【南アフリカ:1】銘醸ワインを思い起こさせる超高品質キュヴェ4本

こんにちは、HKOです。
本日は南アフリカのスパークリングと赤ワインです。
しかし南アフリカのワイン、メチャクチャ熱いです。価格自体はそんなでもないのにフランスの銘醸ワインを思い起こさせる様な高品質のワインが沢山。
それでいて新世界ならではのキャッチーさもあり、個人的にはとても熱い地域です。
今回は4本です。


【データ】
トゥエー ヤンガ ゲゼレンはケープタウン北東トゥルバッハ地区最古の家族経営ワイナリー。シャンパーニュのMumm社と提携し高品質なスパークリングを作っています。
栽培は雇用創出の為、機械は使用せず手摘みによって夜間と早朝に収穫が行われる。約500l/1tのフリーランのみを使用。酸化防止剤を一切使用せず、ステンレスタンクで低温発酵。その後マロラクティック発酵。瓶詰め後、約3ヶ月間の瓶内2次発酵。24ヶ月~36ヶ月瓶内熟成(ルミアージュは手動)。

ルパート&ロートシルトは、ウェスタンケープに拠点を置くワイナリー。エドモン ド ロートシルトとレンブラントグループのオーナーであるアントン ルパートが、1997年にフレデリックスベルク農園を購入し、ルパート&ロートシルトを創業、現在は息子のヨハン ルパートとバンジャマン ロートシルトが運営しています。ワインコンサルタントはミシェル ローラン。醸造責任者はオーパスワンなどで修行を積んだスコーク ヴィレム ジュベール。
南アフリカの6地域に自社畑と契約畑を所有し様々な気候、地形の土地を有しヴィンテージによる影響を最小限に抑えています。
摘葉、摘房から収穫まで手作業、収穫後も極めて厳しい選定をおこなっています。
バロンエドモンは彼らのフラッグシップワイン。最良のブドウを使用し、ステンレスタンクでスキンコンタクトのまま18~30日かけて発酵。樽に移してマロラクティック発酵を行い、その後225リットルのフレンチオーク新樽で約22ヶ月熟成させます。

ネイピアは1989年にケープタウン付近ウェリントンに設立されたワイナリー。創業者はマイケル ラウブサー氏。作付面積は40ha。
ローム質のオークリーフ土壌の樹齢16年~20年の果樹から産出されたぶどうは区画ごとに貯蔵。温度管理可能な冷蔵室と貯蔵庫で保管されます。全房でステンレスタンクで25℃で低温発酵。フレンチオークの30%新樽で24ヶ月熟成。さらに瓶内で24ヶ月の熟成を行いリリースされる。
レッドメダリオンはボルドーブレンドのフラッグシップワイン。

ハーテンバーグは南アフリカ、ステレンボッシュに1692年に設立されたワイナリー。
醸造責任者はカール。所有畑の標高は最大で280m。熟成は60%新樽と40%2回使用樽(フレンチオーク)で17ヶ月熟成。


【テイスティングコメント】
生産者: トゥエー ヤンガ ゲセレン エステート
銘柄: クローヌ ボレアリス ブリュット 2010
品種: シャルドネ50%、ピノノワール50%

約3000円
素晴らしい。まるでプレステージシャンパーニュの様な味わい。これが3000円とは本当に恐れ入る。
ブリオッシュやバター、バニラなどのクリスピーな味わい。そしてシトラスや白桃などの豊かな果実味がある。フレッシュハーブや蜂蜜、ローストナッツの様な風味が感じられる。各要素のバランスが著しく良い。
強烈な酸味は無く、どちらかといえば繊細な酸味で、綺麗な旨みが充実している。
とにかく香りが華やかで果実味が充実。でもポッテリしていなくて繊細。


生産者: ルバート & ロートシルト
銘柄: バロン ド エドモン 2010
品種: カベルネソーヴィニヨン45%、メルロー35%、カベルネフラン 25%?

約3500円、WA87pt
外観は赤みの強いガーネット、粘性は高い。
よく熟したブラックベリーやプルーンの様な果実味。西洋杉。ミルクやバニラの香りなど。
濃厚というよりボルドーに似た品のある甘露さがある。燻製肉、リコリスやワッフルや炭焼きの様な香り。
香りはボルドーブレンドなのにも関わらずタンニンよりも酸と旨味がずっと際立っている。ミルクやハツラツとしたブラックベリーの様な果実味が感じられる。ミントの香りが鼻に抜けて行く。ムートン

生産者: ネイピア
銘柄: レッド メダリオン 2007
品種: カベルネソーヴィニヨン34%、カベルネフラン32%、メルロー30%、プティヴェルト2%、マルベック2%

約4300円
外観は赤みの強いガーネット、粘性は高い。
燻製の様なスモーキーさ、乾いた土の様なアーシーさの要素。そして熟したブラックベリーやカシスの様な豊かな果実味。凝縮感がある甘露さ。炭焼きや燻製肉、胡椒やリコリスの要素、カカオなどの要素がある。
こちらも酸が立っている。タンニンも充実しているものの、どちらかというと酸味が強くミルクや鰹だしや果皮の強いブラックベリー、ビターな余韻が残る。ラトゥール。


生産者: ハーテンバーグ
銘柄: ザ ストーク シラーズ 2007
品種: シラーズ100%

8000円、WA91pt
外観は輝きのある赤みの強いガーネット、粘性は高い。
ややアルコール感のある強烈なボディを感じさせるシラー。非常にスモーキーでオイルや炭焼きの様な香り。熟したブラックベリーやダークチェリーのリキュールの様な果実味。オリーブや杉の様な香り。鰹出汁や毛皮などの要素。黒胡椒などの要素が感じられる。
アタックは強いながらも酸味とタンニンは柔らかく、滑らかで鰹出汁の余韻やブラックベリーの余韻が残る。オイルの様な味わい。


【所感】
想像以上にどのワインも素晴らしかった!
今回はワイナリー別で幾つかの赤と泡を飲みましたが、それぞれに個性があり、品質が非常に高い。それでいて共通しているのが、強烈な果実味を維持しながら、決してタンニンに偏重する事無く、豊かな酸を含有しているという点。チリやアルゼンチンは強烈な果実味と共に強いタンニンがありますが、南アフリカはその点、やや控えめだと思います。
裏を返せば、その分長熟しないのではないか、という見方もありますが、ボディはしっかりとありますし、あくまでニューワールド的にやや早めの熟成をする、という事なので、ボルドー並には熟成するんではないかな、と思います。

まず泡からですが、これが早速良いです。
味わいは完全にプレステージシャンパーニュ。樽とマロラクティック発酵起因の要素が絡み合いクリスピーな要素が全面に出ている。下支えする酸を十分に含んだ甘い果実味、ハーブや蜂蜜の要素など、バランス感が非常に素晴らしい。酸のザラつきもなく、あくまでスムーズで突出した高級感が感じられるスパークリングです。セパージュはピノノワール、シャルドネ半々。クリスタルにも似たこの味わいが3000円ってのが凄いですね。南アとしてはいいお値段ですが、品質を鑑みると十二分にお買い得です。

赤はボルドーブレンド2本とシラー。
ボルドーブレンドの2本は驚くほどボルドーしている。先述した様に新世界なりの果実味もありながらしっかりとした酸を含有しており、バロンエドモンはラフィットというよりムートン、ネイピアはラトゥールを思い起こさせました。(ネイピアはケープのラトゥールという叩きがあり「またまたぁ」とおもったんですが存外イメージとしては似ています)
まず、バロンエドモンは熟した果実味と樽とマロラクティック発酵の要素が前面に感じられます。香りにせよ果実味にせよ、甘い香りが前面に出ているというより、各要素のバランスがとても尊重されていて、やはりボルドーを思わせる品の良さを感じます。リコリスやミントの要素などもあります。ボルドーの中でも際立ってキャッチーな味わいはまさにムートンロートシルトに近いと感じました。

次にネイピアですが、こちらはどちらかというとしっかりとローストした樽に起因する土っぽさやスモーキーさが突出して感じられます。熟したブラックベリーやカシスの様な果実味とスパイス、カカオの要素があります。
タンニン、酸も際立ってしっかりと存在しており、極めて堅牢。このボディの強さや堅牢さはやはりラトゥールを思い起こさせるところであります。

最後、ハーテンバーグの ザ ストーク シラーズ。アルコール度数16%程度の濃厚シラーズで、どちらかというと広域に伸びて行くような甘露なタイプではなく、スモーキーかつオイリーで炭焼きの様な風味が感じられます。
アルコール感が強く、タイプとしてはクリス リングランド型でしょうか。
熟した黒系果実のリキュールの様な風味と、黒胡椒、鰹だしの様な風味があります。
アタッキーで超フルボディながら酸やタンニンの要素が柔らかく、引っかかりなどは感じさせません。クリス リングランドのあの超重厚ワインが好きな人は結構合うかもしんないです。

うーん、南アフリカいいですね...
フランスの銘醸地が軒並み高騰している事を考えると、庶民的にはこっちの方が好感度高いかもしれないですねえ。







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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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