【ニュージーランド:11】意外な多様性を見せるニュージーランドのピノノワール。
こんにちは、HKOです。
今回はオーストラリアに引き続きオセアニア、ニュージーランドのピノノワールです。
ニュージーランドのピノノワールといえば、クリーンで瑞々しい凝縮感のあるタイプが多いですか、今回のマウントフォード、キムラセラーズはどうでしょうか。果たして。
【データ】
マウントフォードエステートは1991年にキャサリン ライアンによってノースカンタベリー ワイパラに設立されたブティックワイナリー。 年間生産量は3000ケース。
マウントフォードはヴィラージュを除いた全てのピノノワール、シャルドネをワイパラ オミヒロードの東にある自社畑から生産。斜面西側に位置する石灰岩を含む粘土質土壌。
栽培はビオディナミ、収穫は全量手摘み。
収穫後の破砕は足踏みで圧搾。
低温浸漬後、除梗。開放式発酵槽で発酵。ブルゴーニュ産100%新樽で15ヶ月間熟成。
フラッグシップは0.4haの単一区画から作られる全房発酵のグラディアント。
キムラ セラーズは2009年に木村滋久氏によってニュージーランド マールボロに設立されたワイナリー。
木村滋久氏はキャピタル東急ホテルを退社後2004年、ニュージーランドへ渡りワイン醸造・葡萄栽培学を学び、ナタラワワインズ、クロ アンリで栽培を、ヴィラマリアとオレゴンのエルク コーヴで醸造を経験しました。収穫は手摘み。収穫したぶどうは選果台で粒単位で選定。発酵後、プレス。フレンチオーク新樽30%で10ヶ月熟成。
【テイスティングコメント】
生産者: マウントフォード エステート
銘柄: ワイパラヴァレー ピノノワール 2008
6400円、WA92pt
外観はやや茶色を帯びた澄んだルビー、粘性は高い。
わずかに熟成した新世界的で、ややMLF的な甘さがあるタイプ。焦げた木や黒砂糖、キャラメル、土の様なアロマと共に、燻製肉やクローヴの要素。チェリーリキュール、ブルーベリーなどの果実味が感じられる。
溶剤の様な風味もある。
若々しい果実味や甘い黒砂糖などの風味と熟成による旨味がバランスよく含まれている。
酸は生き生きとしておりタンニンもふくよかに含まれている。ヨーグルト、わずかに鉛筆の芯などの余韻もある。
生産者: キムラ セラーズ
銘柄: マールボロ ピノノワール 2013
5500円
外観は若々しさを感じさせる赤みの強いルビー、粘性は中庸。
キャンディ香とヨーグルトなどのMLF香が強く前に現れている。イチゴやラズベリーの様な赤系果実とバナナの様なセミマセラシオンカルボニックの要素、スミレや薔薇の華やかな風味、ほのかな焼き芋の要素、なめし革、焼き栗、ローズヒップティー、ドライハーブなどの風味。
酸味は生き生きとしており、タンニンは緻密で柔らか。明るい、若々しいピノノワールの風味が感じられる。華やかなで飲みやすいタイプの味わい。
【所感】
個人的な感覚ではNZピノって品質は高いんだけど、なんとなく同じ様な感じがちょっとしてました。
クリーンで瑞々しくて、果皮のニュアンスと酸がしっかりあるエレガントなピノノワール。ともすればブルゴーニュ以上にクリーンな味わいですが、何本か飲んでると流石に飽きてくるもので。まあこんな感じだろうな、っていうのがなんとなく分かってきてしまうのですが、今回の2本は全く違いますね。
まずマウントフォードですが、受ける印象はNZというよりソノマピノっぽいです。
熟した甘やかな果実味とオーク樽のトースティーな香り、MLFのミルキーな香り、それらが熟成によって結合されて繋ぎ目が無くなっている。黒砂糖が如き果実味。グラデーションの様な味わい。これが本当に素晴らしく、意外と濃厚ピノのお手本の様な味わいだと思います。オーベールほど濃くはないですが、それをちょっと想起させる味わいではあると思います。
キムラセラーズは極めて若々しく、フレッシュでクリーンなピノノワールだと思います。
ニュージーランドの典型ですが、そこにMLF的な要素が加わりよりキャッチーな味わいになっています。酸味は生き生きとしており、タンニンは緻密。薄くは無く、凝縮したピノノワール。
ある意味マウントフォードとは好対照のワインだと思います。ジューシーなピノノワール。
しかしニュージーランドのピノノワールって素晴らしいとは思うものの版を押したかのように似たスタイルが多く、たまに飽きてくるのですが、こうしたスタイルの違いがあるピノノワールが出てくるあたり懐は深いのかもしんないですね。
今回はオーストラリアに引き続きオセアニア、ニュージーランドのピノノワールです。
ニュージーランドのピノノワールといえば、クリーンで瑞々しい凝縮感のあるタイプが多いですか、今回のマウントフォード、キムラセラーズはどうでしょうか。果たして。
【データ】
マウントフォードエステートは1991年にキャサリン ライアンによってノースカンタベリー ワイパラに設立されたブティックワイナリー。 年間生産量は3000ケース。
マウントフォードはヴィラージュを除いた全てのピノノワール、シャルドネをワイパラ オミヒロードの東にある自社畑から生産。斜面西側に位置する石灰岩を含む粘土質土壌。
栽培はビオディナミ、収穫は全量手摘み。
収穫後の破砕は足踏みで圧搾。
低温浸漬後、除梗。開放式発酵槽で発酵。ブルゴーニュ産100%新樽で15ヶ月間熟成。
フラッグシップは0.4haの単一区画から作られる全房発酵のグラディアント。
キムラ セラーズは2009年に木村滋久氏によってニュージーランド マールボロに設立されたワイナリー。
木村滋久氏はキャピタル東急ホテルを退社後2004年、ニュージーランドへ渡りワイン醸造・葡萄栽培学を学び、ナタラワワインズ、クロ アンリで栽培を、ヴィラマリアとオレゴンのエルク コーヴで醸造を経験しました。収穫は手摘み。収穫したぶどうは選果台で粒単位で選定。発酵後、プレス。フレンチオーク新樽30%で10ヶ月熟成。
【テイスティングコメント】
生産者: マウントフォード エステート
銘柄: ワイパラヴァレー ピノノワール 2008
6400円、WA92pt
外観はやや茶色を帯びた澄んだルビー、粘性は高い。
わずかに熟成した新世界的で、ややMLF的な甘さがあるタイプ。焦げた木や黒砂糖、キャラメル、土の様なアロマと共に、燻製肉やクローヴの要素。チェリーリキュール、ブルーベリーなどの果実味が感じられる。
溶剤の様な風味もある。
若々しい果実味や甘い黒砂糖などの風味と熟成による旨味がバランスよく含まれている。
酸は生き生きとしておりタンニンもふくよかに含まれている。ヨーグルト、わずかに鉛筆の芯などの余韻もある。
生産者: キムラ セラーズ
銘柄: マールボロ ピノノワール 2013
5500円
外観は若々しさを感じさせる赤みの強いルビー、粘性は中庸。
キャンディ香とヨーグルトなどのMLF香が強く前に現れている。イチゴやラズベリーの様な赤系果実とバナナの様なセミマセラシオンカルボニックの要素、スミレや薔薇の華やかな風味、ほのかな焼き芋の要素、なめし革、焼き栗、ローズヒップティー、ドライハーブなどの風味。
酸味は生き生きとしており、タンニンは緻密で柔らか。明るい、若々しいピノノワールの風味が感じられる。華やかなで飲みやすいタイプの味わい。
【所感】
個人的な感覚ではNZピノって品質は高いんだけど、なんとなく同じ様な感じがちょっとしてました。
クリーンで瑞々しくて、果皮のニュアンスと酸がしっかりあるエレガントなピノノワール。ともすればブルゴーニュ以上にクリーンな味わいですが、何本か飲んでると流石に飽きてくるもので。まあこんな感じだろうな、っていうのがなんとなく分かってきてしまうのですが、今回の2本は全く違いますね。
まずマウントフォードですが、受ける印象はNZというよりソノマピノっぽいです。
熟した甘やかな果実味とオーク樽のトースティーな香り、MLFのミルキーな香り、それらが熟成によって結合されて繋ぎ目が無くなっている。黒砂糖が如き果実味。グラデーションの様な味わい。これが本当に素晴らしく、意外と濃厚ピノのお手本の様な味わいだと思います。オーベールほど濃くはないですが、それをちょっと想起させる味わいではあると思います。
キムラセラーズは極めて若々しく、フレッシュでクリーンなピノノワールだと思います。
ニュージーランドの典型ですが、そこにMLF的な要素が加わりよりキャッチーな味わいになっています。酸味は生き生きとしており、タンニンは緻密。薄くは無く、凝縮したピノノワール。
ある意味マウントフォードとは好対照のワインだと思います。ジューシーなピノノワール。
しかしニュージーランドのピノノワールって素晴らしいとは思うものの版を押したかのように似たスタイルが多く、たまに飽きてくるのですが、こうしたスタイルの違いがあるピノノワールが出てくるあたり懐は深いのかもしんないですね。
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