としていましたが、近年はより自然な醸造に方向性を変えています。とはいえジャングリヴォー同様、そう簡単に方向転換できる訳でもなく、柔らかくはなったものの、ブルゴーニュ全体で見た時にやはり抽出が強い部類に属すと思います。
その上で熟成を経ていて、甘露な果実味と充実した旨味とともに濡れた木材や生肉の香りが感じられます。タンニンや酸は滑らかでちゃんとバランスは取れていると思います。
ただ若いヴィンテージの強烈な華やかさが少し落ちているので若干残念でもあります。
熟成することでより良くはなって行きますが華やかさは完全にトレードオフされるかと。

次にドニモルテ。
これがなかなか凄まじいクロ ヴージョでドニモルテのフラッグシップクラスなりの偉大なワインになっています。
こちらももともと極端に豪華でリッチな作りの生産者ではあるのですが、アルノーモルテになってから、先代の志を受け継ぎながらもエレガントな方向性に転換を図っています。
とはいえ結果としては、やはりリッチな印象です。ボリューム感のある果実味、香ばしいロースト香、そして華やかさがありますが、それに加えて清涼感のあるオレンジの要素があります。そしてクロヴージョらしい土っぽさ。複雑な要素が渾然一体となって存在しています。2011年としては凝縮感も強く、かなり良い出来だと思います。
ドニモルテのクロヴージョの区画は決して恵まれてはいません。位置としてはシャンボールミュジニー側の国道沿い最下部。村名ヴージョに隣接。モーペルテュイとは対角の立地です。
日照は良いでしょうが、恐らく水捌けも悪いと思いますが、これだけのものか出来るというのは、ちょっと驚きです。
もちろん細かい機微は最上部とは異なるのでしょうけども、ドニモルテのフラッグシップを張れるレベルの極めて偉大なワインだと思いました。
これか最上部の区画になるとどうなるのか気になるところですが、これだけのクラスのものが出来るのなら、あまり気にする必要は無いのかもしれません。

素晴らしいクロヴージョでした。


おまけのチーズ。チーズははまりそうなんだけど、1個買うと全然食べなくて余る...

◼︎タレッジオ
ウオッシュでウォッシュ独特のクセがあるものの、ウォッシュの中では臭みや塩気は穏やか。

◼︎ボルボローネ
非常に食べやすいクセの無いチーズ。マスカルポーネと近い。ねっとりとした食感。味わいはコンテなどに近い。


関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR