【アルゼンチン:1】アルゼンチン フラッグシップ級の2本を利く

こんにちは、HKOです。
本日はアルゼンチンのワインです。
アルゼンチンは稀に濃いワインが飲みたくなった時に手に取るのですが、どうにも自分の嗜好にあったワインがなかなか見つからない国です。なかなかもどかしい感じで色々探している最中。こうして飲める機会があるのは大変ありがたいことです。
さて、シュヴァル デ アンデス、そしてカテナサパタのワインはどうでしょうか。


【データ】
シュヴァル デ アンデスは、アルゼンチンのトップワイナリーであるテラザス デ ロス アンデス、シャトー シュヴァルブランのジョイントベンチャー。
アルゼンチン中西部のメンドーサにあるアンデス山脈の斜面にあるシュヴァル デ アンデスの畑はマルベックは1067m、カベルネは980mと非常に高い標高に位置している。
寒暖の差が極端に激しい土地でつくられたぶどうは手摘みで収穫。手作業で選定、除梗した後、更に粒ごとに選果。28日間の発酵期間中に、4回のデレスタージュと8回のルモンタージュを行う。フリーランのみ。フレンチオーク新樽100%18ヶ月熟成。無濾過で瓶詰めされる。

カテナ サパタはアルゼンチンのメンドーサに1902年に設立された老舗ワイナリー。ロバートパーカーをはじめとして世界から非常に高い評価を受けています。現在の当主は3代目であるニコラス カテナ サパタ。醸造責任者はホセ ガランデ氏。
ポートフォリオは、カジュアルラインのアラモス。ラフィットロートシルトとのジョイントベンチャーであるアマンカヤ。そしてカテナサパタのフラッグシップであるニコラス、アルヘンティーノ。シングルヴィンヤードのアドリアーナ ヴィンヤード、ニカシア ヴィンヤードなどがあります。
今回のアドリアーナは1994年植樹をした畑で、標高はなんと1500m。当然寒暖の差は激しい。
醸造には最新鋭の設備を投入し、フレンチオーク新樽60%で24ヶ月もの長期熟成でリリースされます。


【テイスティングコメント】
生産者: テラザス & シャトー シュヴァルブラン
銘柄: シュヴァル デ アンデス 2008
品種: マルベック60%、カベルネソーヴィニヨン35%、プティヴェルト、メルロー5%

8000円、WA91pt
外観は紫に近い濃いガーネット、粘性は高い。
ミルクコーヒーや、リコリスなどのドライハーブの香り、生肉や強い燻香が感じられる。濡れた土や粘土の要素。完熟した紫スモモやブラックベリーの果実味。僅かに熟成を帯びた新世界カベルネの風味がある。ミント、油分などの要素や、タバコや炭焼きの様なスモーキーさ、トリュフの風味が強く感じられる。
こちらもタンニンと酸は強くパワフル。
重厚感がありブラックベリーや紫スモモの余韻が残る。ややタニックすぎる様な気もする。


生産者:カテナ サパタ
銘柄: アドリアーナ ヴィンヤード マルベック 2009
品種: マルベック100%

約11000円、WA97pt
外観は紫に近い濃いガーネット、粘性は高い。
焦がした西洋杉やコーヒー、ドライハーブの香りが混じる。どっしりとしたプルーンやブラックベリーの熟した果実味、甘いシロップ。土のニュアンス、高域に伸びていく果実味が感じられる。徐々にミルクやバターの様な風味。スミレやミント、燻製肉、樹皮や茎などの風味。
リコリスなどのスパイスの要素も感じられる。
強烈に濃厚でパワフル。酸とタンニンも超充実している。どっしりとしたボディは南アフリカとはまた違ったスタイル。余韻も長くプルーンや果皮のニュアンスが残る。


【所感】
ここのところブルゴーニュが多かったので殊更タニックに感じたのかな、とも思ったけれども南アフリカなんかと比べても強いので、やはりアルゼンチン固有の特徴だったりするのかも。
という訳でかなりタニックな2本でした。
各々の特徴を見ると、やはりカテナサパタの良さが際立ちました。香りの骨格としてはローストした樽と熟した黒系果実、そして土の香り。トースティーで濃厚、どっしりとしたボディを持つワインですが、非常に高域に伸びて行く様な香りがある。重々しさを感じない。ともすればエレガントとも取れる様な広がりがある。華やかな果実味というべきか。
勿論その他の要素は新世界なりのパワフルなタイプではあるのですが、極めて鮮明な香りを持つワインです。抽出による恩恵か高い標高によるエキス感か。
やや洗練さに欠けるマルベックの真価を見せてくれる一本であろうと思います。
次にシュヴァル デ アンデス。
こちらは2008年という事もあり、やや熟成を帯びた印象を受けます。
マルベック品種特性や樽の要素が熟成した粘土や灯油の様な要素。生肉や燻香が感じられます。ただ要素の比率としてはまだまだ果実味とマロラクティック発酵起因のニュアンスの方が先行しており、黒い完熟した果実のアロマとスモーキーさ、ハーブやスパイスの要素を感じる事が出来ます。
ただアルゼンチンっぽい濃厚さ、豊満さがあるかと言われれば、どちらかというと堅牢で重厚、といった表現の方が近いかも。
しかし品種が異なるからか、ボルドーらしさはあまり感じられず...
ワイルドな所はサンテミリオンっぽくはあるのですが。

総じて凄いレベルは高いと思いますが、ややタニックすぎて個人的にはもう少しタンニンが丸かったらいいなあ、と思います。
そもそもマルベックがあまり合わないのかしら...
ただ10000円を切る値段でこの品質で有ればコストパフォーマンスはなかなかいいと思います。



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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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