【ブルゴーニュ:78】袖ものでも美味しいのに当たると嬉しいよね、というブルゴーニュルージュ2本

こんにちは、HKOです。
本日はACブルゴーニュてす。袖ものですが、いやいやフレデリックマニャンのACブル、なかなかいいじゃないですか!
結構な掘り出し物かもしれませんよ!

【データ】
ルイジャドはブルゴーニュの1859年創業の老舗ネゴシアンで、ネゴシアン業に留まらず上級キュヴェに関しては154haもの自社畑で栽培まで行っています。そして何と言ってもルイジャドといえば天才ジャックラルディエールの存在でしょう。1970年から醸造責任者としてジャドのワイン作りの指揮を取っています。
自然農法を実践しており表土のみを馬で耕作をしています。100%除梗を行ない、低温浸漬は基本的には使用せず、発酵温度の管理もせず、ルモンタージュも行わず、ごくごく自然の葡萄のポテンシャルに任せてゆっくりと時間をかけて醸造を行っています。オーク新樽比率は最大で50%程度。それでいて非常に素晴らしいワインが作れるのですから、ジャックラルディエールのセンスが光る所だと思います。現在はしっかりとラルディエールのエッセンスを受け継いだフレデリック バルニエが醸造を行っています。

フレデリックマニャンはミシェルマニャンの父に当たるベルナールマニャンの孫のネゴシアンラベル。
カレラで修行を積んだフレデリックマニャンは93年から自身の名前を冠したネゴシアンワインを市場に送り出しています。2000年代初頭は樽をしっかりと利かせたモダンな作風でしたが、近年はテロワールを尊重した造りを行っています。このネゴシアンの選定スタイルは実にユニークで古典的。自転車で気に入った区画を見つけたら、直接所有者に交渉を持ちかけて高い金額で購入する。(アップルのサプライチェーンみたいですね。)
40年程度の古木を中心に選定、100%除梗を行ないグラヴィティフローで破砕、圧搾、発酵までを行う。
ピジャージュは18日程度、樽はフランソワフレール社のみを使用。村名は30%新樽比率で14ヶ月熟成の後、無濾過で瓶詰めされる。


【テイスティングコメント】
生産者: ルイ ジャド
銘柄: ソンジュ ド バッカス ブルゴーニュ ルージュ 2011

3100円
ACブルが50%、マランジェ、サントネイ、モンテリー、オークセイ デュレス、ペルナン ヴェルジュレス、ショレイ レボーヌの村名区画、ボーヌとサヴィニー レ ボーヌの1級畑の混醸ピノノワール。
外観は透明感のある明るいルビー、粘性は低い。
瑞々しいクランベリーやアメリカンチェリーの果実味。鉄やなめし革の要素、濡れた土や葉、鉄観音。シナモンやクローヴ、ほのかなお香の様な香りも感じられる。
凝縮度は低く軽やか。タンニンより酸味が際立っているが、基本的にはいずれかの要素が際立つのではなく、瑞々しく穏やかな味わい。イチゴや赤いベリー類の余韻が残る。
自然のままの作りを行ったらこんな感じになるであろうACブルゴーニュ。若々しい果実と自然抽出的な風味。新樽の要素はない。


生産者: フレデリック マニャン
銘柄: ブルゴーニュ ピノノワール 2012

2500円
飾らないエキス感のあるいいブルゴーニュピノノワールだと思う。
イチゴやフランボワーズの赤系小果実の瑞々しい果実味と共に鉄釘やなめし皮の様な風味、スミレの香り。クローヴ。トーストの様な香りも若干あるが、相対的に見て樽の要素は極めて控えめ。ジンジャーブレッドの様な要素も。
酸味やタンニンは非常に細やかにまとめられており、突出する様な目の荒さは感じない。
全体的にどの要素も控えめだが、極めて高レベルのバランスを維持している。その結果極めてキュートでエキス感溢れる瑞々しいピノノワールになっていると思う。


【所感】
意外にも似た特徴を持つACブルでした。
瑞々しい果実味となめし革や鉄の様な果皮の香りを主体的に感じます。またほぼ樽の要素は感じない、極めてナチュラルに作られた2本だと思います。
この2本に関してはACブルとして結構良くできていると思っていて、ブルゴーニュの本来の姿に近いワインなんじゃないかと思います。
各々の差異に関しては、ルイ ジャドの方がより強い抽出を感じます。華やかで鉄の香りを強く感じ取る事が出来、またボディもこちらのほうが厚いと思います。
フレデリック マニャンはより瑞々しくエキス感に溢れています。例えるならばルイ シュニュ的な癒し系のピノノワール。このワインのいいところは香りから酸に至るまで一貫した世界観があり、極めていい感じのバランスを維持しているところでしょうか。
例えば樽や果実味、抽出まで、いずれも特筆すべき部分はないですが、小さいながらも綺麗にまとまっている。その点でいうとジャドより個人的には好みです。
いずれも複雑さには欠けますが、純粋なピノノワールの本来の姿を感じることができます。

いいですね。背伸びしたACブルではなく、等身大のブルゴーニュを表現したワインだと思います。
高名な生産者のものは悉く価格の高騰をしていますが、その中でも比較的安価ですし、結構オススメかも。


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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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