【ボルドー: 23】シュヴァルブラン 1969、2011年垂直テイスティング

こんにちは、HKOです。

本日はシャトーシュヴァルブラン、2ヴィンテージの比較です。ただ中間的なヴィンテージがなかったのて、あまりいい比較にはならなかったですが...(1978年は飲みましたがちょっと記憶が朧気です...)


【データ】
シャトーシュヴァルブランはサンテミリオンにおける4つの第一特別級Aの一角でボルドー右岸最上のカベルネフランを生み出すシャトー(残りはオーゾンヌ、パヴィ、アンジェリス)。
1960年代、1970年代は品質が落ち込んだものの、ジャック・エブラールが就任した1980年代には品質は大きく向上した。また以降の所有者であるピエール リュルトンの手により2000年、1999年、1998年は素晴らしいヴィンテージとなった。
シュヴァルブランの畑はポムロールとの境界線にある鉄鉱石を岩床とした砂利の多い、砂礫質及び粘土質の土壌。レヴァンジル、コンセイヤントに隣接する。
栽培面積は37haで、平均樹齢45年の葡萄を35hl/haという低収量で収穫し、醸造工程に移る。醸造は温度管理されたステンレスとコンクリートタンクで発酵及びマセレーションを21~28日間実施。MLF後フレンチオーク新樽100%で18ヶ月。清澄は卵白を使用、無濾過。


【テイスティングコメント】
生産者、銘柄: シャトー シュヴァル ブラン 1969
品種: カベルネフラン、メルロー

103000円、WA91pt
外観は淡い煉瓦色、粘性は中庸。
芳香はかなり強く放たれている。
濡れた樹木や森の下草、熟成した生肉の様な熟成香、黒オリーブや梅しばの様な強烈な旨味を感じさせる果実味か感じられる。消毒液、ナツメグなどのスパイス。枯葉、ドライフラワーの芳香が感じられる。
熟成を経てなおパワフルで、果実の要素はほぼ削ぎ落とされているものの、熟成した味わいが立体感を持って感じられる。徐々にオレンジの様な風味も。
タンニンはほ柔らかで、際立った酸味と旨味が口の中に立体的に広がっていく。スパイスで煮詰めたトマトの様な余韻。旨味を綺麗に酸で追い流していく。
完璧な後味。


生産者、銘柄: シャトー シュヴァル ブラン 2011
品種: カベルネフラン52%、メルロー48%

103000円、WA94-96pt
赤みの強いガーネット、粘性は高い。
非常に濃厚、濃密なカベルネフラン。香りからして一塊感と厚みを感じさせる。
野生的な獣香と共に焼いた西洋杉や黒砂糖、メイプルシロップをかけたワッフル、イースト、砂糖で煮詰めたブラックベリーやプルーンの様な果実味が感じられる。スミレの花やクルミ、漢方の様な香りが混じり、極めてパワフルで野生的な独特の香りを形成している。フランの青臭さは全く感じず、完全に熟している印象がある。
非常にタニックで、酸も充実、余韻に微妙な苦味が残る。球体感というより、焼いた苦味とコンポートの様な甘みが口の中で拡散していく様な味わい。


【所感】
まずは2011年。トースティーさが前に出た2011年ボルドーの典型的なカラー。それでいて極めて濃厚な濃密な、完璧に熟したカベルネフラン。青っぽさは一切無い。個性的な獣香とコンポートの様な果実味、黒砂糖の様な甘露さ、漢方の様な風味を強く感じる。
2011年としてはかなりパワフルなワイン。その分タンニンと酸も強く、長熟さと堅牢さを予感させる味わいだ。樽が強いからか、やや苦味があるが、大部分は果実味で包み込んでいる。素晴らしいシュヴァルブラン、カベルネフランであると思います。
1969年は完全に熟成しているものの、40年近くの熟成期間を経過してなお、しっかりと香りが迫ってくる。
基本的にはほぼ果実味は失われており、濡れた木材や下草、生肉、そしてスパイスのような熟成香が全面を占めている。タンニンはかなり柔らかくなっているものの、旨味ときめ細やかな酸によって未だボディに立体感が感じられる。野生的な側面もあり、熟成してなお、シュヴァルブランらしさを残していると思う。

各ヴィンテージに年代差があるのと、醸造的な変化もあるので、あまり明確な比較は出来ませんでしたが、酵母起因(?)の獣香的な野生的なニュアンスは残っていると感じました。あと樽の要素は元から結構あったかもしれないです。(ここは70年代後半も一緒ですね)

今回は2011年の素晴らしさが目立ちましたね。
某シャトーが不振だった事を考えると...



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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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