【ブルゴーニュ:72】コント ラフォン 2011年 水平テイスティング

こんにちは、HKOです。
本日はコントラフォンの2011年の水平です。
といっても1級のシャルムとポリュゾしか無いんですが...極めて有意義なテイスティングになったと思います。
2011年のムルソー、ヴォルネイ、サントネイ、ポマールは激しい雹害に見舞われた年で相当数のぶどうが被害を受けたとのこと。
恐らく生産者によって大きな差異が出る事が想定される年で、被害を受けた粒を精密に取り除く膨大な工数を費やせた生産者が成功する年とも言えると思います。
そんな中ムルソー最上の生産者であるコントラフォンはどうだったのか。

では、いってみましょう。

【データ】
説明不要かもしれませんが、コントラフォンはムルソーに拠点を置くドメーヌで、ブルゴーニュ、世界の生産者の中で常にルフレーヴ、コシュデュリと共にトップドメーヌとして語られる、シャルドネのスペシャリストです。
栽培醸造に関しては全ての畑でビオディナミを実践し、収量を25-40hl/haにまで落とし栽培を行う。収穫後2回の選定を行った上で圧搾、その後ステンレスタンクでデブルバージュ。新樽と旧樽へ移し低めの温度でアルコール発酵。
マロラクティック発酵を行いながら最大40%の新樽比率で21ヶ月の熟成を経て、無濾過、無清張で瓶詰めを行っています。
赤は除梗後、ステンレスタンクで6日間程度の低温浸漬。20日程度でアルコール発酵後圧搾。ピジャージュは最後の10日間のみ1日2回ピジャージュを行う。新樽比率は30%程度で18ヶ月から20ヶ月の熟成を経て瓶詰めされます。
コントラフォンの旗艦銘柄は特級モンラッシェ、ムルソー ペリエール、ジュヴヌヴィエール、シャルム。どの銘柄も人気が高く、上位銘柄は 価格も併せなかなか入手しづらいのが現状です。

【テイスティングコメント】
生産者: コント ラフォン
銘柄: ムルソー プルミエクリュ ポリュゾ 2011

約36000円、WA90pt
外観は澄んだストローイエローで、粘性は低い。
内に凝縮していくシャルムと比較して拡散的な外に放出する柔らかいシロップや洋梨、黄桃などの果実味。バニラなどの甘露さが主軸になる。穏やかで柔らかなミネラルの層。やや塩味を感じさせるナッツ、バター、フレッシュなハーブの要素。絹の様に柔らかいタッチの香りがあり、こちらも品の良さを感じさせる。
こちらも酸は柔らか。柑橘系の旨味と酸味、そしてハーブとミネラル感が広がっていく。


生産者: コント ラフォン
銘柄: ムルソー プルミエクリュ シャルム 2011

約36000円、WA93pt
外観は澄んだストローイエローで、粘性は低い。
ポリュゾと比べると、より芯が通った鮮明な輪郭と凝縮感がある。石を砕いた様なミネラル感を骨子として、甘いバタークリームやカシューナッツの要素、シロップや洋梨、黄桃の様な果実味。白い花の蜜。バニラ、シナモン、フレッシュハーブ。例年の様な強いオイリーさやパワフルさは無い様に思える。パワフルというより、上品で繊細。時間を追う毎にクリスピーな体躯が現れる。
酸味は柔らかく、シトラスなどの柑橘系の旨味と強いミネラル、ハーブの要素が口の中に広がっていく。


【所感】
イイ...(恍惚
結論からいきますと、すごくイイです。
しかしながら2009年や2010年と比べると、明らかに異なるスタイル、味わいだと思います。
前述のヴィンテージに見られた過剰なオイリーさやミネラル感はなりを潜め、より親しみやすく柔らかな果実味が際立っています。
そもそもラフォンのワインは長期熟成をする事で最高のポテンシャルを発揮するもので、熟成した際の濃厚なクリームブリュレの様なモンラッシェにも似た味わいを知っているだけに、若いヴィンテージの堅牢さや硬さは致し方無しだと認識しているのですが、今回は酸を包含しながらも、液体の質としては極めて柔らかく熟成時の鱗片の様なものが感じられました。
内包する果実味の凝縮感やミネラル、酸は明らかに09年、10年の方が優れているものの、11年も果実味が欠如している訳ではありません。普通の生産者であれば十分に熟度が高いと思います。
ちゃんと不良粒を取り除いて丁寧に選定したんだろうなぁ...収穫量はわかりませんが、被害状況とこのワインの品質を見るに、かなり少ないんじゃないかしらと。
こじんまりとしながらも極めて美しいバランス。繊細かつ上品。
09年、10年の様に長期熟成のポテンシャルは無いと思いますが、11年は今すぐ楽しめるラフォンとしては例外的に近づきやすいワインだと思います。
テロワールに関しては何回かやってるので、細かくは論じませんが、ポリュゾの方が高い標高にあり、シャルムと比べるとやや熟度と凝縮感に不足を感じました。恵まれたヴィンテージだったらシャルムは豊満に、ポリュゾはバランスの取れた味わいになってたでしょうねー。2011年のポリュゾは何処か儚さがあり広がりのあるワインで、シャルムは内に閉じこもって凝縮した実体感のあるワインといったところか。



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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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