【ブルゴーニュ: 80】メゾンルロワ、新旧4つのシャルドネを利く

こんにちは、HKOです。
本日はメゾン ルロワのシャルドネ4種類です。
では行ってみましょう。

【データ】
マダムルロワが手がけるのは次の3つのライン、ドメーヌ部門のドメーヌ ルロワ、個人所有のドメーヌのドーヴネイ、そしてネゴシアン部門のメゾン ルロワ。目下最も手に入りやすく価格も安いのがメゾン ルロワですが、それでも並のドメーヌとは比べものにならないほど高品質かつ高額です。
メゾン ルロワはラルー ビーズ ルロワ率いる説明不要のブルゴーニュ最高のネゴシアン。栽培は厳格なビオディナミを行っている生産者のものから買い付けを行ない、新樽率100%で熟成、無清澄、無濾過で瓶づめが為されます。


【銘柄】
生産者: メゾン ルロワ
銘柄: ムルソー プルミエクリュ ブラニー 2011

15000円
外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
豊満な印象を受けるムルソー。柔らかさと厚みを感じる上白糖の様な果実味。決して突出してはいないが、程よいミネラル感。ピュリニーの様な焦点の定まった甘露さではなく、より広域に拡散していく甘露さ。
洋梨や白桃の様なふくよかな果実味。マロラクティック発酵によるバターやバニラの要素。そしてヘーゼルナッツ、フレッシュハーブ。白檀、シナモンなどの芳香も感じられる。
酸は柔らかく、瑞々しい果実味と旨味がある。
余韻には洋梨やバニラ、バターの甘露な風味が感じられる。ふくよかな味わいを持つワインだ。


生産者: メゾン ルロワ
生産者: シャサーニュ モンラッシェ プルミエクリュ モルジョ 2011

15000円
外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
この中ではアロマティック品種の様な芳香を感じさせる特異なシャルドネ。フォキシーフレーバーがあり、温州みかんやシトラスの果実味があり、非常に若々しい印象を受ける。そこにフレッシュハーブや白胡椒。強い旨みを感じさせるリンゴ。華やかな白い花の要素が強く感じられる。徐々にハチミツなどの芳香が現れ甘露な姿が現れる。樽の要素はほとんど感じられない。
酸は比較的強く、クリアな味わいのシャルドネだと思う。シトラスや白い花、石の様なミネラル、そして後半は蜂蜜のような甘い余韻が残る。


生産者: メゾン ルロワ
銘柄: ピュリニー モンラッシェ プルミエクリュ スー ル ピュイ 2011

15000円
外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
この中では最もバランスが良く完成度が高いワインだと思う。洗練された純度の高いシロップや蜜の様な果実味。高域に細く凝縮して伸びる香り。砕いた石の様な極めて強いミネラル。洋梨やカリンの様な果実味。バニラ、ヘーゼルナッツ、白い花の要素が渾然一体となって凝縮されていく。瑞々しいピュアな果実味。
ミルクやモカの様な風味が徐々に現れる。クリスピーでやや焦がしたような要素。若干ハーブの様な芳香。
酸味、旨味は強く、ハチミツやバター、洋梨の様な強い余韻が感じられる。
最もバランスが良く、味わいの広がりも広い。


生産者: メゾン ルロワ
銘柄: リュリー 1983

23000円
外観はやや濃いめのイエロー、粘性は低い。
非常に素晴らしい古酒で、たかだか村名、しかもリュリーのポテンシャルを遥かに超えた一本になっている。濃密で果実味が充実している。熟成によって樽の要素とマロラクティック発酵の要素、そして果実味が結合し、さながらクリームブリュレの様な味わいを感じる。洋梨など潤沢な果実味が残り、バターや杏仁豆腐、ドライハーブや潤沢で複雑な味わいが渾然一体となって立ち上がっていく。
厚みのある旨味が前面に表出しており、リンゴ、クリームの様な味わいが広がる。


【所感】
メゾン ルロワの白です。
まずは2011年からなんですが、これが同じシャルドネとは思えない程にキュヴェ毎に全く違います。
(もちろんネゴスですから生産者が違うのかもしれませんが) 各々特徴を捉えた作りをしていると思います。
特にムルソーとピュリニーはとても各村の代表的な作りをしていると感じました。ムルソー ブラニーはリッチで広がりのある豊満な果実味と樽っぽさ、ピュリニー スー ル ピュイは甘露なシロップとミネラルを感じさせる引き締まったバランスの良さがあります。
ただ不思議なのが、これだけの違いがあるムルソー1級ブラニーとピュリニー 1級スー ル ピュイ、立地的にはほぼ隣接している点です。
ムルソーの中ではブラニーは特に標高が高く、どちらかといえはピュリニー的な要素がはっきりと出るはずなんですが、かなりムルソー寄りの作りだな、という感じです。確かに程よく感じられるミネラル感はあるのですが。まあ、ここは生産者の個性かもしれません。
ブラニーも高低差がある一級畑なので場所によってはこういうスタイルもあるのかもしれませんね。
さて、ここまでは個性的でありながらブルゴーニュの枠内に含まれそうなシャルドネですが、シャサーニュ モンラッシェの1級モルジョはかなり異質な存在感を放つ一本になっています。
ほぼマロラクティック発酵がなされていない様なシャープかつ純粋なぶどうらしさを感じるシャルドネで、アロマティック品種の様なフォキシーフレーバー的なアロマが感じられます。樽も殆ど感じられません。
個人的にはシャルドネではあまり経験のない味わいで、かといってヴィオニエやソーヴィニヨンでもないんですよね。なかなか不思議な味わいです。
熟成によって結構変わるのかもしれませんか、ポテンシャルは未知数です..、時間経過によってハチミツの様な濃密な果実味が徐々に出てくるので、熟成後大きく変わってくるかもしれません。

最後リュリー。
マイナーなアペラシオンです。しかしこれが素晴らしい古酒です。
認知度の低いアペラシオンとあって市場価格は極めて安いブルゴーニュワインです。というのもあり正直個人的にも熟成ポテンシャルは高くないと思ってたんですが、流石ルロワ、リュリーで1983年ヴィンテージがここまで力強い旨味と味わいを保っているとは思いませんでした。クリームブリュレの様な味わいもわずかに感じられ、コート ド ボーヌの古酒の様な雰囲気を醸し出している。ボディの密度も旨味によって高まっており、熟成こそルロワの本懐といった雰囲気があります。素晴らしいです!

以上ルロワ4種です。
新しいヴィンテージは個性的で、熟成はその本懐を表すような素晴らしいワインになる。ルロワ、素晴らしい。ただやはり熟成してから飲むのか最高ですね。
以前、ニュイサンジョルジュ、クロ デ ゾルム、ボディーヌを飲みましたが、もっと熟成させておけはよかったなあ、と思います。




[1983]メゾン・ ルロワ  リュリー  750ML

[1983]メゾン・ ルロワ  リュリー  750ML
価格:27,000円(税込、送料別)

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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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